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March 31, 2007

605.西健吉油絵展

07_320_4807_320_49 さいたま新都心駅のすぐ近く、洒落たレストランやお菓子屋さんが並ぶアルピーノ村のギャラリーで、二科会の西健吉画伯の個展が開かれている。
 「青春少女像」「旅ー空と海の風景」など、油絵の小品30点あまりが、展示されている。

07_320_5007_320_51  西君は、中学以来の友人。多摩美を卒業後鹿児島に帰省し、美術教師の傍ら絵筆を執ってきた。32年前には、二科展で特選を取り一年間パリに留学している。
 現在は、二科会県支部長、美術界を目指す若い学生たちの指導にあたっている。

 鹿児島は、日本洋画檀に次々とリーダーを送り出した地域である。黒田清輝に始まり、藤島武二、和田英作、近年になって海老原喜之助、東郷青児、吉井淳二と続く。
 西君は、パリで東郷の知遇を得てその後吉井の薫陶を受けた。

0003  さいたまで個展を開くきっかけは、11年前の出会い。現在「あるぴいの銀花ギャラリー」を主宰する木村さんが、転勤先奄美大島で彼の大作「浜の人々」に出会う。彼の作風が抽象から具象に変わった作品である。
 その作品に衝撃を受けた木村さんは、奄美滞在中彼の絵画教室に通うこととなる。

 ここ数年彼が「二科展」に出品する作品は、海、漁船、浜、働く人々、浜の娘をモチーフにしたものが多い。奄美で高校の教師をしていた時代、素朴な田舎の浜辺の情景に惹かれて、それを描いた。それが彼の本格的な画家としての出発点だった。
 今年の「二科展」には、吹上浜を題材に描いた作品をだすという。高校時代彼と遊んだ懐かしい砂丘である。

 作品展は、4月9日(月)まで。
 「あるぴいの銀花ギャラリー」(さいたま新都心駅徒歩7分)
    ℡048-647-2856

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March 30, 2007

604.橘屋さんを偲ぶ会

07_320_42 歌舞伎の名優十七代市村羽左衛門さんが亡くなって6年、今年は7回忌にあたる。
 昨夜は松竹と市村家が共催して、偲ぶ会が東京會舘で開かれた。「橘屋」(市村家の屋号)を応援している「ひとまく会」も招待を受けたので、パーティーに出席した。

 十七代は、文化勲章も受章した昭和の名優六代目菊五郎の甥。彼を師と仰ぎ、没後は松禄を立てて菊五郎劇団支えてきた。
 歌舞伎の演技の型から心得、衣裳・小道具などを良く知る研究家でもあり、立役としてワキを固めてきた。そして平成2年に「人間国宝」、平成11年には文化功労者にも選ばれている。
 十七代には三人の後継者があって、長男は八代目坂東彦三郎を、次男は二代目市村萬次郎、三男が河原崎権十郎を継ぎ歌舞伎界で活躍している。

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 「偲ぶ会」には、親戚筋である七代目菊五郎・冨司純子夫妻や中村勘三郎、坂東三津五郎さん、新派の水谷八重子さんたちも顔を見せ、十七代市村羽左衛門の思い出を語っていた。

07_320_47 なお、5月の團菊祭大歌舞伎では、7回忌追善狂言として「女暫(おんなしばらく)」を、三人の子息と三人の孫が共演する。
 この狂言には、他に松緑、菊之助、海老蔵、三津五郎と、今最も油の乗った役者たちも登場する豪華版である。
 だから5月は、「ひとまく」ではなく追善狂言を含む「全幕」を楽しむ予定だ。                                            

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March 29, 2007

番外・桜満開

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 大川端リバーサイドの桜も、ほぼ満開。昨年より4日早い。
 明日は天気も崩れる予報なので、さっそく花見。

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 隅田川も春うらら。
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March 28, 2007

603.デジャヴ

189518  日本の映画配給会社は、日本人好みのタイトルを付けるのが上手い。しかしこの作品は、原題のままである。それもアメリカ映画なのに、フランス語の「DE´JA´ VU」である。

 デジャブを直訳すれば既視感、誤認識とも記憶錯誤とも言う人もいる。そして、この感覚については心理学者や脳生理学者たちの間で、その存在について今も議論が続いている。「記憶」なのか、「錯覚」なのかと。
 しかし「ここはいつか見た風景・・・」「あの人には何処かで会った様だが・・・・」といった経験は誰にもある。わかりやすく言えば、これがデジャブ感覚である。

 映画は、この感覚を上手く生かしミステリー・サスペンスに仕上げた。映像にはいたるところに緻密な伏線が張られ謎が仕掛けられる。インターネットの「チャット」から生まれた脚本だそうだが、これに目をつけたジェリー・ブラッカイマーはさすがだ。
 ブラッカイマーは、「パイレーツ・オブ・カビリアン」や「アルマゲドン」等大ヒット作品で知られるトップ・プロデューサーである。彼は、この作品に「トップ・ガン」や「クリムゾン・タイド」で組んだトニー・スコット監督をもってきた。スコットは、ヴィジュアルの作り手としてはハリウッド一と言われる監督である。この起用が、作品をサスペンス巨編にした。

 スコットは、高感度のジェネシス・カメラやタイム・トラック・カメラなどを持ち込み、凝りに凝った映像を積み上げていく。例えば同一画面上で「過去と現在が同時に疾走する」画期的なカーチェイスなど。
 ハリケーン襲来直後のニューオリンズでロケを敢行したのも、効果が大きい。街の荒廃がデジャブ感覚を生み、生々しい臨場感を見せる。

 作品のキー・ポイントは、「四日と6時間前」の映像にタイム・スリップする仕掛けだ。
 この「過去の映像」は、なにもSFの世界だけのものではない。既に地震などの映像では、お馴染みである。発生直後カメラをスタートさせると、30秒前からの映像が記録される。私もその開発に関与したが、「スキップ・バック・レコーダー」という技術で、理論的には「四日と6時間前」に起こったことを、映像で再現するのは可能なのだ。

 出演は、ブラッカイマー・スコットコンビの作品に久し振りに参加した、オスカー俳優のデンゼル・ワシントン。主人公が「どこかで会った」女性に新人のポーラ・パットン。狂信的なテロリストを「パッション」でキリストを演じたジム・カヴィーゼルが演じた。
 さすがワシントン、観客をデジャブ感覚の虜にしてしまう。

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 蛇足だが、せっかくだから紹介しておく。
なぜか新庄剛志が、「ジェリー・ブラッカイマー応援プロジェクト」の総合プロデューサーになった。
 「デジャブ」に続いて、GWには「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」そして「ナショナル・トレジャー2」とブラッカイマーの作品が封切られる。新庄がその案内役だそうだ。

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March 27, 2007

602.蒼き狼

Wp06_800 最近の日本映画には珍しい、壮大なスケールで描いた大スペクタルである。
 制作費も角川春樹がエイベックスと組んで、30億円集めた。はたして、回収が可能なのか他人事ながら気にかかる。

