1391.焼酎バー「黒瀬」(106)
久し振りに鹿児島に帰省した。故郷の焼酎の蔵元を訪ねたり、友人知人たちと盃を酌み交わした。
話題の一つは、地場産業の「焼酎」の将来、それも本格焼酎市場の動きである。
DBJ(日本政策投資銀行)南九州支店で、先月公表された「産業ミニレポート」を手に入れた。
それには「失われた本格焼酎前線~甲乙混和へどう対応すべきか~とのタイトルが付けられている。
そして「南九州から全国に北上していた本格焼酎前線が突然消滅した」(P4)と ショッキングな分析がリポートされていた。
以下、その概要を報告しよう。
「酒類の消費減退が続くが、これまで堅調だった本格焼酎まで 様子がおかしい」
「その転機は2003年だった」
「常識的には、酒類の価格が下がれば消費が増えるのだが、本格焼酎だけはここ30年、実質価格が上昇しても消費量が増える例外的な商品だった」
「それは、南九州限定のの焼酎が評判となり、消費地域が域外(東京や大阪などの都市圏)に拡大していった、つまり焼酎前線の北上が続いたからである」
「焼酎前線の北上は、これまで安くて不味い酒との誤解があった焼酎を、飲んでみたら美味しかったと評価されたからだ。しかし(焼酎ブームが続き)市場が成熟すると、前線は消える」
「それはなぜか?2003年の小売の自由化の影響だと考えられる」
「酒類販売自由化によって、スーパーが焼酎を扱うようになる。その上、これまで酒販店が積極的に扱わなかった『甲乙混和焼酎』などが本格焼酎と並んで売られる」
「さらにスーパーでは、酒販店のような対面販売ではないので(商品に対する)情報量が低下する」
「そのため本格焼酎までもが、甲乙混和同様の『ただの安い酒』に見られ、消費者が離れていった」
(続 く)


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