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January 31, 2008

847.南の島ミステリーツアー(2)

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 久米島には冬の季節がない。秋と春が一緒に訪れる。

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 シーサーが守る玄関先の庭には、「ブーゲンビリア」「ハイビスカス」「ツバキ」の花が同時に咲く。

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 小高い山に登ると 「ヒガンサクラ」が咲き乱れている。琉球特有のこのサクラは、一見梅や桃と見間違いそうだが桜の一種だ。ただ、花びらはヒラヒラとは散らない。ツスバキのように、ポトンと花弁ごと落ちてしまう。

 島はまた、琉球松と福木で覆われている。これ等の木々は風に強く、風速70㍍には持ちこたえるという。ただ10年ほど前の100㍍台風の時には、多くの松の枝先はちぎれて吹き飛んだ。
 樹齢250年という「五枝の松」。国の天然記念物に指定されているこの1本の松は、何百回もの台風にも負けず、枝を自由無碍に拡げていた。

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 19時久米島空港を飛び立つ。乗り換えて20時那覇発。羽田到着22時。気温は12度低い摂氏5度。軽装にダウンコートを羽織って帰宅。

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January 30, 2008

846.南の島ミステリーツアー

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 久米島「比屋定バンダ」から望む渡名喜島と慶良間諸島。
 バンダとは断崖という意味。はるか先に沖縄本島があるが、曇天のせいか殆ど見えない。

 例年にない東京の寒さに震えていたら、暖かい南の島からの案内状が届いた。行先不明のミステリーツアー、那覇空港に定時に集合とある。
 目的地は、ここから飛行機で25分、西へ100キロの東シナ海に浮ぶ久米島だった。沖縄県では5番目に大きな島、人口9000人の農漁村である。
 古くは球美の島と呼ばれ、琉球王国時代は中国・南蛮貿易の中継寄港地として栄えた。

080130_058_640080130_059_640080130_062_640   島の半分は珊瑚礁に囲まれ砂丘が続く。
 ここ「イーフビーチ」は、きめ細かな真っ白い砂が2キロも続くロングビーチ。「日本の渚100選」にも指定され、ダイビングやウインドサーフィンなどマリンスポーツのメッカとして知られている。

080130_063_640080130_064_640  「イーフビーチ」には、二つの大きなリゾートホテルがある。
 こちら「久米アイランド」は、今週末から始まる「楽天イーグルス」春のキャンプの一軍選手の宿泊所。ヨーロピアンスタイルの美しい建物だ。
 もうひとつが二軍用なのだが、練習用の球場はもちろん宿舎も差別されるという勝負の世界は厳しい。

080130_078_640080130_097_640  隆起した珊瑚礁が、島の周囲に奇岩を造る。
 左はこぶしを突き出したような岩柱をもつ「ガラサー山」、右はそれと対をなす「ミーフーガー」。男根と女陰を表すこの岩は、子宝を求める人たちの信仰の場として崇められる。

080130_098_640080130_104_640080130_106_640  珊瑚礁の切れる北部、東シナ海側はいつも荒れる。台風のシーズンともなれば、荒波は崖を越えサトウキビ畑を荒らす。
 平成に入ってからも、最大風速100㍍を越える台風に、二度も襲われたという。
 その年は、サトウキビも全滅した。

080130_041_640080130_044_640080130_049_640   久米島最大の観光スポットは、「ハテの浜」。港からグラスボートで30分、沖合い7㌔に浮ぶ砂州である。
 その長さは11㌔、東洋一といわれ、真っ白い砂とコバルトグリーンの世界が広がる。
 珊瑚礁のリーフでかこまれているせいか荒波は押し寄せる事がなく、砂浜が消える事はないという。
 あいにくの曇天の旅だったので、ホテルでもらったポスターで「夏のハテの浜」を紹介しておこう。
 今回の旅、最高気温21度、最低気温17度。久米島は常夏の島だった。

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January 28, 2008

845.スウイーニートッド

Wallpaper01_800  タイトルのスーウイーニー・トッドとは人名、副題が「フリート街の悪魔の理髪師」と付いている。
 18世紀ロンドンのフリート街で160人を殺したといわれる、伝説の人物の物語りなのだ。

 最初から最後まで「大出血サービス」の映画である。だから15歳以下は鑑賞禁止、それには理容師も加えて欲しいと思うほど・・・。
 だが、猟奇的でグロテスクな映像の裏に人間の悲しさ・孤独の情感が流れる。さすが「組めば何かが起こる」ティム・バートンとジョニー・ディップの作品である。

 お話は、美しい妻と娘を権力者の手に奪われた若き理髪師の復讐劇。しかし復讐は、結局自己をも滅ぼしてしまうという、パターン通りの結末となる。
 1846年この伝説的事件は、トマス・ブレスケット・ブレストによって「理髪師とパイ屋の話」として出版された。それが舞台劇に脚色されて、ロンドンの舞台で上演された。以来150年この物語はたびたび話題となって語り継がれてきた。
 1979年この物語が、ブロードウエイの巨匠スティーブン・ソンドハイムの手によってミュージカルとなり、トニー賞8部門受賞の大ヒットを飛ばす。今回はそのミュージカルが映画化されたのである。

Wallpaper05_800  主役の殺人理髪師はもちろんジョニー・ディップ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで大活躍した海賊が、「切れすぎるカミソリ」片手に客の喉笛を掻っ切る。そして正真正銘、役者人生で初めて歌を唄う。ミュージカル映画だから。

Wallpaper06_800  ディップに恋したパイ屋の大家はヘレナ・ポナム=カーター。「チャーリーとチョコレート工場」に次いでの共演となる。
 敵役となる悪徳判事はアラン・リックマン(「パフューム」)。他にティモシー・スポール、サシャ・バロン・コーエンなど演技派で歌も唄える俳優達が、顔を並べる。

 監督のティム・バートンは、ディズニー映画のアニメーター出身。「バットマン」(’89)を監督して大ヒット、ディップと組んだ「スリーピー・ホロー」(’99)はアカデミー賞3部門にノミネイトされ美術賞を獲った。
 「チャーリーとチョコレート工場」「アニメ・コープスプライド」とディップとおコンビが続く。

 我々農耕民族の末裔は、目を背けたくなるシーンの連続する映画だが、狩猟民族の末裔達の評判は良い。
 今年のゴールデン・グローブ賞では、ミュージカル映画部門の作品賞と主演男優賞を獲った。ボナム=カーターも主演女優賞にノミネイトされたし、バートン監督も監督賞の候補だった。
 そして先日発表された今年のアカデミー賞に、ジョニー・ディップは主演男優賞にノミネイトされている。彼にとっては3回目だが、オスカーを取れるかどうか。

 作品はまた「美術賞」「衣裳デザイン賞」にもノミネイトされている。作品がほとんどモノクロに近いくすんだ色調で展開しているだけに、色彩の扱い、18世紀の陰鬱なロンドンなど美術や衣裳が物を言う。