 「モンゴル建国800年記念」をうたうことで、モンゴル政府の全面的な協力を得て、4ヶ月のロケを現地の大草原で行った。5000人のモンゴル兵を動員した騎馬軍団の戦闘シーンは壮絶だし、2万7000人のモンゴル人民をエキストラにした「チンギス・ハーンの統一国家成立祝典」シーンは、日本での撮影は到底無理だっただろう。
 最近のアジア映画での戦闘シーンは、中国人民解放軍兵士をエキストラとして撮影される事が多い。しかしこの所、協力費も結構値上がりしているらしい。軍にとっては、映画協力は重要なビジネスなのだから。
 その点、モンゴルは廉価だろう。

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 タイトルは、井上靖の名作「蒼き狼」から取っているが、映画の原作は森村誠一の書いた「地果て海尽きるまで」ある。だから、副題もこれが使われている。
 その辺の経緯については不明だが、ラストタイトルに井上の遺族への謝辞が述べられていた。
 原作の所為でもなかろうが、映画は「大味」だった。昔井上の「蒼き狼」を読んだ時の様な感動はなかった。

 もうひとつ違和感を抱いたのは、モンゴルの風景のなかで「モンゴル人」たちが、日本語をしゃべっていることだろう。チンギスをはじめ扮する役者は皆日本人だから、そして日本映画だからと言ってしまえば終わりだが、面白くない。
 そのことは当然、キャスティングにもあてはまる。「HERO」や昨年の「PROMSE」、今年の「墨攻」などアジア大陸を舞台にした「史劇」は、日・中・台・韓などの優れた役者をうまく配して、スケール感と国際的な広がりを見せている。日本の観客もそれに慣れ言葉にも違和感がない。
 なぜこうした展開を考えなかったのだろうか。

 チンギス・ハーンは反町隆史でもよかったが、菊川怜の演ずる妻役にはモンゴルや韓国の女優にふさわしい人材がいた筈だ。モンゴルに対抗するケレイト族の族長が松方弘樹では、彼が可愛そうである。また、シャーマンの津川雅彦しかりである。
 ただ、チンギスの息子役の松山ケンイチと女兵士で側室役の新人女優Araは買える。Araは4万人のオーシションの中から選ばれた日本人である。

 「日本映画」だけに、モンゴル兵士が戦った騎馬戦闘シーンも、「天と地」の甲州兵馬軍団の戦いになっていた。それはカメラワークが、である。そういえば、「天と地」も角川の作品だった。
監督は、ベテラン澤井信一郎。脚本もベテラン中島丈博である。

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March 26, 2007

601.焼酎バー「黒瀬」(72)

 最近の焼酎に関する話題を、新聞やHPから要約で。

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 「大学焼酎『賞典禄』、きょう発売」
 
東京農工大学(府中市)が、研究用に栽培した米やサツマイモを原料に焼酎を製造、今日一日だけ学内で販売している。
 同大学では、教育研究の成果を地元の市民に知って貰おうと、昨年から焼酎づくりに取り組んできた。
 原料は、米が「月の光」、イモが「パープルスイートロード」。いずれも学内で開発して栽培したもので、それぞれ4トンを九州の蔵元に送り、製造を委託した。
 「賞典禄」のネーミングは、校内にある「大久保利通公碑」に因んだ言葉で、薩摩出身の彼が「維新の功労で得た賞与『賞典禄』2年分を、奨学の資として寄贈したこと」を讃えている。
 農工大では、今後酒類小売りの許可を得て一般にも販売して、「市民と大学の絆」を強めて行きたいと話している。
 今日記念販売した価格は、それぞれ720ml入りが2000円、300mlの米・イモ二本組みが1500円。                           (共同ほか)

 「焼酎『そのまんま東』、昨日発売」
 鹿児島県曽於市と、隣の宮崎県都城市の市民で創った地域おこしグルー「0986(まるくやろう)会」では、都城市出身の東国原知事を応援しようと、オリジナル芋焼酎「そのまんま東妻泉(ひがしつまいずみ)」を昨日から発売した。
 銘柄名は、知事の通った小・中・高の頭文字をひとつずつとったもので、知事の活躍と地域おこしを祈念して付けた。
 焼酎は、日南の老舗蔵元・京屋酒造が製造。紅寿を原料に、黒麹、甕仕込みで仕上げた。
 販売は都城市の日向屋酒店、売り上げの一部は会の活動費や福祉団体に寄付したいと、店主の平瀬さんは語っている。
 価格は1.8ℓ1817円。全て予約販売。電話は0986-23-7711 (南日本ほか)

 「黒瀬」のホームページ
http://keida.cocolog-nifty.com/kurose/

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March 25, 2007

600.カインの末裔

0002_1 「まだブログに登場してないが、ぜひ見てくださいよ」と、若い映画人からメールが届いた。そこで渋谷のイメージフォーラムに駆けつけ、奥監督の最新作「カインの末裔」を観た。この日が上映最終日だった。

 奥監督の作品は、中村獅童主演の「赤線」が初めてだったが、その先鋭的な映像感覚、観念的な表現に馴染めず敬遠していた。
 しかし、昨年のベルリン国際映画祭のフォーラム部門に正式出品され、評価も高かったので気にはしていた。またバンクーバーの国際映画祭のワールドプレミアムでも上映、今年はブエノスアイレスの映画祭に出品されるという。

 奥秀太郎監督は、東宝ミュージカルや宝塚歌劇団の映像プランナー出身だが、数多くの舞台演出も手がけている。その一方で「日本の裸族」など、インディーズ映画を自らカメラを回して制作している。そして今回の作品が、長編映画6作目だそうだ。

 「カインの末裔」は、有島武郎の小説と同じタイトル。旧約聖書に登場するアダムとイヴの長子カイン、弟アベルを殺してエデンの園を追われた故事から、殺人者の代名詞でもある。
 と言う事だから、この映画も「堕ちに堕ちた人間の汚れきった姿を、グロテスクなユーモア」で包む。そのうえ、舞台は川崎の工場地帯。奥は「ここには、『公害』と『風俗』しかない」と言う。

 出演しているのは、監督・脚本家でもある渡辺一志を主人公に、プロジェクトXでメジャーになった田口トモロウ、劇団新感線の古田新太、漫画家・作家で役者もこなす内田春菊等。
 「カインの末裔」である彼等彼女たちが、川崎の地を「血と精液」で洗う。一言で言えば、こんな映画である。

 オールロケでのべ9日間。奥は、今回は初めてカメラを二人の映像作家に任せた。音声も初めてスタッフに加えたようだ。
 もう我々の感覚からは、すっ飛んでいった作品である。

 次にどこで上映されるか、まだ未定のようだ。

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March 23, 2007

599.戦争指揮官リンカーン

 勉強会の仲間・内田義雄君から、新著が送られてきた。「戦争指揮官リンカーン~アメリカ大統領の戦争」(文春新書562 860円)、帯には「南北戦争によって刻まれたアメリカの戦争のDNA」とある。
 南北戦争を時系列に克明に追いながら「アメリカにとって『正義の戦争』とは」と問う。

 南北戦争といっても、私はせいぜい映画「風と友に去りぬ」のイメージでしかない。また「駅馬車」や「アバッチ砦」などの西部劇の名作が、戦後を背景に描かれていた程度の知識だった。
 しかしこの本を読んで、「目から鱗」が落ちた。教科書で「奴隷解放の父」「歴史上最も偉大な大統領」、「暗殺された悲劇の大統領」と教えられたリンカーンの、もう一つの「悲劇」を知った。ベトナムで、湾岸で、アフガニスタンで、そしてイラクで人々が殺されていく原型が、リーンカーンの南北戦争にあったのである。

