2013.三銃士
「決戦は空へ!・・・狙われた王妃の首飾り。守るのは若きダルタニアンとフランス最強の三銃士」
今年の東京国際映画祭で公式オープニングとして上映された作品。
アレクサンドル・デュマ(1802~1970)が書いた古典を、、「バイオハザード・シリーズ」のポール・W・アンダーソンが、アドベンチャー超大作に仕上げた。
ダ・ヴィンチ設計の飛行船が登場するファンタジー映画には、原作者デュマもびっくりするだろう。
最近では三谷幸喜のテレビ人形劇、映画でも1921年・1948年・1973年・1993年と4回も製作された名作だけに、ストーリーは誰でも知ってる。
ところがアンダーソン監督は、愛妻ミラ・ジョヴォヴィッチの演じる悪女ミレディを、事実上主役に仕立て上げた。
さらにイギリスのイケメン俳優オーランド・ブルームを、敵役のバッキンガム公爵として登場させ話題を呼んだ。

物語の主人公であるダルタニアンには、「バーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」('10)で初めて主役を演じたアメリカの若手ローガン・ラーマンを持ってきたが、三銃士の方は少々影が薄い。
マシュー・マクファディン(「ロビンフッド」'10)、ルーク・エヴァンス(「タイタンの戦い]'10)、レイ・スティーヴィンソン(「ザ・ウオーカー」'10)と、イギリスの中堅俳優三人がその役。

残る敵役、ワルの権化リシュリュー枢機卿役は、オーストリア出身のオスカー俳優のクリストフ・ヴァルツ(「イングロリアス・バスターズ」'09)。
その手先ロシュフオール隊長は、「シャネル&ストラヴィンスキー」('09)でストラヴィンスキーを演じたデンマークのマッツ・ミケルセンと国際色豊かだ。
そうそう、忘れてならないのはダルタニアンの恋人コンスタンス。イギリスの新人ガブリエラ・ワイルドが可憐な笑顔を見せる。
ルイ13世がイギリスの見祐エドワード・フォックスの息子フレディ、王妃がジュリアン・テンプル監督の娘ジュノー。
これで役者が揃った。
映画の見所は英・仏戦艦による会戦に代わる、飛行船同士のバトル。
ダ・ヴィンチの設計によるものとされるが、単なる絵空事ではない。
「最後の晩餐」や「モナ・リザ」の画家として知られる彼は、イタリア・ルネサンス時代の科学者でもあった。
左の設計図らしき物は、「ダ・ヴィンチ手稿」に書かれている飛行物体の図案。
以前、ANAの旅客機の尾翼にデザインされていたあの図柄である。
人力ヘリコプターやハング・グライダーの研究をしていた事実を、アンダーソン監督はフィクションとして上手く利用したのだ。
映画「ダ・ヴィンチ・コード」などに見る彼の天才的な「創造力」は、「想像力」をたくましくする映画にぴったりと合うのかも知れない。


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