2060.マシンガン・プリーチャー
ウガンダから南スーダンにかけて、村々を襲い残虐行為を繰り返す反政府ゲリラ「神の抵抗軍」(LRA)。
「十戒」を掲げ、神の霊媒と自称するジョゼフ・コニーに率いられる狂信集団は、襲った村で大人は皆殺しにして子供たちを拉致する。
少女は兵士たちの性的奴隷に、少年は洗脳して兵士に仕立て上げる。
その彼らに、マシンガンを手にたった一人で立ち向かったアメリカ人がいた。
サム・チルダー、前科者の元麻薬密売人(右の写真)。スーダンの人たちは、彼を「マシンガン・プリーチャー(銃を持った伝道師)」と呼ぶ。
これは単なるアフリカの「ランボー映画」ではない。現在も進行中の実話の映画化である。
サム・チルダーは、今も南スーダンで子供たちを救うため、マシンガンをぶっ放しているのだ。
左手に聖書、右手にショットガンを持ってインタビュウーに応えるチルダー。そのテレビを見た二人の女性プロデューサーが、彼に自伝を書かせて映画化した。
監督は、「ネバーランド」('04)でアカデミー賞にもノミネイトされたマーク・フォスター。
フスターは、彼を英雄視するのではなく、矛盾を抱えながらもクレイジーに生きざるを得ない悩める男として描く。
その主人公を、「オペラ座の怪人」('04)でブレイクしたイギリスの俳優ジェラルド・バトラーが演じる。
家庭崩壊寸前になりながらも、その主人公をしっかりと支える元ストリッパーの妻はミシェル・モナハン(「ミッション・インポッシブル」'11)。
麻薬密売の悪友でチルダーを最も理解していた男に、「レボリューショナリー・ロード」('08)でアカデミー賞にノミネイトされたマイケル・シャノンという組み合わせ。
ウガンダや南スーダンで、これまで誘拐された子供は4万人を超えるという。
原野を囲って孤児院を造り、拉致された子供たちを救出するチルダーたち。
孤児院や村を攻撃する「神の抵抗軍」の兵士たちも、85%以上がかって拉致された少年たちなのだ。
その少年兵を、マシンガンで撃ち殺さなければならないという矛盾。毀誉褒貶に塗れながらもチルダーは、全財産を投げ打って今も闘う。
映画のラストに、チルダー自身が登場する。
「私の行為をすべて正当化するつもりはないが、家族を救うために、ひとは手段を問うだろうか」
「神のしもべが銃を手に戦うのは正しいのだろうか」
そんな疑問を抱きながらも、マシンガン・プリチャーはアフリカの原野を駆け巡る。


















































































































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