 「血」に弱い人には勧められないが、決して「ホラー映画」ではない。

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January 26, 2008

844.としま未来コンサート

021 豊島区主催のとしま未来コンサート「東京室内管弦楽団with秋川雅史」を楽しんだ。「東京道産酒の会」でピアノを弾いてくれる中山育美さんが、編曲とピアノを担当されているので。

 会場は池袋にある東京芸術劇場、その大ホールが2000人の観客で埋め尽くされた。切符は1月前に完売、お目当てはどうも秋川雅史さんのようだ。「千の風になって」で大ブレイクし、2年連続「紅白歌合戦」に出場したあのクラッシック歌手である。
 そのせいか、普段のクラッシックコンサートとは会場の雰囲気が違う。例の「ヨンさま」のファンたちが、皆こちらに移ってきた感じなのだ。

 秋川さんは、10年前イタリアのカンツォーネコンクールで第1位となって日本でも知られるようになったテノール歌手だが、クラッシクにこだわらず幅広いジャンルのコンサートで活躍している。
 「千の風になって」は、作者不明の英語の詩を作家の新井満さんが、日本語の詩をつけて作曲したもの。この歌を、3年前に秋川さんがアルバムに収録、その後全国ツアーで歌い続けて大ヒットとなった。現在もアルバム・シングルCDは売れ続け、120万枚を突破したと言う。
 普段はピアノ伴奏で歌っているが、今回は新たな編曲によるオーケストラをバックにその艶のある声を聞かしてくれた。

 演奏する東京室内管弦楽団も、70年の伝統と実績を持つ日本を代表する「室内管弦楽団」として知られている。クラッシックはもとより、映画音楽をはじめ、タンゴ、ポップス等ポピュラー音楽においても幅広く活動しているが、楽団の独自の編曲は中山さんによるものが多い。
 今回は海外でも活躍する若手の指揮者橘直貴さんが、タクトを振った。

 演奏された曲目は、グリンカの歌劇「『ルスランとリュドミラ』序曲」をはじめ、チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」「弦楽セレナーデ」とクラッシックでもよく聴く楽曲。
 ヴェルディの歌劇「シモン ボッカネグラ」の第二幕のアリアは、秋川雅史のテノールが会場を沸かせた。

 第2部に入ってシュトラウスの「美しく青きドナウ」、カプアの「ベリサリエリマーチ」と続き、いよいよ東京室内管弦楽団の得意とするポピュラー音楽に移る。
 カンペーターズ「イエスタディワンスモア」、フランソワ&ルヴォー「マイウエイ」をオーケストラだけの演奏で聴かせた後は、秋川雅史が再登場して「オーソレミオ」「慕情」とカンツォ-ネと映画音楽を。
 フェラリーの「マドンナの宝石」の演奏を挟んで、クライマックスはもちろん「千の風になって」。

 2000人の観客の拍手は鳴り止まず、彼は何回もステージに戻って挨拶、アンコール曲「グラナダ」を歌って応える。楽団もまた「ビートルズ・メロディー」の演奏で最後まで楽しませてくれた。

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January 25, 2008

843.鹿児島の夕べ

 恒例の「鹿児島の夕べ」が、昨夜東京プリンスホテルで開かれた。今回は3000円の会費制となったためか参加者は減り、500人ほどの在京出身者や企業関係者が出席して、知事や地元業界団体と懇談した。
 地方自治体が主催する東京でのパーティーが、有料制というのは珍しい。これは鹿児島県財政の逼迫を知る在京県人側からの提案だった。

019020 会場には、例年通り特産品や薩摩料理が並んでいたが、特に今年は「新特産品コンクール」の入賞作品が並べられ、注目を集めていた。
 その中の知事賞受賞二つ、左は「カンパチ薫ブロック」、右が「書道具 天璋 切子筆」。
 新鮮なまま冷蔵燻製したカンパチを試食してみたが、刺身のような食感と芳醇な味に仕上がっていた。

2008012419220000   会場での話題は、何と言っても大河ドラマ「篤姫」。テレビに出演している鹿児島県出身の俳優榎木孝明も駆けつけ、番組のPRに努めていた。
 久し振りに薩摩が大河の舞台となっただけに、地元では大変の盛り上がりの様だ。鹿児島市内と篤姫の生家の所領であった指宿(今和泉)には、展示施設「篤姫館」がオープンして観光客を集めているし、焼酎を始めとする食品には、縁の銘柄が続々と誕生している。

2008012419240000_2  ただドラマ・タイトルを利用した商品開発には、少々トラブルがあったようだ。地元紙が「NHKが商標権を握り、許可料を独占」と批判的記事を掲載したようだが、これは新聞の勇み足だ。
 テレビにしろ映画・出版は、中身はもちろんタイトルにも著作権を持つ。だから商標として登録し、特定の企業だけの独占物になる事を防ぐ。また、公序良俗に反する商品の出現によって、番組そのものに傷が付く事を防ぐためだ。
 そうした商標の管理には経費も掛かるので、使用料をもらうのは当然のことなのだ。  

 それはともかく、会場には「篤姫の想い」「天璋院篤姫」「今和泉篤姫」など縁の銘柄を付けた焼酎も並び、参加者達が試飲していた。

 帰途、故郷のコーナーに寄って市長と懇談、鹿児島ブランドに指定されている「きんかん」を土産にもらって会場を後にした。 

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January 24, 2008

842.e-Tax(2)

 「e-Tax」は、結構力仕事である。
 まず「公的個人認証サービスに基づく電子証明書」を、500円払って「住民基本台帳カード」に格納した。
 そして2980円払って「ICカードリーダライタ」を購入した。さらに前夜遅くまでかかって「リーダライタデバイスドライバ」を、何とかパソコンにインストールした。
 これでようやく事前準備が完了した。今夜はいよいよ国税庁のホームページへのアタックだ。

〔開始届出書の提出〕
 
グーグルで「国税庁」と検索すると、すぐ「e-Tax」のホームページが現れる。そして「開始届けはこちら」をクリック、ページ下の「オンラインで提出」をクリック、「セキュリティ警告」を読んで「財務省運用支援認証局のルート証明書をインストール」へ。
 少々画面の説明を理解するのが難しくなる。理屈や理由は考えず画面の指示通りにあちこちクリックして、前に進むしかない。若い人たちはともかく、我々中高年者はこのあたりから脱落していく人が出てくるのではないか。

 何とかクリックを続けているうちに、ようやく「開始届出書の入力」にたどり着いた。いろいろと「利用規約」が書かれているが、斜め読みして「同意する」をクリックした。
 パソコンのソフトなどインストールする際、たびたび「同意OK」を求められる。真面目に読まなければならないのだろうが、めんどくさくて「OK」をクリックする。もっと簡潔で判りやすい文章には出来ないものだろうか。

 「個人での利用」をクリックすると、暗号化通信のための「セキュリティー警告」が表示される。これもためらわずに「OK」をクリックしてようやく入力に至る。
 少々疲れてきたので小休止。ここでブランデーを一杯。