 南北戦争は、内戦ではあったが「現代の戦争」の始まりだった。それまでは、映画等で見るように、平原の戦場を軍楽隊の音楽に合わせ 歩兵が銃を構えて進む。銃弾に倒れると次の列が進む。その中から騎馬隊突っ込む・・・いわゆるナポレオン型の戦い方である。それが、堡塁や塹壕を築いた前線で戦うだけでなく、いわゆる市街戦も含めた全面戦争となった。だからこどもや女性たちも犠牲になる。「風と共に去りぬ」のアトランタはその象徴といってよいだろう。

 もうひとつの「鱗」は、兵士の死者の数である。内戦であり近代戦だった事を考えても、あまりにも多い。両軍合わせて62万5000のアメリカ人が死んだ。この数は、太平洋・ヨーロッパと二つの戦線で戦った第二次世界大戦より、22万人も多い。当時の人口で比べると、第二次世界大戦が人口の0.3%の犠牲者だったのに比べ、南北戦争は2%と異常に高い。
 つまり南北両軍とも、「正義」のために相手を殺し尽くしたのである。捕虜収容所での虐殺、搬送中の傷病兵の虐殺、ベトナムやイラクなどの「殺し」ルーツは、ここから始まっている。

 ブッシュ大統領が、最も尊敬している人物は同じ共和党のリンカーンだと言うことも、この本で知った。彼は、様々な機会にリンカーンを引用する。
 「リンカーンは兵士たちに犠牲を求め死なせました。・・・・・・そして今日、同じ状況がアフガニスタンやイラクで起きており、同じ勇気がためされています」
 ブッシュは「これは、自由と民主主義のための正義の戦争である」という、リンカーン以来の戦争のテーゼを叫ぶのである。

 「アメリカの戦争の方法は、すべて南北戦争で実験され検証された」という著者の指摘は、まさに「目から鱗」であった。ぜひ、一読を。

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March 22, 2007

598.映画とブログ

 映画フアンが主宰するブログが多い。映画をただ楽しんでいる人から、かなりマニアックな映画通まで様々だが、「映画」を記事にすると「コメント」「トラックバック」など反響が大きい。ある役者をちょっぴり「批評」したら、そのファンらしい人たちから反論が殺到した。中には「罵声」に近いものまであって、辟易した。

 「映画ファンブログ」の中には、「ネタバレ」の記述も多いので注意が必要だ。せっかく楽しみにしていた作品が、興ざめになる。
 私のブログも、映画関連が多いがその点は特に注意している。複数の愛読者から「パートナーが、ブログを参考に見る映画を決めている」とのメールも貰っているので。

 映像関連の業界で仕事をしていたせいか、私は制作者たちの仕事振りに関心が強い。役者たちが主人公ではあるが、テレビも映画も多くのクルーによる共同作業である。だから、製作・監督・脚本はもちろん撮影・美術・衣裳・音楽をはじめ、照明・編集・録音のスタッフに目が向く。その中に知人を見つけると、ついその作品を応援したくなる。

 もうひとつ試写会も見るが、なるべく劇場で観た映画を紹介する事にしている。映画評論家的な視点より、観客がその映画にどう反応したかに興味を持つからだ。それはヒット作品や大作だけではない。小さな劇場で少人数しか観ていなかったケースでも、作品と観客のコミュニケーションに注目する。ラストタイトルが始まると多くの人が退場してしまう作品、灯りがついても席に座ったままの人が多かった作品と様々だが。

 このブログである作品と監督を紹介した時、きついお叱りを受けたことがあった。「新進監督」との表現に噛みつかれた。
 ただ私にとっては、私より先輩、70代の現役が巨匠、同世代がベテラン、50代が中堅、40代以下は「新進」としか言様がないのだ。
 巨匠やベテランの活躍が、私の「元気の素」なのだ。この点、前もってお許し願いたい。

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March 21, 2007

597.ブログ3年目

 友人に勧められ「65歳」を期にブログを始めた。今日が3年目、597本の記事を書いた。週5.7本のペースである。
 昨年6月、ココログがバージョンアップされ、アクセス状況が解析出来るようになった。それによると、これまでのアクセス数は6万を超えた。そのうち8.6%の方が再び訪れてくれる。
 個々をみると、週3回以上のアクセスが200人強、週1回以上だと300人を超える。以上がこのブログの愛読者の皆さんと感謝している。
 地域別だと、首都圏が東京の38%を筆頭に54.6%と過半数を占める。九州は計13%だが、鹿児島が7.4%。関西は大阪の5.1%、北海道が3%である。この数字は首都圏を別として、私の出す年賀状の分布と大体似ている。つまり、友人・知人が読者のコアだと推定している。

 ここ数年ブログの人気は高まっている。総務省の調べで、昨年3月現在の登録者数は868万人というから、現在では900万人を超えているだろう。全世界の10%、言語別では英語に続いて第二位だそうだ。
 年代別では、若い女性が増えてきているそうだ。20~30代で半数を超えるとか。私等の様な「高齢者」は、珍しい存在なのだろう。
 内容的には、まだマニアック、情緒的な身辺雑記が多いが、最近は「子育て」「ヨガ」「スローフード」などテーマを絞ったものも増えてきた。また「都知事選」などをテーマにした、ジャーナリスッチックなブログも生まれているようだ。

 ブログの普遍化は、コミュニケーションや情報発信の多様化という面で喜ばしいが、ポルノチックな「コメント」や「トラックバック」の書き込みが増えてきた。毎朝その削除で手間をとられているが、「個人攻撃による炎上」は今のところ免れている。
 ということで、積極的に他のブログにトラックバックしたり、読者の拡大には努めていない。テーマ通りに「自由に働き自在に遊ぶ」ことにしている。

 3年目を迎え、ペースは少し落とそうと思っている。「メルマガ」と異なり勝手に書いているブログであるので、「気の向いた時」「関心のあるページ」を自由にクリックしていただければ幸いである。

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March 20, 2007

596.ラストキング・オブ・スコットランド

Lastking ウガンダの独裁者イディ・アミンを演じたアメリカの俳優フォレスト・ウイテカー。彼はこの演技で、「アカデミー賞主演男優賞」を始め「ゴールデン・グローブ賞」「全米映画批評家賞」など32の主演男優賞を獲った。本年度の映画賞をほぼ独占したと言ってもよい。
 以前にもカンヌで主演男優賞(「バード」)を受賞したが、自ら監督としてもヒット作を発表するなど、異才の役者である。
 この映画は、そうした彼の異才が全てを支えた作品といえる。

 「ラストキング・オブ・スコットランド」とは、アミンが自称していた「王位」である。イギリスの植民地ウガンダの貧しい村に生まれた彼は、スコットランドが好きだった。イングランドに面従腹背するウイスキーの国に、自分の国を重ねたのであろう。

 この作品は、アミンという実在の独裁者を主人公に、またハイジャック事件で世界の注目を集めた、その日のエンテベ空港を重要な舞台としているが、あくまでもフイクションである。
 その史実の中に、軽薄で無知なスコットランド人の若者を狂言回しとして配することで、気さくな茶目っ気のある魅力的な男と、30万人をも虐殺した非情な政治家の両面を描いた。

