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January 30, 2015

2572.1月のシネマ(4)

 久しぶりに中国映画を2本見た。香港との合作そして日本との合作、いずれも舞台は中国である。

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   「薄氷の殺人」

 昨年のベルリン国際映画祭でグランプリの金熊賞(作品賞)と銀熊賞(主演男優賞)を受賞した作品。

Img911_640 「1999年・数百キロ離れた6都市の石炭工場で切断された遺体が次々と発見された。」
 「2004年・5年前の異様な殺人事件と似通う、新たな連続バラバラ殺人事件が発生。」
 「すべての犠牲者につながる、美しき謎の女ー
  事件の闇に迫る、元刑事の男。
 彼は、はからずも『疑惑の女』に惹かれていく・・・・」(映画のチラシから)

350405_001 「こころの湯」('99)などの脚本で知られるディアオ・イーナン、監督3作目である。
 もちろん脚本も彼が書いた「クライム・サスペンス映画」。

 妻に逃げられ、バラバラ事件の容疑者を射殺してしまった元刑事に中国の俳優リャオ・ファン(「戦場のレクイエム」'02)。
 謎の女・若き未亡人に台湾の女優グイ・ルンメイ(「海洋天堂」'10)、その夫にウイグル出身の俳優ワン・シュエビン(「サイレント・ウオー」'12)という組み合わせ。

350405_004 舞台は中国・華北の地方都市、薄氷が降る日々、身を切るような寒さ
、凍った路面、はく白い息。
 多くを語らず、ただ凍える映像とサウンドだけが物語を紡ぐ。

350405_005 描かれるのは「生きることの切なさと哀しみ」。
 「トラックに積まれた石炭の山に覗く人間の腕」に始まり、「凍てつく空に打ち上がる白昼の花火」で終わる109分である。

 原題は「白日焔火」、英題「BLACK COAL、THIN ICE」、そして邦題が「薄氷の殺人」、これらのタイトルが全てを物語る。

Img914_640   「真夜中の五分前」

 最近では珍しい日・中合作映画である。

 「GO」で日本アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞を受賞して脚光を浴び、「パレード」('10)でベルリン国際映画祭批評家連盟賞を受賞した行定勲監督が撮った。

349938_002 本多孝好の同名ベストセラーが原作だが、舞台を中国に移し主演の三浦春馬以外は中国・台湾の俳優が出演している。
 もちろんセリフも全て中国語、オール上海ロケ(一部モルジブ)で映画化した。

349938_004 心に傷を負った青年(三浦春馬)が上海に流れ着き、魅力的な双子の姉妹(リウ・シーシー二役)に出会った。
 彼が愛したのは姉、しかし二人は旅先で事故に遭い、生還したのは妹だった。
 ところが妹の婚約者(チャン・シヤオチュアン)は、彼女に違和感をいだく。

349938_001 生き残ったのは姉か妹か、今日と明日を繋ぐ5分間に謎を残す、ロマンチック・ミステリーである。

 これまで度々見てきた「喧騒の上海」とは全く異なる、「幻想的な街並み」が映し出される。
 スタイリッシュな映像美が語るのは、観る人の感性にまかせた結末である。
 「彼女は本当に、誰なのか?」と。

349938_003 ヒロイン役のリウ・シーシー(劉詩詩)は、ポスト・チャン・ツイーといわれる中国の人気女優。
 その相手役のチャン・シャオチュアン(張孝全)は、台湾のトップスター。

 中国資本に、文化庁の国際共同制作支援金を加えて製作された作品、すでに中国では4.000館で先行上映されている。

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January 27, 2015

2571.ふたつの琳派展

Th2_640 左は、尾形光琳作・国宝「紅白梅図屏風」。
 この作品を紹介したブログ782号「MOA美術館」(07.11.12)をはじめとし、1744号「琳派芸術」(11.1.16)、2320号「江戸絵画の奇跡」(13.7.12)、最近では2554号「仁清・乾山と京の工芸」(14.12.09)と、琳派を紹介したページは多い。

 今回は「琳派」についての概括と、現在開催されているふたつの展覧会を簡単に紹介しておく。

Th1_640_2 斬新で大胆なデザイン、細やかで柔らかな技法で多くの人たちを魅了している琳派。
 (右は尾形光琳作・国宝「燕子花図」)

 京都の本阿弥光悦(1558~1637)・俵屋宗達(生没年不詳)に始まり、尾形光琳(1658~1716)・尾形乾山(1663~1743)・深江芦舟(1699~1757)、そして江戸で活躍した酒井抱一(1761~1828)・鈴木基一(1796~1858)・・・・へと受け継がれた、「日本の美」の頂点をなす画派である。