 届出の記入は、「氏名・住所・電話番号・職業・生年月日」「提出先税務署名」「届出の内容」「整理番号」「暗証番号」「メールアドレス」「納税用カナ氏名」「納税用確認番号」を指示通りに記入して入力チェック、印刷・保存して「送信」をクリック、これでオンラインによる届出(申告ではない)の提出が完了した。
 国税庁からも即時に受付日時など、「受信・審査中」の画面が出る。

 一息ついていると、地区の税務署長名で「電子申告・納税等に係る利用者識別番号等の通知」が届いた。そこで再び「e-Tax」のホームページを開いて、電子証明書の登録・納税用確認などの初期登録を行った。

 以上深夜の仕事なので、全てコンピューターによる処理がされたわけだが、肝腎の「確定申告書」の作成とデータの送信は後日に延ばすことにした。
 社会保険庁からの、「公的年金等の源泉徴収票」がまだ送られて来ていないので。どうも作業が遅れているようだ。

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January 23, 2008

841.e-Tax

018_640 確定申告のシーズンになった。先日も近くの税務署から書類が届いたが、それとは別に「『e-Tax』ご利用のお願い」も別送された。今年度の税制改正で、電子申告により所得税の確定申告書を提出すると税金を5000円引いてくれるのだそうだ。

 ここ20数年、電卓片手に手書きの確定申告書を提出してきた。一昨年からは、国税庁のホームページを利用して書類をつくり税務署に持参した。そこで今回は、「e-Tax」に挑戦してみたのだが、さて。

 税務署から送られてきたPR資料によると、「e-Tax」による申告は5000円の税控除のほかにも下記のようなメリットがあるそうだ。
 ①ホームページからカンタン申告
 ②添付書類(源泉徴収票や医療費の領収書など)が提出不要
 ③還付金がスピーディー

 ただ「e-Tax」を利用するためには幾つかの事前作業が必要となる。そこで順を追って自らの体験を報告していく。

〔電子証明書の取得〕
 
電子証明書とは、区役所の窓口で発行される「公的個人認証サービス」に基づく証明書。
これは4年前「住民基本台帳カード」を取得した時、同時に取得していた(つもり)。
 この時、区民では4番目の申請者とかで事務手続きに手間取った覚えがある。窓口が慣れていなかったのだ。
 ところが、この電子証明書の有効期限が切れていた。
3年間でアウト。資料は貰っていたのだが覚えがない。改めて、区役所まで出かけた。
 区役所ではまたびっくり。「住基カード」そのものも不具合があって使用不可。区役所のミスである。再発行には顔写真が必要ということで翌日出直し、やっと新しい「住基カード(ICカード)」そしてその中に「電子証明書」を格納してもらった。(ここでもうひとつ、区側の説明不足で振り回される事になる。)
 結局「住基カード」再発行のための手数料は、区側のミスという事で無料。「電子証明書」分として500円支払う。

〔ICカードリーダライタの購入〕
 
電子証明書を使うためには、ICカードリーダライターが必要になる。各自治体によって対応機種が違うというので、前に区役所から貰った資料を持参して有楽町の「ビッグカメラ」に赴いた。
 資料によると、中央区は「非接触型」となっている。ところが店には「接触型」しか売ってはいない。販売員が「カードリーダライタ普及促進協議会」のホームページで探してくれたが、 結局取り寄せるしかないと言う。それにい1万円も越える代物だと言う。
 あきらめて帰宅。思い出して区役所の担当部課に電話したが、電話口の女性では要領を得ない。ようやく専門家らしい人が出て曰く「新しく取り替えた電子証明書は、接触型用です!!」。またまた二度手間となった。
 翌日、ようやくカードリーダーを手に入れた。地下鉄代も掛かったので、店頭では最も安いシャープの2980円の品である。

〔カードリーダライタのパソコンインストール〕
正確にいえば、カードリーダライダのデバイスドライバを自宅のパソコンにインストールする作業である。こうしなければ役には立たない。しかしこれも結構手間のかかる作業となった。
 まずシャープのホームページから、「インストール方法」をダウンロードして印刷しなければならない。パソコン上で見ただけでは到底理解できないのだ。その枚数だけでも21ページもあった。そしてページを捲りながら、ファイルをダウンロードしたり、それをデスクトップに保存したり、さらに「解凍」してようやくドライバインストールにたどり着く。
 ここでリーダライタをパソコンに接続、システムを再起動して特別機能を確認、やっとリーダライタの設定が完了した。

 暦も「翌日」になってしまったので、続きの作業と報告は次回に。

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January 22, 2008

840.エンジェル

070904_angel_main 「まぼろし」「8人の女たち」「スイミング・プール」など、女性の美しさと「業」の深さを抉り出す監督として有名な、フランスの若き巨匠フランソワ・オゾン38歳の作品。初めて英語で綴ったのも話題となる。

 原作は、イギリスの作家エリザベス・ティラーが1957年に出版した小説だが、オゾンは早くから映画化権を獲って暖めてきた。
 虚構の世界にはまり込んで、小説を書くように自らの人生を書き換えていくイギリス片田舎出身の女性が主人公。幻想の世界を書いてベストセラー作家に、名声と豪邸を手に入れ貴族の娘を秘書にする、そしてその弟に恋する。しかし、自ら作り上げた虚構と妄想に逃避する事で、人生の破綻に追い込まれる。

 オゾンは「自分の人生をウソで作り上げ、そのウソを信じることで生き延びる女性に、やるせない切なさを感じたのだ。」と語る。
 女性特有の怖さや身勝手さ、女の見果てぬ夢を鮮やかに描き出した。

070904_angel_sub1  主人公エンゼルを演じたのはロンドン生まれの女優、ロモーラ・ガライ。「ダンシング・ハバナ」で主演を、「タロットカード殺人事件」でウディ・アレンに見出された彼女は、この作品の全国オーディションに応募して主役の座を射止め、10代から30代後半にかけての虚構の女を見事に演じた。
 エンゼルの生き様をクールな眼で見続ける出版社オーナーの妻役が、イギリス生まれの国際的名優シャーロット・ランプリング。「まぼろし」「スイミング・プール」にも出演したオゾンお気に入りの役者である。
 他にルーシー・ラッセル(「トリスタンとイソルデ」)、マイケル・ファスベンダー(「300」)、サム・ニール(「オーメン」)など、ドイツ、アイルランド出身の俳優が加わる。

 ハリウッド映画へのオマージュとオゾンは語るが、美術のカーチャ・ヴィシュコフは、1950年代ハリウッドで作られた映画のようにカラフルで華麗な「テクニカラーの世界」をセットに組んだ。
 また「8人の女」たちの50年代コスチュームで話題を呼んだパスカリーヌ・シャバンスが、今回も衣裳を担当している。
 「ダステッド・チェトナット」「スカーレット・レッド」「フユーネラル・ブラック」「レーシング・グリーン」とエンジェルの衣裳に拘る。