 作者は、ウガンダでの生活体験を持つイギリスの作家ジャイルス・フォーデン。その原作をスコットランド出身のドキュメンタリー演出家、ケヴィン・マクドナルドが監督した。彼は「ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実」で、アカデミー長編ドキュメンタリー作品賞を獲った人だけに、こうした作品は得意だ。
 今回も前人未踏と言われたウガンダでロケを敢行、最後のクライマックスはそのエンテベ空港で撮った。

 主役のウイテッカーの他は、スコットランドの若者にジェームス・マカヴォイ(「ナルニア物語」)、若者と不倫に陥るアミン第二夫人をケリー・ワシントン(「白いカラス」)が演ずる。

 我々世代はアミンの時代に生きてきたから、アフリカ植民地の独立と独裁者誕生の背景の知識はあるが、若い人たちは一度アフリカ現代史を読んだ上でこの映画を見てほしい。興味はさらに増すと思う。

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March 19, 2007

595.プラチナボーイ

07_320_3507_320_36  「銀座もとじ」で「プラチナボーイ」の全作品が展示されている。
 プラチナボーイとは、究極の蚕・オスの蚕をいう。卵を産まないオスの蚕は、身体にある全てのたんぱく質を糸に吐き出す事が出来る。だからメスの蚕に比べ、艶も丈夫さも糸の長さも細さも優れている。
 この蚕が、37年の歳月をかけてようやく「種の保存」に至り、その糸だけを使った織物が世界で始めて誕生したのである。

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 プラチナボーイの生みの親は、大日本蚕糸会・蚕業技術研究所の大沼研究員。国立遺伝学研究所入所以来蚕の遺伝学一筋、ついに「オスだけ孵化させるという至難の業」を実現、さらに遺伝子の組み合わせによって種の保存にも成功した。

 この研究成果を実用化しようと、「プラチナボーイ・プロジェクト」を組んだのが銀座で呉服店を営む泉二さん。「素材にこだわる」彼は、「一本の糸から履歴のわかる正真正銘の国内産の糸で織ったどこにもない反物」をと、研究機関・養蚕農家・製糸所・産地・工房をつないで、美しい着物に仕上げた。
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 「世界初 オスだけの蚕で織りなす美」展では、プラチナボーイの糸から織りあがった「白生地」「駒絽」「江戸小紋」「結城紬」「大島紬」が、それぞれの作り手が明記されて飾られている。
 白生地を拡大鏡で見ると、糸一本一本がまるでプラチナのように輝く。自然界が生み出した究極の美が、そこにあった。

 展示は明後日21日まで。 場所「銀座もとじ・ギャラリー」 ℡3535-3888                                            

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March 18, 2007

594.幸せのちから

News_img006 安倍さん「ご推薦!」の映画である!?。格差社会を嘆く事はない。ニートでもフリーターでも、ましてやホームレスでも、努力すれば億万長者になれる。それは、この実話が実証している、と。

 四年前、アメリカABCの報道番組「20/20」が「財産21ドルから億万長者」になった男クリス・ガードナーを紹介した。ひとりの父親が、息子を守るために必死に頑張った話だった。
 これを見たプロデューサーのマーク・クレイマンは、翌朝ガードナーに電話した。「映画化権を」と。これこそ、アメリカン・ドリームを体現する物語だ、ウイル・スミスの代表作になる、と彼は考えたのだ。
 「アイ,ロボット」の撮影中だったスミスは、番組のテープを見て即座にOK。「私もプロデューサーに加わる」。そして、イタリアの俊英ガブリエル・ムッチーノを監督に指名した。

 ストーリーは、以上で想像できるからこれ以上は触れないが、この実話を「父と子の奮闘の六ヶ月」に絞って描いたムッッチーノは、上手い。RAIテレビのドキュメンタリストだった彼は、映画界に転進後「新世代の抒情派」として、ヨーロッパで数々の賞を受けている。この作品は、彼が初めてハリウッドでメガホンを執った作品となった。

 「メン・イン・ブラック」や「アリ」など多くのヒット作に出演したスミスは、アフリカ系俳優のトップスターである。もちろん彼の演技も上手いが、子役のジェイデン・クリストファー・サイア・スミスの、あどけない演技が素晴らしい。その名の通り、ウイル・スミスの実子であるが、父親のコネではなくオーディションによってプロデューサーや監督の目に留ったという。初出演とは思えない自然な演技は、父親との共演のせいかも知れないが。
 二人を置いて、自ら生きるため出奔する難しい母親役を、アカデミー賞受賞作品「クラッシュ」で名演技を見せたダンディ・ニュートンが演ずる。彼女は、ジンバブエの王族出身というイギリス女優である。

 映画制作のアドバイザーと参加した当の本人クリス・ガードナーは「無一文から大金持ちになった出世物語ではなく、大事なのは私が子供のために尽くしたという、人の親なら皆同じ思いを共有しているというメッセージなのだ。」と話す。
 「自分の人生の一部を、有名映画スターが再現するなどということは、思いもしなかった」ウイル・スミスの大フアンである彼は、そう付け加えた。

 オール善人だけが出演する「ダメな男親」向けの「教育映画」である。

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March 16, 2007

593.サン・ジャックへの道

 「巡礼は自分探しの道」であるという。だから四国八十八ヶ所のお遍路さんや、熊野古道歩きは、閉塞した時代にブームとなる。
 その熊野古道と姉妹路を結んだ「世界遺産の巡礼路」が「サン・ジャックへの道」、今やヨーロッパでは大ブームの巡礼路だそうだ。

 サン・ジャックは、スペインの北西部にある中世の面影を残す街「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」(聖ヤコブの星の平原)のこと。ここはその名の通り、キリスト12使徒のひとりである聖ヤコブの墓が見つかった所で、エルサレム・ローマと並ぶキリスト教三大聖地のひとつである。
 そのサン・ジャックまで、フランスからピレネー山脈を超えて1500キロを歩く映画である。

 映画の原題は「SAINT JACQES...LA MECQUES」。サン・ジャック...メッカ、キリスト教の聖地とマホメットの生誕の地が...で繋がる。この奇妙なタイトルに、無神論者でもあるコリーヌ・セロー監督の主題がこめられる。
 女性監督であるセローは、これまで「赤ちゃんに乾杯!」や「女はみんな生きている」など、「ダメ男」を徹底的に笑い飛ばす事で「男性社会」の矛盾を突いてきた。
 今回は、宗教的な偏狭さ、人種差別、格差社会など「他者を受容しない権威」に異議をを唱える。そして「ダメな人間」をコケにしながらも、元気づけるのである。

Photo2_2  野を越え山越え1500キロの巡礼路を歩くのは、9人の「ダメ男女」。
 顔を合わせたくもないのに同行する羽目になった3人姉弟は、ミュリエル・ロパン、アルチェス・ド・バンゲルン、ジャン=ピエール・ダルッサン。俳優というより作家、脚本家、舞台演出家として知られる面々である。
 彼らを中心に、アラブ系のガイド、わけありの熟女、無邪気な少女二人にボーイフレンドのアラブ系の青年たちの組み合わせ。まさに現代フランス社会を象徴するような顔ぶれである。
 そして携帯も通じない原野に9人が放り出され、自分の荷物(人生)を抱えて自らの足で歩き始めたとき・・・・・・・。セローの過激なユーモアと、やさしい目が「人生って捨てたもんじゃない」と語る。