1_2 今年は光悦が、徳川家康から与えられた京・洛北の鷹峰の地に「光悦村」を開いて400年、琳派誕生節目の年にあたる。
 二つの展覧会は、それを記念として開かれた。

Img931_640 日本橋三越で開かれているのは、一昨年箱根・小涌谷にオープンした岡田美術館の所蔵作品展。
 初公開となる尾形光琳の「雪松群禽図屏風」(右)など名品40数点が並ぶ。

Nx150xtopics645ca72744bb3c116fca23d 長谷川等伯など琳派誕生直前の作品から、光悦・宗達を経て光琳・乾山の黄金時代、そして抱一・基一の江戸琳派、近代の前田青邨から加山又造まで「琳派400年の系譜」を一望することが出来る。(会期は2月2日まで、入場料800円)

2014fuyu_640 白金・畠山記念館で開催されている「THE 琳派」は、開館50周年を記念しての「極めつき畠山コレクション」。

E795a0e5b1b1e8a898e5bfb5e9a4a8_001 重要文化財の「金銀泥四季草花下絵古今集和歌巻」は、書を本阿弥光悦、下絵を俵屋宗達が描いた9メートルの巻物。
 続いて同じ重文の光悦作「赤楽茶碗 銘 雪峰」(右のチラシの茶碗)、展示後半には重文の光琳筆「躑躅図」も加わる。

 ほか抱一筆の「風神雷神図」、乾山の「結鉾香合」、光悦の「能面 山姥」など、書・工芸品もふくめ50点が前・後期に分けて展示される。(会期は3月15日まで、入館料500円)

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January 24, 2015

2570.1月のシネマ(3)

 今月の日本映画は、いずれも「野球」が主役。
 実話と実在の舞台をもとにした、戦前と戦後の球児たちの物語である。

Img896_640   「バンクーバーの朝日」

 「舟を編む」('13)で日本アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞を受賞した石井裕也監督が、大戦前夜のカナダ・バンクーバーを舞台に描いた青春映画。

349104_004_640 移民としての人種差別、低賃金と重労働、夢も希望もない逆境の中で、それでも何とか立ち上がろうとした若者たちを、実在した野球チーム「朝日」をモデルに綴った。

 「朝日」は、バンクーバー在住の日系2世たちを中心に1914年に結成された野球チーム。
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 白人選手に比べ体力的には劣るが、バンドや盗塁、ヒットエンドランなどの頭脳野球で頭角を現し、西海岸リーグで3回ものチャンピオンとなった。
  しかし太平洋戦争勃発で、日系人は強制収容所に移住させられチームは解散した。

349104_001 映画は、異郷の地で日系人たちの「希望」となった「朝日」のエピソードを、解散するまでの一年間に凝縮して構成される。
 実社会で巻き起こる差別や排斥、1世と2世間の拘り、もがきながら野球に青春を描ける選手たち、石井監督はそのエピソードを丁寧に積み重ねて当時の世相を描いた。

349104_003_640 出演は妻夫木聡を中心に、亀梨和也・勝地涼・上地雄輔・池松壮亮らが選手たち。
 高畑充希・貫地谷しほり・石田えり・佐藤浩市たちがその家族、宮崎あおい・鶴見信吾・光石研たちが日系市民として登場する。

 14年前、歴史の闇の中に埋もれていた「朝日」が再び脚光を浴びた。
 カナダとアメリカのプロ野球対抗戦で、シアトル・マリナーズのイチローや佐々木選手が見守る中、朝日の元選手たちが始球式に登場したのである。
 そして翌年、「朝日」はカナダ移民社会と野球文化の功績が認められ「カナダ野球殿堂」入りを果たしている。

001_640 6日付の「朝日新聞・夕刊」によると、昨年秋に地元の日系人らの手でチームが再結成された、という。
 新星・朝日軍の選手としてプレーしているのは、11歳~15歳の日系人の少年たち。
 この3月には来日して、神奈川・愛知・奈良・滋賀の各県を回り、地元の少年チームと交流試合を行う。
 94年ぶりの来日だそうだ。

Img917_640   「アゲイン~28年目の甲子園」

 元高校球児たちが、再び甲子園をめざす「マスターズ甲子園」。
 この実在する大会を舞台に、28年前に不祥事で甲子園入りを諦めた元高校球児たちの友情と親子の絆、そして甲子園へむけた再チャレンジを描いた作品。

Img918_640_2 原作は、「マスターズ甲子園」の応援団長でもある直木賞作家・重松清の「同名小説」。
 映画の主題歌も、大会のテーマソングを提供している浜田省吾が10年ぶりに手掛けた。
 浜田もまた、元高校球児である。

 出演しているのは、スポーツ新聞社に勤める主人公を中井貴一、28年前に高校チームのキャプテンだった彼の役を工藤阿須加とダブルキャストで。
 二人とも野球は素人だが、工藤の父親は元プロ野球の工藤公康、特訓を受けて見事に演じた。

