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November 01, 2013

2376.国宝「卯花墻」と桃山の名陶

Img272_640 三井記念美術館が所蔵している桃山時代に焼かれた志野茶碗、国宝銘「卯花墻」を中心に、およそ100点の名陶が並ぶ。
 いずれも岐阜県美濃地方で、慶長・元和年間(1596~1623)に焼造された茶碗や香合・向付・小鉢・水指である。

Img278_640 卯の花が垣の間から見えるような色合い、美濃地方独特の白土に長石釉が掛けられ、釉下の文様や赤みが濃く淡く現れる。

 この時代に日本では初めて焼かれた装飾的なやきもの「桃山陶」は、その色合いから四つに分類される。

Img273_640 まずは「志野」。
 左の重要文化財・銘「広沢」は湯木美術館蔵、右の鼠志野檜垣文茶碗「さざ浪」は個人蔵。

 素地前面に施した化粧を箆で掻き落として文様を現した志野には、「鼠」が振られる。

Img274_640 平安時代から美濃地方で焼造されたやきものは、当時から「瀬戸焼」と呼ばれていた。日常使用する陶磁器を「セトモノ」と称する語源はここからきている。

Img275_640 なかでも鮮やかな黄釉に緑の肝礬釉(硫酸銅)が滲むものを「黄瀬戸」(右上)、黒釉が掛けられた重厚な瀬戸茶碗を「瀬戸黒」(左)と分けて呼んだ。

Img277_640_3 
 また慶長年間の後期に入ると、時代の風潮を繁栄した楽しい器が量産される。
 白と黒、白と緑、赤と緑など、釉と土を使い分けた色彩豊かな「織部」である。
 「織部」はまた轆轤だけでない成形法が編み出され、右の器のような様々な形の食器が造られる。

 「志野」「黄瀬戸」「瀬戸黒」「織部」は、この時代に活躍した戦国武将や豪商たちの「茶の湯」の世界で重宝され、創造力豊かな名陶が次々と生み出されていく。

 特別展「国宝『卯花墻』と桃山の名陶」は、日本橋・三井記念美術館で11月24日まで開催。入館料は1200円。

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