 オゾンは、女の「業」を描きながらも、現在も続くイギリス特有の階級社会を皮肉を込めて批判している。

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January 21, 2008

839.特別展「北斎」

014  開館15周年を記念して、江戸東京博物館で「北斎展」が催されている。会期はあと1週間、結構混んでいる。

 北斎展はこれまでも各地で開かれているが、今回の見ものはオランダ国立民族学博物館やフランス国立図書館、大英博物館が所蔵している北斎関係の作品である。
 左の肉筆画「花見」もそうだが、今回は初めて同時に北斎と彼の弟子たちの作品が、里帰りしたのだ。
 だから展覧会の副題は「ヨーロッパを魅了した江戸の絵師」とある。

 展示作品は200点ほどだが、内半数がヨーロッパから里帰りした肉筆画や摺物、版本で、なかでもオランダ国立民族学博物館の所蔵品が多い。
 それは文政年間(1818-1830)、長崎のオランダ商館長が、北斎に注文して画を描かせたからである。それらの作品は、医官だったシーボルトがオランダに持ち帰った。

015016  左の2点は、これまでもよく目にした北斎代表作「冨嶽三十六景」だが、これに比べると上記の画はなぜか「バタ」臭い。色彩も派手だし、遠近法など西洋絵画の技法をとっている。
 買主であるオランダ人たちの好みを、上手く生かして描いたのだろう。なかなかの商才である。

017   全ての画を、北斎が描いた訳ではない。数人の弟子達と工房をつくり分担して描いている。これは、現代の漫画工房と同じで、リーダーの北斎が下絵になるデザイン(マンガ)を描き、弟子達がそれを元に作品を仕上げる方法である。
 だから「冨嶽三十六景」とそっくりな構図や、人物の動きの描写がオランダやパリの作品にもある。
 フランス国立図書館の所蔵品は、シーボルトが持ち帰った作品のようだが、大英博物館の所蔵は違う。カラーでなく墨によるデッサンである。誰がどのようにして持ち帰ったのだろうか。

 百点ほどの展示品は、先の「冨嶽三十六景」をはじめ「東海道五十三次」、「諸国瀧廻り」「諸国名橋奇覧」など国内に残されている作品である。
 それにしても、多くの作品を描いたものだ。83歳の自画像マンガも展示されていたが、いつまでもユーモアを忘れなかった北斎、面目躍如たるものがある。

 なお、常設展示室でも「北斎漫画店展」が、来月11日まで開催されている。

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January 18, 2008

838.勇者たちの戦場

M322721l 「エラの谷」(ポール・ハギス監督)、「Redacted」(ブライアン・デ・パルマ監督)、「Grace is Cone」など、今ハリウッドではイラク戦争を題材にした作品が次々と製作されている。
 この「勇者たちの戦場」は2年前に製作された、その先駆的な作品と言っていい。久し振りに、「ブッシュの戦争」を真正面から切ったアメリカ映画を見る事が出来た。

 「戦場で想像を絶する経験をした者たちが帰郷し、そこでいったい何が起こるのか?・・・それがこの映画だ。」
 アーウイン・ウインクラー監督の言葉が全てを語るように、脚本を担当したジョン・ホプキンス大学教授のマーク・フリードマンは、現役兵士、帰還兵へのインタビューを重ねて、戦争の真実を書いた。

 出演は、悲惨な死を野戦病院で見取った軍医にサミュエル・L・ジャクソン(「評決のとき」)、仕掛けられた爆弾で右手を失ったシングル・マザーの軍曹にジェシカ・ビール(「ステルス」)、目の前で戦友を殺された一等兵にプロデューサー出身のブライアン・プレスリーと人気ラッパーのカーティス・ジャクソン。
 ワシントン州の州兵だったこの4人と家族に絞って、ストーリーは展開していく。

 それにしてもウインクラー監督は元気である。御年77歳、30年前「ロッキー」でアカデミー作品賞をとった大プロデューサーは、17年前に「真実の瞬間」で監督としてもデビュー。前作「五線譜のラブレター」も話題になったが、これまで関わった作品は、アカデミー賞に45回ノミネイトされうち12本が受賞している。
 今回は友人のフリードマンに脚本を依頼した他、撮影・音楽など主要なスタッフは、「五線譜のラブレター」組である。

 原題は「HOME OF THE BLAVE」。HOMEを故郷とするか戦場と見るか、日米の戦争の捉え方の違いがよく見える。

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January 17, 2008

837.フォーティーン

080117_003_640080117_007_640  「始まりは春休みにはいったばかりの月曜日。ぼくは月島駅の階段をのぼったところにあるマクドナルドの前にいた。もんじゃ焼きの店が百軒はある西仲通りのほうの出口だ。
・・・・・・・・・・・・
 月島駅から隅田川の堤防まではほんの二百メートル。横になったW字型の自転車用登坂路を立ちこぎでのぼると佃大橋だ。・・・・・眠たそうな灰緑色の隅田川の両岸には、ガラスとコンクリートの高層ビルが並んでいる。二十階建て、三十階建て、なかには五十階を越えるのもちらほら。自分が生まれ育った街なのに、この橋からのこぎりみたいなスカイラインを見るたびに、どこか外国にでもいったような気がする。」
 引用は、石田衣良著「4TEEN・びっくりプレゼント」の冒頭の部分。そしてその舞台となった月島駅前と佃大橋のスナップである。

 昨日芥川・直木賞(上半期)発表のニュースを見て、5年前を思い出して図書館に出かけた。石田衣良のこの作品が、2003年第129回直木賞を受賞していたからだ。その年の秋、私もこの月島に引っ越してきた。
 改めて読んでみると面白い。まるでドキュメンタリーを見ているように、ストーリーが映像となって眼に浮ぶ。

 「4TEEN」は、7つの短編から成っている。いずれも、1999年~2003年に書かれた作品である。そして登場人物は、「ぼく」を含めた4人の中学生14歳(フォーティーン)である。彼等が、この月島を自転車で駆け巡りながら、性に好奇心を燃やし、死を知り、友情を育む。

080117_008_640080117_009_640080117_015_640   もう少し引用しよう。
 「ジュンとぼくはぶらぶらと隅田川の堤防めざし歩いていった。四方をコンクリートで囲まれた埋立地のせいか、月島の住人はみんな緑が好きだ。どの家のまえにもプランターや築地市場で不要となったスチロールボックスがおかれ、草花が植えられている。」(「月の草」)
080117_011_640080117_014_640080117_012_640   「西仲通りのカラーブロックにはきれいに打ち水がしてあった。暗くなって始まるもんじゃ屋のかきいれどきにそなえて、どの店のまえも清掃が済んでいた。・・・・・おばあちゃんむけの洋装店、サンダルばかり売っている靴屋、実演販売をしているせんべい屋にレバーカツ屋、金物屋とカラーボックスばかりの家具屋。どの商品もうっすらとほこりをかぶっているようなのが気になるけど、月島で暮らしているとたいていのものはこの商店街で間にあってしまう。」(「ぼくたちがセックスについて話すこと」)