 この日曜日、友人から電話があった。「3カ月の休暇が取れたので、来月から二人で巡礼に出る。サン・ジャックの道。前もって映画も見ておこうと思って」と。
 スペインで仕事をしていた彼らだから、地の利はあるだろう。フランス国境のサン・ジャン・ピエ・ド・ポー(サン・ジャックの門)を出発してサンティアゴまで750キロ、巡礼宿で雑魚寝しながら2ヶ月歩く予定だそうだ
 「疲れたらゆっくりホテルで休みますよ」。別に宗教的な信念などではなく、人生の区切り、健康のための「歩け歩け」だそうだ。
 6月帰国してのみやげ話が楽しみだ。彼らの「サン・ジャックへの道」が。  

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March 15, 2007

592.二十四の瞳

0001_1 中学卒業の年の春休みだった。市街地に一軒だけあった映画館に、自転車に乗って見に行った。
 瀬戸内海の小豆島が舞台、女先生と12人の子供達の交流を描いた「昭和」の物語だった。壺井栄原作、木下恵介監督、ディティールは覚えていないが「涙がでた」と当時の生徒手帳にメモが残っている。

 52年ぶりに「二十四の瞳」を見た。涙が留めどなく出た。主役の大石先生、高峰秀子の名演技に涙した。その後の彼女の生き方を考えると、彼女自身の人間性がこの作品の全てに現れていた。
 彼女が赴任した、岬の分校の男先生は笠智衆、その妻に浦辺粂子、彼女の母親役が夏川静江、高松の食堂のおかみは浪花千恵子、校長先生は明石潮、成長した子供達の役は月丘夢路に井川邦子、小林トシ子、盲目となって復員した生徒を演じた田村高広が初々しかった。そして初めて彼女の夫、瀬戸内遊覧船の船員があの天本英夫だったことを知った。しかし多くの役者は、もう鬼籍に入っている。子役を演じた小豆島の子供達だって、もう60代なのだから。

 「二十四の瞳」は1987年、田中裕子が大石先生を演じたリメイク版が製作された。テレビドラマでも64年に12CHが、67年にテレビ朝日が、74年にNHK、79年TBS、2005年日本テレビが放送した。このいづれも見てはいなかっただけに、今回の「デジタルマスター版」での感動は深い。音楽の木村忠司と撮影の楠田浩之が監修に当っている。スタッフも監督をはじめ多くが、この世を去っている。

 「二十四の瞳」は、非戦をテーマにしている。昭和3年から終戦翌年までの、大石先生と子供達の物語である。12人のうち男の子三人が戦死し、女の子二人が貧しさの中で病死した。先生の夫も戦死、末娘も病死する。
 しかし、決して声高に「時代」を批判してはいない。壺井栄も木下恵介も「小豆島」の18年を淡々と描きながら、戦争のむなしさを訴える。

 昨年某氏から「戦後教育が我々を、アカく汚染した」と憂国のメールが届いた。この映画などは、まさに「汚染源」なのだろう。しかし中学時代、「二十四の瞳」を見て「汚染」された事を、むしろ「誇り」に思っている。当時この映画は、文部省特選そして日教組の先生たちが薦めた作品だった。
 52年ぶりにこの映画を見て、もう一度「汚染」された事をうれしく思っている。 

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March 14, 2007

591.武田光弘個展

07_320_3107_320_3207_320_33 ディレクター時代の先輩武田さんから、絵画展の案内を頂いたので、八重洲地下街のギャラリーに出かけた。
 去年の春から夏にかけて描いたフランスとイタリアの風景画20数点が展示されていた。淡いブルーを基調とした教会や田園の風景は、心を和ませる。

07_320_34  武田さんは、放送関係の仕事をリタイアした60代半ば、華麗なる転進を遂げた。突然パリに住み絵を描き始めたのだ。それまでアマチュアとしても絵筆を執った事のない彼がである。
 以来5年、毎年春から夏まではパリで暮らして絵を描く。そして3月に東京で個展を開く生活だ。
 当初口うるさい仲間達は、「道楽も才能の内」と冷やかしていたが、現在では立派なプロである。どうも芸術の才は、親から引き継いだ様だ。

 リタイアしたテレビ屋のその後を見ると、圧倒的に大学や専門学校の教師が多い。メディア学科や国際関係学科が増え、手っ取り早く呼ばれた口だ。
 フリーで演出家や製作者を続けているのは、余程の才能に恵まれた人に限られる。プロダクションを設立しても、結局大手テレビ会社の下請け仕事しかない。
 私の様に“飲み屋”など開く道楽者は、数が限られる。だから、彼の様な「プロの絵描き」が誕生した事を、心からうれしく思っている。

 来月4月には、パリに「戻る」そうだ。来年の春の個展が楽しみだ。

 武田光弘個展 ~僕のいた時間~(2)
 ギャラリー八重洲・東京  18日(日)まで

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March 13, 2007

590.牛丼 焼き鳥 アガリスク

 昨日に続いて、今日も知人が書いた「新書」を紹介しよう

 「牛丼 焼き鳥 アガリスク」(文春新書554 780円)、著者の中村靖彦さんはテレビ・ディレクターの先輩、現在も農業ジャーナリスとして第一線で活躍している。
 昨年夏までの3年間、内閣府の食品安全委員会委員として鳥インフルエンザやBSE問題に対処してきた。
 筆者はまた、「狂牛病」(BSE)問題の社会経済的影響と危機を、日本のジャーナリストとして初めて提起した人として知られている。彼は、日本で狂牛病に感染した牛が見付った年、ただちにイギリスに飛んだ。そして震源地の村々を具体的に取材して、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の謎を追いながら、揺れるヨーロッパ農業の素顔に迫った。(岩波新書759 「狂牛病~人類への警鐘~」700円)

 この本は、8年前に出版された「コンビニ ファミレス 回転寿司」(文春新書017 710円)と対をなしている。日本の農水産総算出額12.4兆円に対し、消費者が「食」に支出した70兆円という「巨額の差」に隠されている問題を、象徴的な三つのキーワードで追及した。
 そして彼の結論は、「世界を食べ尽くし、食べ残す日本に、果たして未来はあるのか?」だった。

 今回のキーワードは、食の国際化を「牛丼」で、簡便さを「焼き鳥」、健康志向を「アガリスク」に代表させ、その舞台裏の脆さを実証していく。
 筆者の論証の強さは、足で歩くことから生まれる。現場を踏まなければ真実は見えない、というテレビディレクター時代の経験が生きている。
 このことは、彼を除く委員の全員が自然科学系の学者という「食品安全委員会」の中でも、異彩を放つのである。

 前号同様、本の詳細は省くが第八章は面白い。「厳秘、複製厳禁、読後破棄」と題した食品安全委員会の内幕だが、この章だけは読後破棄せずに大事に取って置こう。 

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March 12, 2007

589.テレビは日本人を「バカ」にしたか?

