1396.向田邦子展

鹿児島帰省中にちょっと時間があったので、城山の麓にある「かごしま近代文学館」を訪ねた。
ここでは、先月から今月末まで「向田邦子展」が開催されている。
向田さんの生誕80年を記念して、かごしま近代文学館がプロデュースした特別企画展で、「彼女のすべて26のキーワード」が副題となっている。
向田さんは東京・世田谷の生まれだが、サラリーマンだった父親の転勤で小学校時代(10歳の頃)のおよそ2年を鹿児島市内で過ごした。
居宅も通った尋常小学校も、この文学館近くだったという縁もある。
彼女にとっては、ここでの生活が印象深かったようで、テレビやラジオドラマの中に鹿児島はたびたび登場している。そしてエッセイの中で、「鹿児島は自分にとって故郷もどき」と書く。
特別展示室には、ドラマの脚本や小説の原稿をはじめ、向田本人の肉声テープや「阿修羅のごとく」の構想メモ、それに器、書画、骨董など、新資料もふくめ450点がAからZまでのキーワードで並べられていた。
なかでも彼女が海外旅行をはじめ、様々な場で着用した衣服が圧巻。文章だけでなく向田さんのライフスタイルの魅力を伝えてくれる。

かごしま近代文学館の1階には常設展示として、向田さん他、海音寺潮五郎、林芙美子、椋鳩十、梅崎春生、島尾敏雄さんの業績や作品世界を紹介した「鹿児島ゆかりの6人の作家」コーナーがある。
この6人の作家のうち、林さんを除いた5人の方々とは現役時代仕事でお目にかかっている。コーナーではお一人おひとりの写真を見ながら、懐旧の感にひたった。
また2階には、有島武郎や一色次郎、吉井勇、山口誓子など鹿児島出身の文学者22人の業績や資料も展示されている。



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