 彼らを取り巻く元球児たちは、野球に強い俳優が顔を揃えているのが面白い。
 中井の無二の親友でピッチャー役は柳葉敏郎、現在も草野球を率いる現役!
 チームのOB会長役は、神奈川県大会でベストフォーを経験した西岡徳馬。
 元キャチャーで今も少年野球の監督を務める役が、新潟県の球児だった村木仁。

 さらには甲子園ベストフォーのエースだった伊東毅や元プロ野球の角(巨人)・高橋慶彦(広島)らが、現役の高校球児らに交じって参加している。

 女優陣は、物語を紡ぐ元チームメイトの娘に波璃、中井の娘に門脇麦、元チームのマネージャー役に和久井映見。
 監督・脚本は大森寿美男、テレビの脚本家として知られるが監督は「風が強く吹いている」('09)に続く第2作目になる。

 舞台となった「マスターズ甲子園」とは、高校野球のOB/OGたちが、世代・性別・甲子園出場経験の有無・元プロ/アマチュアの区別なく、出身校別にチームを結成して「甲子園」を目指す大会。

 企画したのは神戸大学の発達科学部の教授たち、11年前の第1回大会には全国から379名が参加、現在の加盟校数は34都道府県・489校、
 まさに全国の元球児たちの第二の夢と場所になっている。

 甲子園といえば、台湾の作品「KANA~1931海の向こうの甲子園」も実話に基づいた作品。今日から公開される。

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January 21, 2015

2569.1月のブックから(2)

71wndsywqcl__ux250__640 伊東潤(1960~)、横浜市出身、歴史・時代小説家、ノンフィクション作家。
 昨年の直木賞候補作品「王になろうとした男」(文芸春秋・'13.7刊行)を手に取り、初めて知った作家である。

 その著者紹介によると、もともと外資系のIT会社に身を置いてきたが、2003年に北条氏照の生涯を描いた「戦国関東血風録」(叢文社刊)で文壇デビュー、4年後には甲斐・武田一族の滅亡を群集小説として描いた「武田家滅亡」(角川書店)でメジャー・デビューした。

 彼は、「オール読物」や「小説現代」「小説宝石」「KNZAN!」に主として短編を掲載、緻密な歴史考証によるリアリティー溢れる作風が評価され、新時代の歴史小説の担い手として注目を集めている。

 先週は、彼の短編集3冊を図書館から借りて読んだ。

Img885_640_2  「戦国鬼譚・惨」(講談社)

 織田・武田の争いに巻き込まれた信濃の国衆や、武田一族の悲惨な運命を描いた5つの短編集で、'10年に「吉川英治文学賞」の新人賞候補になった作品。

 木曽谷の証人~木曽谷の山林と領民を守るために織田勢に屈せざるを得なかった木曽義仲の末裔・義昌と弟・義豊が主人公。
 武田勝頼に母親と二人の子供を人質として押さえられている兄の領主・義昌と、自ら妻子を殺してまで織田方に加担するよう説得する義豊との相克。
 木曽家離反は武田家瓦解の引き金となったが、それは妻子を失う「惨」によるものだった。

 要らぬ駒~下伊那に武威を誇った武田家有力国衆のひとつ下條家。織田・武田の抗争の中で、血と血で争う一族の内紛の物語。家老にも裏切られ、15代193年にわたりこの地を治めた名門の、滅亡の悲劇。

N71207 画龍点晴~武田信虎の六男、信玄の弟・逍遥軒信綱が主人公。信濃の要所・高遠城主として信玄を支えてきたが、信玄亡き後は勝頼から疎んじられる。
  長篠の戦いでは敵前逃亡するなど、武田家瓦解の因を作るが最後は織田勢によって首を打たれた。(写真は信玄像)

 温もりいまだ冷めやらず~武田勝頼の弟・仁科五郎盛信と織田信長の五男・源三郎勝長との友情物語。養家先が武田に敗れ、信玄のもとで育てられた勝長と信玄の子・盛信は幼馴染。やがて敵味方に分かれて戦うことになるが、盛信は敗れて26歳で自刃。
 勝長もまた、本能寺の変で明智勢に討たれる。

Thmre741zk 
 表裏者~武田家親類衆筆頭・穴山信君が主人公。信君は信玄の娘婿だったが、信長の甲州攻めで織田勢に寝返る。
 武田家滅亡の後は甲斐・駿河の旧領を安堵されたが、信長に家康暗殺を唆され反って家康の配下に討たれる。
 江戸に入り穴山家の名跡は、家康の5男が武田信吉を名乗って武田宗家と共に継いだが、若くして没して武田・穴山家は絶える。(写真は勝頼一族の墓)

Img884_640_2  「戦国奇譚・首」(講談社)