 友人の北村充史君が「新書」を書いた。タイトルは「テレビは日本人を『バカ』にしたか?」(平凡社新書362・740円)、半世紀前の「テレビ状況」を大宅壮一の「一億総白痴化」をキーワードに、詳細に跡付けた。

 50年前といえば、筆者も私も高校生活最後の年。真面目に受験勉強に取り組んでいた頃である。
 この前の年の秋「珍事」は起った。神宮球場の早慶戦、早稲田の応援席に現れた男が、突然慶応の応援を行い、すばやく姿を消した。その夜、「珍事」は日本テレビの人気番組「何でもやりましょう」の企画だった事が発覚、今尚連綿と続く「やらせ」の記念?すべき端緒となった。大宅はそこにテレビによる「白痴化」を嗅ぎとった。

 この事件が直接影響したわけではないが、私が大学で社会学とくに「マスコミ論」を専攻することなったのは、大宅壮一の「毒舌」であったことは間違いない。
 ゼミで、オルテガの「大衆の蜂起」やリースマンの「孤独なる群集」を辞書片手に読んだが、筑摩書房版の「大宅壮一選集」が最も役にたった。大学新聞に稚拙な「書評」まで書いた。
 「ミラ取りがミイラとなって」その後はテレビ業界で働く羽目となったが、この本は久し振りに往時の「初心」を思い出させてくれた。

 筆者の北村も業界人である。テレビドラマの名作を数々演出し、脚本も書いている。第一線を退いた後も、放送人の足跡を記録する仕事を続けている。
 これから読む人たちのために、本の詳細には立ち入らないが、これは「1950年代後半のクロニクル」である。新聞・週刊誌・月刊誌・業界専門誌、関係者の著作を丹念に集めた。その整理だけでも2年以上かかったと、彼は話していたがそこから当時の「テレビ状況」を炙り出したのである。

 結論だけ書こう。50年たった現在、「テレビ状況」は何も変わっていない。相変わらず「捏造」「やらせ」は続いている。ただ、当時の郵政大臣は「利権」を漁ったが、現在の総務(郵政)大臣は「権力」を漁っている、という違いだがあるだけだ。

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March 10, 2007

588.パフューム~ある人殺しの物語

 「18世紀のパリは活気と悪臭に満ちていた。金持ち達は香水(パフューム)の虜となった。そんな時代に類まれなる香水調合師が誕生した。究極の香水を創るために」

 実話もの・モデル小説の映画化が流行る昨今だが、これは完全なフィクションから生まれた作品である。
 原作者は、ドイツの作家パトリック・ジュースキンド。奇想天外、前代未聞、破天荒なこの小説は、1985年発表以来45ヶ国で翻訳され1500万部が売れると言う大ベストセーラーとなった。
 この小説の映画化を試みたのは、「ヒトラー」や「バイオハザート」等を手がけたドイツのプロデューサー、ベルント・アイヒンガー。「映画化は無理」と頑なに拒む作者を15年かけて口説いた。2人は、友人でもあったのだが。

 アイヒンガーは、「音・音楽・会話・映像で香りを表現する」という前人未踏の試みに挑戦した。「映画は香りを見る事は出来ないが、嗅覚を体感させる事は可能だ」と。
 だから「音」に拘った。映画全編をサイモン・ラトルの指揮するベルリン・フイルハーモニーのオーケストラで支えた。ベルリン・フィルが、映画音楽を演奏するのもまた、前代未聞なのだそうだ。

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 舞台はパリだが、会話は英語である。そのためか出演者には、イギリスの俳優を揃えた。
 主人公の香水調合師に、舞台「ハムレット」でその演技が高く評価されたベン・ウイショー。彼が追い求める香りの処女は、ロンドン生まれ15歳の新人レイチェル・ハード=ウイット。その父親に、「ハリー・ポッター」シリーズのアラン・リックマンを配した。
 そして主人公の師匠、パリ随一の香水調合師はオスカー俳優のダスティン・ホフマン、彼だけがアメリカ人である。

 この「前代未聞の作品」は、脚本が要である。自ら脚本家でもあるプロデューサーのアイヒンガーは、監督のトム・ティクヴァとアンドリュー・バーキンと三人で脚本を担当した。前者二人はドイツ人だが、バーキンだけはイギリス人なのだ。

 思春期の女性は、香りへの反応が鋭くなるという。自分と異なった香り(匂い)を持つ男性を「好ましい」と感じ、自分と近い匂いをもつ男性を疎ましく感じるそうだ。世の父親たちが、ある日突然娘に「臭い」と言われるのは、そのせいである。
 女性は、自分からより遠い遺伝子を選ぶ事で、本能的に種の多様性を維持しようとする。
 「パフューム」は、そんな思春期の処女たちの「香り(匂い)」を巡る物語である。

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March 09, 2007

587.東京道産酒の会(14)

 月に一度、北海道を慈しむ仲間たちが集まり、地元の酒と料理を楽しむ「道産酒の会」。184回の今月は、ゲストを含む会員たちの多彩なスピーチで盛り上がった。

 最初のスピーカーは、ゲストとしてお招きした東京農業大学の名誉教授の坂井劭さん。坂井さんは、日本における醸造学の先達、もちろんテーマは「日本酒のお話」である。
 「日本で醸造学のある大学は、東京農大だけ。だからここには、蔵元の後継者が集まってくる。全国2000ある蔵元の6割は教え子が主、退官後もいろいろと相談にのっている。
 今夜持参したこの酒は『醲献』(JO-CON)、教え子の長野の蔵元が作った38度の日本酒。低温でここまで濃縮した日本では唯一の酒。
 面白いのは、日本酒の麹の酵母菌つまりカビの一種だが、これは日本列島にしか存在していない。隣の朝鮮半島は、もう違う菌である。それだけ醸造は不思議な世界である。
 吟醸酒は何故値段が高いのか、とよく聞かれる。それは、大変厳しい条件の下で造られるからだ。例えば精米も40%以下まで削る。60%以上は、ヌカとして捨てられるのだ。また寒い冬場に仕込み、低温、長期と手間がかかる・・・・・・・・」

 次のスピーカーは、会員で北海道苫前町長の森利男さん。苫前は風力発電で有名な日本海に面した町、42基の風車発電機が海岸線に沿って並ぶ。出力合わせて5万2800kw日本一である。
 「夕張市が一昨日、再建団体になってしまった。353億3300万を18年で返済しなければならない。住民は最高の負担と最低のサービスを甘んじなければならない。
 これは決して他人事ではない。他の市町村も似たり寄ったりである。苫前も収入の半分は、地方交付税に頼っている。しかしこの額は年々減ってきている。6年前26億あったものが、現在は20億。財政を厳しく見直しながら頑張っている。
しかし一次産業は伸びている。私はいつも『足元を掘れ、そこに泉がある』と叱咤激励している。風力発電を核に様々な試みを展開して、泉を発掘したい。」

 三番目は、北海道新聞記者で会員の稲塚寛子さん、「今日の道新から」。
「札幌市内で最も暖かい区は?といえば北にある手稲区、そして最も寒いのが南の南区。なぞなぞの様だが、日本海側を流れる対馬暖流の影響。
北海道の桜開花予想は、4月29日。平年より2日、昨年より9日早い。」