 今年4月からは、この月島を舞台にしたNHKの朝の連続テレビ小説が始まる。昨年秋ごろから、ご近所でたびたびロケが行われている。
 さてどんな「月島」が描かれるのだろうか。 

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January 16, 2008

836.親友の死

 親友が不慮の事故で逝った。近々「黒瀬」で飲む約束をしたばかりだった。自宅に駆けつける。安らかな顔で眠っていた。「おい!」と声をかけると「何だ?」と応えそうな顔をしていた。枕元で、盃に焼酎を注ぎ涙を堪えて別れを告げた。
 この地での永住を決意して、昨秋家をリフォームしたばかりだった。まだ片付けが終わらず、本や資料が山積みとなっていた書斎に、主を失った新品のデスクチェアーがポツンと置かれていた。

 彼と知り合ってもう40年近い歳月が経つ。転勤先の札幌で、入社3年目の彼と出合った。それから5回、職場を同じくした。最後は小さな会社で、社長・専務のコンビだった。
 いつも私の右腕として、仕事を助けてくれた。彼がプロジェクトの主役の時は、私がサポートにまわった。時に直言でもって諌めてくれた、唯一の親友だった。

 クールな私と違って、彼は情熱家だった。明晰な頭脳で論理的に事案をまとめ上げ、果敢にそれを実行した。どんな難題でも相手を説得して、最後は必ず引き込んだ。だから敵は少ない。
 今最後の仕事として、この春スタートする会社作りに取り組んでいた。全国数社を1本に纏め上げる困難な仕事だった。だから、関係者のショックは大きい。
 
 通夜・葬儀式場は、先輩・同僚・後輩で溢れた。皆の顔は、沈痛の思いでいっぱいだった。先輩達には一目置かれ、後輩達には慕われた。だから、早く逝ってしまったのかも知れない。そうでも思わないとやりきれない。

 この10年、親・兄姉を失った。悲しみは重かったが、それが世の定めと思い諦めが先に来た。
 しかし今回ばかりは、痛恨の極みが先立つ。

 「親友の死」という極めてプライバシーの世界を記す事に躊躇はあったが、彼がこのブログの愛読者であったので、記憶(録)を失わないよう書き留めた。 

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January 15, 2008

835.はじらい

Hajirai フランス映画である。原題は「Les Anges Exterminatenrs」、手元に仏和辞書がないのでどう訳したらよいのか。
 「はじらい」とはうまくネーミングした。前作の「Choses Secretes」を「ひめごと」としたので対になる。もしこの「邦題」を漢字ににしたら、まさにポルノ映画になる。

 ポルノ映画だったら、ほとんどのシーンが「ぼかし」か「モザイク」になってしまい、何が何だか判らなかっただろう。ほとんどノーカットで通した映倫の審査委員も、数年前では考えられない判断だ。もちろんR-18、18歳未満は入場禁止である。

 監督も「ポルノ」と「芸術」のギリギリの区分を意識して製作している。前作の「ひめごと」でオーディションを受けた女優たちから、セクハラで訴えられて有罪判決を受けている。そして今回の作品は、まさにその事実、自らの体験をストーリーにしている。

 監督の名は、トリュフォーの再来と言われた異才ジャン=クロード・ブリソー。もう64歳だが決して枯れてはいない。
 30数年前から長編映画を撮り、「かごの中の子供たち」がカンヌ国際映画祭で受賞、「ひめごと」は映画誌「カイエ・デュ・シネマ」でベストテン1位、またフランス文化賞を受賞している。
 この「はじらい」も、一昨年のカンヌ国際映画祭監督週間に正式出品された作品なのである。

 この作品のストレートな性描写に果敢にアタックした3人の女優、リーズ・ベリング、マロウシア・デュブルイル、マリー・アランは時々フランス映画で見かける顔ぶれだが、名前を知ったのは始めてである。日本の女優では無理な描写だろう。
 同じフランス映画で先月見た「レディ・チャタレイ」にも、「性」を露出したシーンが幾つもあった。そしてこの作品の監督が女性だったせいか、女優の性は丁寧でやさしく表現されていた。
 しかしこの作品は、クールで突き放したような性描写である。有罪の判決を受けたブリソーの怒りと皮肉がこめられているのだ。

 「カメラを隔てて『愛』を禁じる監督と、『愛』を受け止めてしまう女優、この危険な『愛と映画のパラドックス』」と仏文学者鹿島茂が評していたが、「私が『愛』を受け入れなかったから、彼女達に訴えられたんだ」という監督の自己弁護がまた、この作品を面白くしている。

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January 14, 2008

834.その名にちなんで

328122view004  原題は「THE NAMESAKE」、そのまま訳して「その名にちなんで」と邦題は付く。誰もが親からもらう名前、そこには必ずドラマがある。

 ニューヨークに住むインド・ベンガル人一家の30年の物語である。夫婦の愛、決して切れる事のない親子の愛、父と子、母と子、兄と妹、それぞれの恋人たちの愛と別れ、そして肉親との永遠の別れ、映画はそれを淡々としかし繊細に暖かく描いていく。

 原作は、ピューリツアー作家ジュンパ・ラヒリのベストセラー小説。それをミーラー・ナーイル監督が、女性らしく細やかに綴った。「サラーム・ボンベイ!」(カンヌ国際映画祭カメラ・ドール)、「モンスーン・ウエディング」(ヴェネチア国際映画祭金獅子賞)など差別・偏見・文化障壁の中で生きていくカップルを描いてきた、インド映画界の巨匠である。
 デリー大学とハーバード大学で学んだ彼女の体験が、作品に生かされる。
 混沌とした大都会ニュー・ヨーク、その下でアジアの心を持って生きる一家。人生は旅だという東洋的な無常観が、アメリカの風土の中で語られる。

328122view002 主役の母親を演ずるタブーが美しい。50本の映画の主役を務めたというインドが誇る女優が、10代の娘から40代の母親を演ずる。
 父親もまたインド映画界のスター、イルファン・カーン。「ダージリン急行」などハリウッドでも活躍している。
 長男は、アメリカ生まれのインド系俳優カル・ベン。「スーパーマン・リターン」などにも出演しているコメディアンが、今回初めて自らのアイデンティーに悩む複雑な心理演技に体当たりした。

 同じアジアの人間として共感するところが多いが、インド特にベンガル文化についての知識を持てばさらに理解が深まるだろう。

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January 11, 2008

833.金高騰

Coin_main 映画の帰りに通った貴金属店に、人々が行列している。そう言えば前日のNHKニュースが、金の高騰を伝えていた。
 そこで昨日、以前に海外で貰った記念の金貨など数は僅かだが持参してみた。

 午後1時、受付番号345番。これはコインや金の売却希望者だけの順番だが、この時点で260人待ち。このままだと、6時間近く待たねばならないと思って帰宅した。
 本日再トライしてみる。10時30分開店というので、15分前に店に到着。そこで貰った整理券が54番、そして1時間待つ。

