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September 18, 2006

449.ペルシャ文明展

Perusya3Perusya2 半世紀ぶりのペルシャ美術展である。副題が「煌めく7000年の至宝」、紀元前5千年の頃の土器から600年半ばの銀貨まで201点が展示されている。

 毎日ニュースに登場する「イスラム原理主義国家」イラン、その国立博物館を中心に5つの博物館からとっておきの秘宝を持ってきた。それもイスラム国家になる以前の文物だけを。他のイスラム諸国と異なるイランの懐の深さを見せた。

 Perusya1 イランの歴史といえば何といっても「アケメネス朝ペルシャ」だろう。紀元前550年、イラン高原を南下した遊牧民族のアーリア人がオリエント地方を平定し、史上初の「世界帝国」を打ち立てた。
 世界遺産にも指定されているペルセポリスを中心に、西はエジプト、東はインドに広がる巨大帝国は、東西文明の交流の核となった。
 帝国内の諸民族の交易が活性化するなかで、ペルシャにはきらびやかな金銀製品が集まった。冒頭の「有翼ライオンの黄金のリュトン」は、アケメネス朝の栄華を象徴する酒器である。

 アケメネス朝ペルシャ帝国は、マケドニアのアレクサンドロス大王の東征によって紀元前331年に消滅する。そして600年後、ササン朝ペルシャとして復活するのである。
 ササン朝はガラス器が有名だ。韓国慶州の国立博物館、奈良の正倉院でも同じガラス器を見た。シルクロードが結んだのである。

 7000年の歴史を追いながら、現代のオリエントに思いは至る。アフガン、イラン、イラク、レバノン、シリア、パレスチナ、イスラエルと宗教と民族が争い血を流している現実。その地に誕生した文明の「煌らく至宝」を見ながら複雑な気持ちを抱く。

 上野・東京都美術館で10月1日まで。

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