 最後のスピーチは会員の淺川泰一さん。「大病で九死に一生を得たが、休養のためここ5年ハワイに出かけている。だいたい45日ぐらい、コンドミニアムを借りて住む。家具等全てついて、一日1万円弱。ここで生活していると、血圧もさがる。気候の所為だろうがストレスがないのが原因のようだ」と、リタイア後の健康管理のお話。

 料理は、「行者ニンニク」や「水蛸」「鰰寿司」「馬鈴薯」など北海道産物。 

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March 08, 2007

586.スイング・スイング・スイング

07_320_2807_320_29 新橋のライブハウスに、友人が企画したコンサートを聴きに行く。前回はタンゴ(ブログ499号)だったが、今度はスイングジャズ。久し振りに往時を思い出しながら、ひとときを楽しんだ。

 演奏したのは、それぞれビッグバンドやフリーで活躍している若手のミュージシャンたちである。ピアノは、メキシコやキューバで腕を磨いたラテン系の山本琢。ベースはディキシージャズの加藤人。ギターは、オランダのジャズフェスティバルにも招聘された佐久間和。トランペットはクラシック出身の小森信明。

 演奏は「セントルイスブルース」から始まり、デューク・エリントンの「スウイングしなけりゃ意味がない」と続く。これは彼が1932年に作曲したスイングジャズの代表作で、エリントン楽団などビッグバンドのCDで聴いたことがあるが、コンボでも味がある。
 後は会場からのリクエストで綴る。グレンミラー楽団の懐かしい曲「茶色の小瓶」、ベニー・グッドマンの「メモリーズ・オブ・ユー」、カウント・ベーシーの「スインギン・ザ・ブルース」、「五つの銅貨」「ララバイ・オブ・バートランド」「君微笑む時」「ハロー・ドーリー」と続く。
 タンゴの名曲「リベルタ」のリクエストには、きっちりと「スイング」に編曲して応えるなど腕の冴えを見せる。日本の名曲「月の砂漠」は、ベースを基調にしたスイングで聞かせる。
 開始から2時間、最後は皆でスイングしながら「聖者の行進」を唄う。

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 13歳より独学でギターをマスターした佐久間君、終演後ウチのカミさんに声をかけた。
 「おかあさん、ノリノリでしたね!」
 「そう、そういう年代なのよ!」

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March 07, 2007

585.IHクッキングサロン

Ih07_320  TEPCO銀座館から、「IHクッキングヒーター」の上手な使い方教室の案内が届いた。IHを使いはじめて3年、説明書を読みながら何とか慣れてはきたが、もうひとつしっくりこない。基礎から学ぼうと出かけた。
 参加者20名のうち男性は2人。高校生らしい若い女性も混じる。

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Ih07_320_2  講師が基本的な料理方法を示した後、参加者がそれぞれトライする。「お赤飯」「だし巻き卵」「天麩羅」「鶏の照り焼き」そして「抹茶ババロア」と、ポピュラーな料理ばかりなのでそれ程難しくはないのだが、このことで「IHクッキングヒーター」の他とは異なる特徴を知った。
Ih07_320_3  IHの特徴、それは「デジタル」であることだ。ガス器具の場合、例えば火力の調整は「炎」を見ながら「つまみ」を回す。炭火の場合は、空気を送る量で火力を見る。
 しかしIHは、「1~7」などレベルのボタンと時間のボタンが全てを決める。そこには作り手のアナログ的な「勘」は不要になる。だから、素人だろうがプロだろうが、「数値」さえ間違わなければ同じレベルの料理が完成するのだ。

 最近新聞やテレビで、ガス会社のコマーシャルをよく見る。妻夫木聡さんが「ガスで、パッと明るく、チョッといい未来」とか、「炎は心を暖める」「炎を食べよう」とPRする。不完全燃焼による一酸化中毒など、ガス器具による事故が目立つからだけではなく、電力会社に対する巻き返しを図っているのである。

 このところ、IHやエコキュートを利用した「オール電化住宅」が増えてきたという。とくに高層住宅では、ガスを追い抜いたらしい。
 私自身、3年前マンションに引っ越す際、選ぶ条件のひとつが「オール電化」だった。老後の事を考えると、「火を使わない」安全さを買ったのだ。
 そしてもうひとつが、換気の問題である。これまでの陋屋の生活では、室内の風通しもよいのでガス・石油・炭火でも安心していた。しかし、機密性の高いマンションではそうはいかない。

 薪と炭の生活がおよそ20年、ガスと石油の生活が40年、今後は電気だけである。しかしこの生活と「原子力」の問題を、どう「辻褄」を合わせるか自問している。
 前号で書いた「不都合な真実」のゴアも、彼の一家が排出するCO2の量が、全米平均よりかなり多いと、非難されているのだ。

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March 06, 2007

584.不都合な真実

Desktop6 「地球温暖化による人類滅亡の危機」を訴えて、1000回以上の「スライド講座」を続けるアル・ゴア。ゴアも偉いが、その彼を主人公にドキュメンタリー映画を撮ったスタッフたちも偉い。またこの作品を、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門の最優秀作品賞に選んだ、アメリカの映画人たちも偉い。

 前副大統領で、一瞬!だけ大統領に選ばれたアル・ゴアは、ユーモアと機知に富んだ政治家である。雄弁なのはともかく、その語り口は判りやすく説得性がある。だから、同じ思いをもった人たちが、彼に惚れ込んだ。

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 プロデューサーを買って出たのは、「グッド・ウイル・ハンティング」や「キル・ビル」を製作したローレンス・ベンダー、「シリアナ」「グッドナイト&グッドラック」のジェフ・スコル、TVで「地球温暖化問題」を追ってきたローリー・ディヴィッドやスコット・Z・バーンズ、レスリー・チルコット。
 そして監督が「トレーニング・デイ」で総指揮を執ったデイビス・グッゲンハイムである。
 これだけ揃えば傑作は間違いないのだが、その出来はそれ以上だった。という事は、人類破滅の危機が絵空事ではない、という「不都合な真実」があるからだ。

 ゴアは、30年前からこの問題を訴え続けてきた。大統領選に出馬したのも、このための手段だったという。
 彼は、「誰でも、危機を防止するための行動は出来る」と「私に出来る10のこと」を映画のラストで呼びかける。

  • 省エネルギー型の電化製品、電球に交換しよう。
  • 停車中はエンジンを切り、エコ・ドライブに。
  • リサイクル製品を、積極的に利用しよう。
  • タイアの空気圧のチェックを。(車の燃費率のアップによる省エネ)
  • こまめに水道蛇口を閉めよう。(送水のためのエネルギー削減)
  • 過剰包装、レジ袋を断ろう。エコ・バッグで。
  • エアコンの設定温度を変えて、省エネを。
  • 多くの木を植え、二酸化炭素を減らそう。
  • 環境危機を学び行動に。とくに子供たちが先頭に立って。
  • 映画「不都合な真実」を友人に勧めよう

 「世論が動けば、政治システムは変わる」。理想主義者ゴアの現実的な行動である。

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March 05, 2007

583.守護神

 昨年71億円の興行収入を稼ぎ、洋画を追い抜いた原動力になったのが「海猿」海上保安庁のレスキュー隊員の活躍ぶりを描いた。
 この「守護神」は「海猿」のアメリカ版。「U.S.COAST GUARD」、アメリカ沿岸警備隊の救難隊員を描いた映画である。