 店内の控え室で待つ人は、当然ながら高齢者それも女性が多い。サラリーマンの奥さんらしい人がおよそ1割、主人に頼まれてきたのか携帯で連絡を取っている。
 新たに金を購入しようという人もいる。その比率は1:5、ほとんど男性である。
 ようやく番号が呼び出されて売却の手続き、そして品質の確認、全てが終わったのが12時15分、2時間の体験だった。
 金額は僅かだったが、こちらは振込みの手続きをした。隣は、100万円の現ナマの束をいくつも抱える高齢の女性だった。うらやましい限りだが、ちょっと心配も。

 二度手間の経験だったが、足代は出た。昨日よりグラム24円高だったのだ。
 このように、金の価格は刻々変わる。国際的な金の売買量によって、ロンドンの取引所で基準の価格は決められる。そして日本では、9:30・11:30・14・16時と1日4回発表される。

 20年ほど前、「金」をテーマにテレビ取材をした経験がある。当時の資料を引っ張りだしてみたが、為替が変動相場制になって以来、最も金価格が高かったのが1980年の1オンス850㌦、グラム6495円だった。この時の為替相場が227.8円だったから、現在の価格に当てはめると約3035円相当になる。
 その後はインフレ懸念の後退、ヨーロパ中央銀行や大手鉱山会社の金売却圧力によって価格は下がり、1999年には917円の最低価格をつけた。

 金価格が上昇の機運を見せ始めたのは、3年前頃からである。原油相場が高騰しインフレ懸念が高まる、アメリカの財政悪化によるドル離れ現象、中近東のテロ不安など地政学的リスク、中国・インドなどの金現物需要・・・等、その要因は様々だが2006年末2000円を突破、そして昨年の11月末3000円の大台に乗ったのである。
 この背景には前述に加えて、サブプライムローン懸念からきた国際的な株安で、流動的な資金が原油はもちろん、金やプラチナなどの現物に向かったためである。

 昨年末から年を越して、金の値動きは激しい。9日は前日比97円と1日の値上がり率では最高の数字を出し、10日1円高そして今日の午前は24円高と値上がりが続いている。
 対ドル相場109円強を考えると、ここ30年では最も高額になったと言える。

015014  写真は9・11で崩壊したニューヨークの貿易センタービルとその中にあった金市場。ここを取材した時も思ったのだが、金の価格は、もちろん思惑買いや投機によっても左右されるが、基本的にはその時その時の国際的な経済と政治の相関を反映しているのだといえる。

 さて来週、どんな動きを見せるだろうか。

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January 10, 2008

832.魍魎の匣

012 「魍魎」(もうりょう)とは、水の神、山川の精、木石の怪のこと。「魑魅」があたまに付くともろもろの化け物になる。匣(はこ)は、箱・函・筥・筐と同意語だが、「檻」の意味も持つ。

 500万部を越える京極夏彦のベストセラー、「京極堂(百鬼夜行)」シリーズの中でも最高傑作と言われるのが、「魍魎の匣」。日本推理作家協会賞をとったこの原作を、原田眞人が「ホン」にした。
 京極ワールドから、原田ワールドが生まれたのである。

 原田は、海外で活躍した映画評論家出身。「金融腐食列島・呪縛」「突入せよ!『あさま山荘』事件」など実録ものの監督として知られている。その原田が、これまでとは違ったもうひとつの世界を見せたのである。

20071029003fl00003viewrsz150x 出演は京極原作の「姑獲の夏」コンビ、堤真一(京極堂)・阿部寛(探偵榎木津)・宮迫博之(木場刑事)・田中麗奈(京極堂の妹)に椎名桔平(作家関口)が加わって、「美少女連続殺人事件」の謎を解く。
 他主要な役には、黒木瞳、宮藤官九郎、柄本明、清水美砂、篠原涼子と豪華なメンバーである。

 多くのシーンが、上海でロケされた。舞台となった1952(昭和27)年の東京の雰囲気を出すためである。オープンセットのある「上海影視楽園」撮影所は、路面電車の走る街そのものが再現されている。そこでは、中国の役者たちが日本語で演技する。
 上海近郊運河の町、西塘の路地裏のシーンも良い。何か懐かしい気持ちにさせる。
 もちろんVFXを駆使した映像も多いが、これが実物とうまく溶け合っている。これが、昨日紹介した「茶々」との違いである。

 映像化は不可能とした京極ワールドが、脚本・監督原田眞人の手によって見事に甦った。

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January 09, 2008

831.茶々~天涯の貴妃

329145view005 名門浅井家と織田家の血を引き、父と継父を殺した太閤秀吉の側室となった茶々。戦国時代を象徴する悲劇の女性の物語は、これまでも映画やテレビで度々紹介された。
 この作品もまた、井上靖原作「淀どの日記」を基に、東映京都撮影所が総力を挙げて放った「時代劇大作」なのだ。
 さてそこにどんな新たな視点と、茶々像が描かれたのだろうか。

 昨年の東映は、「大作」の幾つかが思惑通りヒットせず、興業成績では松竹・東宝の後塵を拝した。だからこの作品は、東映が10億円の制作費を掛け、文字通り「総力を挙げた」正月映画なのだ。
 しかし、残念ながら館内に熱気は見られない。「時代劇」を支える中高年の顔が見えないのだ。

 一つは描き方が「モダン」過ぎるからかも知れない。豪華絢爛の戦国絵巻も現代的で、重厚さがない。男と女の情念が伝わってこない。タイトルに今流行りの「CHACHA」という横文字を並べて、若い観客を呼び込もう としたが、反って戸惑いが生じている。

329145view001 もう一つは、主役茶々を演じた女優に対する評価である。和央ようか、元宝塚男役のスターの映画初出演なのだ。彼女の演技を、「若々しくて颯爽、 さすが宙組トップスターだけの事はある」と見るか、「ぎこちなく男役から抜けきっていない」と評するかである。
 インターネットなどによる観客評は、どうも後者が多いようだ。

 脇はなかなかのベテランが固めている。秀吉の渡部篤郎は若さを隠し切れず、太閤の老練さを出し切れなかったが、妹小督の寺島しのぶ、同じく妹のはつ役冨田靖子、北政所の余貴美子、そして豊臣家の奥を取り仕切る大蔵卿高島礼子など存在感を見せる。
 男優も織田信長に松方弘樹、徳川家康に中村獅童、その家臣に松重豊と芸達者を並べている。

 合戦のシーンはそれなりに力が入っている。監督が「新仁義なき戦い」や「極道の妻たち」を撮った橋本一だけに、「血糊」の量はたっぷりだ。
 伏見城を一億円かけて改装し、大阪城に見立ててロケしたそうだが、城をはじめ大坂の町が燃え尽きるシーンは、CGの粗さが目立った。

 鎧姿で騎乗する和央ようかの颯爽としたシーンは、宝塚ファンへのサービスか。ひとつ気になったのは、浅井の呼び方。「あさい」ではなく「あざい」と地元では呼んでいるようだが。

