2045.ALWAYS三丁目の夕日'64
日本アカデミー賞をはじめ国内のほとんどの映画賞に選ばれた「ALWAYS三丁目の夕日」('05)、翌々年「続編」が製作されたが今回は5年ぶりの登場である。
時は昭和39年、1964年の東京下町が舞台。
日本が高度経済成長に向う時代、新幹線開通しオリンピックがやってきた。
まさに「貧乏だったけれど、活気があった」時代、「希望と夢がもてた」時代である。
主要な登場人物と役者はこれまでと同じ、ただそれぞれ年月を経て成長(老化)している。
売れなかった作家(吉岡秀隆)は飲み屋のママ(小雪)と結婚して、あの孤児(須賀健太)を育てている。彼はもう東大を目指す受験生である。
車修理工場を経営している気の短いオヤジ(堀真一)と優しいオカミさん(薬師丸ひろ子)夫婦、集団就職で青森からやってきて工場で働く少女(堀北真希)は年頃の娘に成長した。
この二組の家族と彼らを取り巻く人たちの、「親別れ」「子別れ」「結婚」「出産」が今回の物語である。
そこに私たちは、市井に暮らす人たちのささやかな喜びを見て、感動を分けてもらうのだ。
監督・脚本・VFXと第1作目から三役をこなしてきた山崎貴は、今最も元気のいい監督だろう。
「続三丁目の夕日」の後も、「名もなき恋の歌]('08)「SPACE BATTLESHIPヤマト」('10)「もののけ島のナキ」('11)と話題作を監督して今回へとつなぐ。
「三丁目の夕日」で懐かしい昭和30年代を再現し、特殊効果ではトップ・プロダクションとなった「白組」と、アニメ・CGを得意とする映画制作会社として世界に知られるようになった「ROBOT」も健在である。
そして小学館「ビッグコミックオリジナル」に連載中の西岸良平の原作単行本は、1800万部を超える大ベストセラーとなった。
映画の舞台となった1964年の東京オリンピック、当時のテレビ中継に熱狂する市井の人たちが物語を展開していく。
その頃まだ駆け出しのテレビ・ディレクターだった私は、放送でレスリングとマラソンの中継を担当した。
映画でも実況中継場面が映し出されるが、駒沢体育館でのレスリング競技で次々と揚がる日の丸に感動したことを、今懐かしく思い出している。


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