 原題は「THE GUARDIAN」、この後に「ANGEL」をくっつけて直訳すれば確かに「守護神」となる。しかしあまり馴染めない言葉だ。「海猿」に因んで漢字のタイトルにしたわけでもないだろうが。

 スケールは「海猿」の方が大きかった。こちらはフェリーの火災による沈没で、群集のパニックが描かれる。しかしアラスカの氷海を舞台に、遭難者の救難を描いた「守護神」は、迫力と緊迫感、スリルとサスペンスで勝る。また登場人物ひとりひとりの描き方も、こちらに軍配をあげよう。

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 主演は先輩救難隊員のケビン・コスナーと彼に鍛えられる後輩のアストン・カッチャー。

 「ダンス・ウイズ・ウルブス」の初監督・主演で、アカデミー作品賞・監督賞ほか7部門をとったコスナーの久々の登場である。熟年の域に達した彼は、仕事一筋の「不器用な男の極地」しかも「薫り高い男」を見せてくれる。

 カッチャーは「テキサスレインジャー」や「バタフライ・エフェクト」などハリウッドで活躍する若手俳優。余談だが、15歳年上のデミ・ムーアと結婚して話題をよんだ。このパーティーには、彼女の前夫のブルース・ウィルスも出席してカッチャーを祝福したという。

 監督はアクションものからスリラーまで手堅く纏めるので評判の、職人監督アンドリュー・ディヴィス。「逃亡者」シリーズの彼である。

 使命に燃える男、自尊心、挫折、ヒーロー、支える女、「愛される男」の要素を全て揃えた映画である。

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March 03, 2007

582.Gガール

Gg_intro_img 「バットマン」「スーパーマン」「スパイダーマン」に代わって、今回はスパーヒロイン「Gガール」である。
 これまでのヒーローたちは、ちょっと純情で恋には弱いが、今回のヒロインは凄い。「旺盛な性欲と人間離れしたパワーによるベッド・テクニックは想像を超える激しさ」なのである。

 この映画は、「普通の男」がスーパー・ヒロインに恋して散々な目に会う話なのだが、「エロ・カワイ」く「ちょいエロ」い演出のなかに、鋭い文明批評が覗く。

 監督は名匠アイヴァン・ライトマン。「ゴーストバスター」シリーズ、「6デイ/7ナイツ」、「エボリューション」を手がけた彼である。
 そして主役に、「キル・ビル」シリーズで見事な剣さばきを見せたユマ・サーマンをもってきた。「美しくて色っぽくて、だけどキレたら怖い」Gガールには、ぴったりの役である。
 普通の男は、「キューティー・ブロンド」シリーズのルーク・ウイルソン。壁を打ち破るほどの豪快なメイク・ラブや、空中遊泳デイトにただただ受身一方なのが面白い。

 これまで「ヒーロー」ものといえば、「性」はタブーだった。子供達の夢を壊すからだ。しかし、「性」を爆笑的に描くことで社会の閉塞感をぶち飛ばす。
 しかしアメリカ社会のキャリアたち、愛は不毛なのか男女を問わず関心事は「セックス」のみ。誇張して描いているが、それもまた正解かも知れない。

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March 02, 2007

581.カンバセーションズ

Photo_6  「舞台はNYのマンハッタン。クラッシクなホテルのバンケットルームでのウエディング・パーティー。昔の彼と昔の彼女のほろ苦く甘い一夜だけのカンバセーションズ」

 昔の彼はアーロン・エッカート。「ブラック・ダリア」や「サンキュー・スモーキング」で今売れっ子のハリウッド俳優。
 昔の彼女はヘレナ・ボナム=カーター。ティム・バートン監督のパートナーとしても知られ、「ビッグ・フイッシュ」や「チャーリーとチョコレート工場」など彼の作品には常連の、イギリス出身女優。
 今は人妻の元彼女が、ロンドンからNYにやってきて、10年ぶりに一夜を共にする判りやすいストーリーである。しかし、ここに大きな仕掛けがある。

 ほぼ全てのシーンが、2台のカメラで撮影される。全編が最後のワンカットだけを除いて、デュアル・フレームで編集される。
 俳優にとってこの手法は、かってないチャレンジである。昔のナマ放送のTVドラマに近い緊張をもたらす。
 この手法はまた、物語の進行を中断することなく、フラッシュバックやカットバックを入れる事が可能となる。現在と同時に別の現在、過去と未来がオーバーラップして、意識と無意識の両方を同時に見る。
 もしカップルでこの作品を見たら、それぞれが異なる映画を観ていることになるかも知れない。そして最後のワンカットで映像を共有するのだ。

 もう一つ、この作品のベースは「会話」である。一時も休むことなく二人の会話が続く。それは10年ぶりの「ファック」の間も、止む事がない。さらに、英語での会話にフランス語による「愛」「欲望」「別れ」の歌声が被さる。会話もまたデュアルなのだ。

 脚本をアメリカの女流作家ガブリエル・ゼヴィンが書き、ハンス・カノーザが監督した。そして歌声はスーパーモデルとしても有名なイタリアの歌手カーラ・ブルーニである。

 「男と女の間には 深くて暗い川がある 誰も渡れぬ 川なれど エンヤコラ 今夜も 船を出す・・・・・」
 日本的感覚で言えば、こんな映画である。 

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March 01, 2007

580.焼酎バー「黒瀬」(71)

Photo_5 焼酎の話題を、最近の新聞やHPから要約で。

 「薩摩焼酎」はブランド1位
 
ブランド総合研究所は、全国の特産品の消費者購入意欲を調べた「ブランド調査2007」のランキング結果を発表した。
 この調査は、野菜・肉・飲料などの食品や工芸品など18分野468の産品ブランドを抽出。先々月インターネットで、購買意欲やイメージなどを調べたもの。
 それによると、「薩摩焼酎」はアルコール飲料分野で購入意欲度が1位となり、地域ブランドとして知名度が高い。
また他の鹿児島産品では、「黒豚」が食品分野で5位、非食品分野では「薩摩切子」が3位、大島紬が11位となっている。(南日本ほか)

 「奄美で焼酎学講座開催」
 
鹿児島の焼酎文化を発展させようと、昨年から鹿児島大学が開いている「焼酎学講座」が、昨日黒糖焼酎の島奄美で開催された。
 この講座は、シンポジュウムを中心に県や酒造組合連合会が協力して行っているもので、3回目の今回は「黒糖焼酎と健康・長寿食」がテーマとなった。
 奄美大島は、泉重千代さんや本郷かまとさん等100歳を超える長寿者が多いことで有名だが、講師で長寿食研究家の久留ひろみさんは「お二人とも黒糖焼酎をたしなんでおられた」と、黒糖焼酎の健康効果をアッピールした。
 また客員教授の小泉武夫さんは、「島の焼酎を世界へ」と題した講演で、「芋焼酎と黒糖焼酎は、中華料理と相性が良い。巨大市場である中国へ向けて売り込む事が必要だ」と力説した。(MBCほか)

  「黒瀬」 渋谷区渋谷2-14-4 ℡5485-1313
  ホームページ http://keida.cocolog-nifty.com/kurose/ 

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