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January 08, 2008

830.和モード~日本女性、華やぎの装い

080104_035

 「和モード~日本女性、華やぎの装い」展が、サントリー美術館で催されている。美術館が東京ミッドタウンに移転してから、まだ一度も訪ねていなかったので出かけて見た。
 サントリーが持っている文物だけの展示なので、それほど期待してはいなかったが、テーマを絞って面白く見せていた。

 例えば上の屏風は「邸内遊楽図」。縦1m弱、横3m近い大きな屏風に、江戸時代の女性達の様々な風俗が描かれている。また、江戸の絵師・英一蝶が幕府の勘気にふれ流された、三宅島で描いた「吉原風俗図鑑」など、なかなか面白かった。

080104_036  これも「邸内遊楽図」の一部だが、この屏風をみて昔読んだ杉浦日向子の「一日江戸人」の一節を思い出した。
 「浮世風呂」と題した項に、この画そのままの記述がある。
 「日本人は総体、入浴好きと言われてますが、なかでも江戸っ子の風呂好きときたらケタ違いでした。最低でも朝夕の2回、一日4~5回入るなんてのはザラです。」
 「当時の銭湯は混浴でしたが、寛政3年に硬派の執政・松平定信がこれを禁じ、男湯と女湯が分けられました。その時、男湯の二階に、女湯の洗い場がのぞける格子窓を備え付けた銭湯が流行ったそうです。定信の死後また混浴が復活して・・・・」
 「混浴といっても、実際は思うほどのことはなかったそうで、湯船は真っ暗、洗い場は湯気モウモウで人形がやっと識別できるくらいだし、もし間違ってどこかのお内儀の尻に指先でも触れようものなら、脳天から怒声と水をブッかけられるのが必至だったそうです。」

 話が横道にそれたが、「描かれた和モード」で括られた17点の画と屏風が江戸時代の風俗をありありと見せてくれた。
 他に「小袖の和モード」「化粧と嗜みの和モード」「髪形と髪飾りの和モード」など、国宝・重文を交えた衣裳や文物、およそ140点が展示されている。

 赤坂時代は展示室の狭い美術館だったが、新しいサントリー美術館はガーデンサイトの3階と4階を占める大規模なものになっている。

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January 07, 2008

829.六白金星

 「本年は塞がって通じない事が多くなりそうな年回りです。天運が遠くにある状態で、仕事や事業等は、間違いや手違いが多く思い通りに運びません」
 富岡八幡宮でいただいた「暦」を捲っていたら、「九星気学」の占いがあった。それによると生まれ年が「六白金星」と言う事で、今年の運勢が出ている。それがあまり良くない。

 新聞折込みで配達された「定年時代」にも、「九星占い」が掲載されており、そこでも「小凶運。衰運期に入っているので、新しいことや不慣れな事への冒険は控えましょう。」と書かれている。

  ちょっと気になったので、「インターネット占い」を開いてみた。
 「パワーダウンの時期です。なにかにつけて停滞気味なので、あまり軽はずみな行動は、慎みましょう。野心や欲望を出し過ぎないように、注意してください。」とある。
 まさに「八方塞がり状態」のようだ。

 この「六白金星」は、大正2・11、昭和6・15・24・33・42・51・60、平成6・15年生まれの人が当てはまるので、その年の方々はお互いに注意しよう。当るも八卦、当らぬも・・・・だが。
 ただこんな褒め言葉も書かれている。
 「この生まれの人は、外見に風格があり柔軟な感じの人が多く、頭脳明晰の持ち主である。」

Kyuuseikigaku2 これまで「占い」には、あまり興味を持っていなかった。「九星気学」を知ったのも初めてである。
 百科事典の受け売りだが、「9星」は古代中国の民間信仰からきているもので、それに十二支、易の八卦、日本の陰陽道が加わったものだそうだ。
 白・黒・碧・緑・黄・赤・紫の7色に木・火・土・金・水の五行が組み合わされて、生まれ年・月・日で吉方や相性を占っている。

 今年は「万事に焦らず時期がくるのを辛抱して待ち、大いに学問・研究に精進する」ことにしよう。

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January 06, 2008

828.マリア

1024_768_b  欧米の映画には、「聖書」を題材にした作品が多い。例えば「十戒」は旧約聖書から、「パッション」は新約聖書、「エデンの東」でもモチーフは聖書から来ている。
 昨年末に見た「マリア」は、まさにそれをストレートに描いていると言う。原題は「THE NATIVITY STORY」、キリスト降誕物語である。

 「マリアが精霊によって懐妊し、処女出産でイエスが生まれた。」というお話は、クリスチャンではない私も知っていたが、この映画を見てディティールも含めその事を理解した。
 いくつか気になっている点もあったので、正月休みに「聖書」のページを捲ってみた。生まれて初めて読んだのである。

 この作品は、旧約聖書の冒頭にある「マタイによる福音書」の第1~2章と3項目の「ルカによる福音書」を題材にしている事が判った。わずか数十行の記述だが、脚本家のマイク・リッチはそれを100分の物語にした。
 イエスの誕生日であるクリスマスの日に、リッチはインスピレーションを受けたと言う。「イエスの母マリアと夫ヨセフは、どんな人間だったのだろうか、またどの様な夫婦であったのだろうか」と。
そこで彼は、神学・古代史・社会・文化の専門家たちの協力を得て、史実に忠実な一組の夫婦の愛の物語を書き上げた。
 ナザレからヨセフの故郷ベツレヘムへの旅を中心に、その故郷の小さな馬小屋で歴史に残る奇跡の瞬間までが描かれる。もちろん「神の子」の暗殺を目論むユダヤのヘロテ王、東方の三博士も登場する。

1024_768_c 出演者が多彩である。
 マリアはニュージランドの女優ケイシャ・キャッスル(「クジラ島の少女」)、ヨセフはグアテマラ出身のオスカー・アイザック(「グッド・ボーイズ」)。
 母アンナはヒアム・アッパス(イスラエル)、ヨハネを生む従姉がショーレ・アッパス(イラン)、ヘロデ王キアラン・ハインズ(北アイルランド)、三博士のメルキオールにナディム・サワラ(イスラエル)、パルタザールにエリック・エプアニー(アフリカ系フランス)、ガスパールにステファン・カリファ(トリニダードトバコ)と、国際色豊かなベテランが顔を並べている。
 そして彼等をまとめた監督が、女流建築士としても知られるアメリカのキャサリン・ハードウイックなのだ。

 クリスチャンにとっては、感動的な作品なのだろう。私にとっては丁寧な「聖書物語」だったが。

 ひとつ勉強になった事がある。
 後にイエスから洗礼を受け、12使徒の1人としてキリスト教を組織化したマリアの従姉の子ヨハネ、へブライ語で書くと「Johnnes」。つまり英語の「ジョン」である。日本で言えば「太郎」、欧米では最もポピュラーな男の子の名前は、ここに源があったのだ。
 映画のセリフは英語。ヨハネ誕生のシーンでは、ジョン!ジョン!とあやす。

