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February 20, 2008

864.シルク

328557view001_2328557view004_2  1860年代のフランスの田舎と日本の山村が舞台。愛し合う若い夫婦と、絹のような美しい肌を持つ少女の幻影が重なり合う物語である。
 製作はカナダ=日本=イタリア、フランスが舞台でも言語は英語という作品、もちろん日本でのシーンは、日本語が流れる。

 「海の上のピアニスト」で知られるイタリアの作家、アレッサンドロ・バリッコのベストセラー「絹/SETA」(白水社刊)が原作である。
 それを映像化したのが「レッド・バイオリン」の監督、カナダ出身のフランソワ・ジラール。ケベック出身で名前からしてもフランス系だろう。
 そして音楽を坂本龍一が担当した。
 作品の主題である「西洋と東洋で紡がれる、切なく美しい純愛」を、このコンビが作った。

328557view005 出演は、若夫婦に「ラストデイズ」のマイケル・ピット(アメリカ出身27歳)と「パイレーツ・オブ・カビリアン」のキーラ・ナイトレイ(イギリス出身23歳)。
 幻影の少女に新星・芦名星。他、役所広司(「バベル」)、中谷美紀(「嫌われ松子の一生」)、国村隼(「キル・ビル」)、本郷奏多(「大停電の夜に」)と日本からの出演者も多彩である。

 映像が美しい。フランス部分はイタリアで撮影されているが、エジプトの砂漠、ロシアのバイカル湖、ウラジオストック、日本の庄内、最上川、信濃の山村と、主人公の旅の足跡が現地ロケで綴られる。

 作品の時代で言えば、日本は幕末。描写も現実離れしてはいるが、これは原作者も監督も最初から意図したもの。
 小説「絹」の序に、バリッコはこう断っている。
 「この物語の舞台は本当の日本ではなく、ヨーロッパの人たちがイメージとして抱く日本、つまり『幻影』なのだ。」

 原作では、主人公と絹のような肌を持つ少女とは「純愛」で終わるが、映画ではその「幻影」と褥を共にし肌を合わすことで、最愛の妻への想いを表現している。
 一糸纏わぬ芦名星の裸体が瑞々しい。 

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