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January 04, 2008

827.深川七福神

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 昨年の正月は、「日本橋七福神巡り」。今年は隣町でもある深川を歩く事にした。
 地図の一番上、大江戸線「森下」で下車。ここからスタートする。

080104_011_640080104_013_640  深川で最も古いお社「深川神明宮」の境内にあるのが、「寿老神」。江戸のはじめ、摂津国の深川八郎右衛門が家康の命で開拓したこの地の鎮守の宮である。

 芭蕉庵旧跡を見ながら小名木川を渡ると、「深川稲荷神社」。ふっくらした「布袋尊」が祭られている。
 このあたりには相撲部屋も並ぶ。大鵬・北の海・尾車・錣山といずれもマンション風のビル。

080104_021_640  清澄公園を左折、松平定信の墓で知られる霊巌寺を抜けた先に「毘沙門天」の「龍光院」がある。もともと馬喰町にあった寺だが、明暦の大火、天和の大火で焼け出され深川に移った。その鬼門除けとして、毘沙門天が安置されたという。
 その毘沙門天も、東京大空襲で消失したが、30年前にこのような立派な木造の毘沙門天が作られた。

080104_023_640_2080104_027_640_2  「大黒天」は、そこから一丁ほど歩いた「円珠院」に。「弁財天」は「冬木弁天堂」に安置されている。木場の豪商冬木弥平次が、琵琶湖の竹生島からここに移した裸体の弁財天は、惜しくも火事で消失した。今はその身代わりが、仙台堀川を背にしたお堂に置かれている。
 近くの成等院には紀伊国屋文左衛門の墓が、浄心寺には初代坂東彦三郎の墓がある。そういえば歩いている途中に、間宮林蔵の墓も見かけた。

080104_028_640080104_030_640  清澄通りにある「心行寺」は、江戸時代半ばに八丁堀から移ってきた名刹。これまでの社や寺に比べて境内は広い。その一角にあるのが「福禄寿」を祭る祠。

 終点は、門前仲町左折、深川お不動の先にある「富岡八幡宮」の「恵比寿神」。江戸最大の「八幡さま」境内の左隅に、小さく祭られていた。本殿ほどではないが、それなりに参拝客が行列していたのは、このところちょっとブームになった「七福神巡り」のおかげか。

 文化・文政の頃から各地で盛んになった七福神巡り。周辺の史跡旧跡も辿りながら、下町情緒にふれながらの2時間の散策だった。 

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January 03, 2008

826.アイ・アム・レジェンド

Ialwallpaper14_1024 今年最初の映画は、「伝説(Legend)の人」 を描いたこの作品。
 「遺伝子操作によって地球上から人類は消滅した。ただ1人の科学者と凶暴な肉食動物化したウイルス感染者を残して。」これが作品のストーリーの全てである。その科学者が、やがて復活した人類にとっての伝説の人になる。
 
Ialwallpaper20_1024  たった一人の人類として出演したのがウイルス・スミス。「ALI/アリ」「幸せのちから」などでハリウッド・スターの地位を確保したミュージシャンである。
 そして彼と共演するのが、たった一匹の犬となったジャーマン・シェパードのアビー。「マスク」での名演技をこえる技を、今回も見せる。
 最後に登場するのが、「伝説」を伝えるブラジル出身の女優アリシー・ブラガ(「シティ・オブ・ゴッド」)と9歳の子役チャーリー・ターハンという仕掛けだ。

Ialwallpaper17_1024

 封鎖されたビル群、略奪の跡を残す商店、無人の車であふれた道路、ハドソン河には空母が乗り捨てられ、ワシントンブリッジは無残にも崩壊している。
 まさに都会のジャングルと化したニューヨーク・マンハッタンの荒涼とした風景が、神の領域に手を突っ込んだ人類のたどり着いた「エデンの園」なのだ。

 原作はリチャード・マシスンのSF小説「地球最後の男」。
 通俗的なSFを、一流の娯楽映画に仕上げたのは、「コンスタンチン」で映画界に進出したフランシス・ローレンス。製作を担当し、脚本にも参加したのが「ビューティフル・マインド」でアカデミー賞に輝いたアキバ・ゴールズマン。このコンビだけに、作品の質は高い。
 日米同時公開だそうだ。

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January 02, 2008

825.初春ひとまく会

080101_033_640080101_036_640 歌舞伎座で最後の一幕を観る恒例の「ひとまく会」、新年の初日だけは、最初の幕を4階の幕見席で楽しむ事にしている。
 数年前からは、一幕目と二幕目がセットになって売られるので、およそ2時間たっぷりと見る。料金は1200円。

080101_037_640080101_039_640   まず最初の演目は「猩々(しょうじう)」。
 大酒飲みを猩猩とよぶが、酒売り(松江)の前に現れた二匹の猩猩(梅玉・染五郎)が、勧めるままに酒を飲み上機嫌となって「酒の徳」を謳いながら舞ってみせる。
 長唄のご祝儀舞踊である。

 二幕目は「一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)」。「義経記」を義太夫狂言にした「鬼一法眼三略巻」の四段目が独立したもの。牛若丸と弁慶が主従の契りを結ぶまでを脚色した物語のなかで、常盤御前が登場する部分である。
 御前(福助)の再婚相手が、阿呆の公卿一條大蔵卿(吉右衛門)。ところが「阿呆」は平家全盛の世を欺く姿。源氏再興のための証の名刀を、源氏方鬼次郎(梅玉)に渡して自重をうながすというお話。
 この演目の見所は、「愚者」と「賢者」を一瞬にして演じ分ける技巧が妙味。さすが吉右衛門が、衣裳のぶっかえりを使っての大見得を切ってクライマックス、「播磨屋」「二代目」の掛け声が飛ぶ。
 
 初春大歌舞伎・昼の部は、この後「けいせい浜真砂・女五右衛門」「魚屋宗五郎」「お祭り」と続く。

 今年最初の句は
 「初芝居 紅蓮の猩猩 福をよび」

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January 01, 2008

824.謹賀新年(2)

080101_003

 6時48分、初日の出。新春の朝日がビルを照らす。その向こうに冨士山が雪をいだく。

080101_016_640_2080101_008_640080101_018_640  恒例の初詣。まず深川富岡八幡に、そしてお不動さん。昨年末、ここを舞台にした山本一力の「あかね空」 を読んだのでタイム・スリップした気持ち。
 そして最後は地元佃の住吉神社。

 三ヶ所で引いたお御籤は、「大吉」「小吉」「凶」と割れた。その中から一部を。
 「常に表裏なく、公明正大にに行動せよ」「色を慎み身を正しく目上の人を敬って目下の人を慈しめ」「病気・長引いて危険だが新人で全快」「病気・すべて信神で治る」「病気・次第に軽くなる」「相場・待て、動かせば損」「争いごと・のちにおさまる」「争事・勝つ、心落ち着けよ」「恋愛・誠意を尽くして接せよ」・・・・。

 穏やかな一年を祈って。

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823.謹賀新年

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