 小田原・北条勢と関東各地の坂東武者たちとの闘いが舞台。
 恩賞を狙って武者首を狩る侍たちの、悲喜劇を描いた短編6編が並ぶ。
 '09年に刊行された単行本は、'11年に「戦国無常・首獲り」と改題して文庫本になった。

 「頼まれ首」「間違い首」「要らぬ首」「雑兵首」「もらい首」「拾い首」と、味方が討ち取った首を、拾ったり、盗んだり、騙し取ったりする侍たち。
 その行為は武士として最も恥とするもので、偽りが判明すると切腹させられる。
 家のため、子孫のため論功行賞を求めて戦場をさまよう浅ましくも哀しい侍たちが描かれる。

Img883_640   「王になろうとした男」(文芸春秋)

 3回目の直木賞候補になった表題の作品をはじめ、5本の短編が収められている作品。
 いずれも、織田信長の家臣団のなかから無名であっても興味深い人物を選び、彼らの生き様を通して、「信長とは何者だったか」を語る。

 桶狭間の合戦で、見事敵の総大将・今川義元の首を獲った馬廻衆・毛利新助良勝が主人公の「果報者の槍」。

 新助の友で大和の守護職にまで成り上がったが、本願寺勢との闘いに失敗して、一族ともども抹殺された塙九郎左衛門直政の「毒を食らわば」。

 騙されて信長を裏切り、一族全てを虐殺された摂津の領主・荒木村重が、茶人に身を窶し復讐を遂げる「復讐鬼」。

 織田一族にありながら、羽柴秀吉・明智光秀・丹羽長秀に担ぎ上げられて謀反人となった、津田七兵衛尉惟澄が主人公の「小才子」。

Th3xoms7px そして「王になろうとした男」、「信長公記」にも登場する日本初の黒人奴隷ヤシバル(和名・彌助)が主人公である。
 彼は、宣教師フロイスから信長に献上された黒人青年、故郷には身籠った若い妻を残している。

Th57vquno0_2 モザンピークで奴隷狩りにあい拉致される導入部は、意表をつく。
 やがて宣教師に売られて日本にやってくる。
 信長は、この黒人の身体的能力と知能を買って小姓にした。「世界征服の夢が実現した暁には、アフリカ大陸の王にする」と約束して。

 本能寺の変では信長の命で、長男・信忠の脱出を試みるが適わず、やがて秀吉の手で「知りすぎた男」として海に放逐されるのだ。

 直木賞の選考委員も、この短編を最も買っている。
 題材の良さ、物語の骨太さ、安定さを認め、物語を膨らませた長篇を期待している。

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January 18, 2015

2568.1月のシネマ(2)

 今回は、佳作を並べる「TOHOシネマズシャンテ」で観た2本。

Img895_640   「サンバ」

 東京国際映画祭で、「東京さくらグランプリ」を受賞した「最強のふたり」('12)。
 監督・脚本のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュと主演男優賞も受賞したオマール・シーが、再びタッグを組んで撮ったハートフルなヒューマン・ドラマ「サンバ」が公開された。

350338_002 パリの街角、レストランの通用口などでよく見かけた休憩中の料理人たち、ほとんどがアフリカ系かインド系の彼らを見て着想を得た、「不法移民」をテーマにした作品である。
 今回のテロ事件の背景とも言える。

350338_004 うっかりしてビザが失効、国外退去を命じられたセネガル出身の青年サンバ(オマール・シー)が主人公。
 職も失いピンチとなった彼が出会ったのが、移民支援団体のボランティア女性(シャルロット・ゲンズブール)だった。

 彼女は「燃え尽き症候群」で休職中の大企業キャリア、すぐキレる女性を相手にした笑顔のサンバとの深刻でコミカルなお話である。

350338_003 「人生のための仕事」が「仕事のための人生」になってしまった現実社会、監督コンビが投げかけたのは、「仕事」だけが人間の存在意義なのかという問いかけ。
 作品は、「移民」と「大手企業キャリア」の出会いから、社会的な地位や成功に左右されない「新たな幸せ」を見せる。

350338_001 主演する二人とからむ、もう一人の「不法移民」役タハール・ラヒムがコミカルな味を出す。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した「預言者」('09)に主演したフランスの俳優である。

 「アンチクライスト」('09)でカンヌ・主演女優賞のシャルロット・ゲンズブールもさすが、名女優の演技を見せる。

Img904_640   「6才のボクが、大人になるまで。」

 邦題通り、6才のボクが大人になる18歳(アメリカでは成人)までの12年間の日常を、ヒトコマ・ヒトコマ繊細に丁寧に描いた異色作。
 心の中の葛藤や悲しみ、喜びや愛、少年の成長の記録であり、家族の記録でもある。
349849_004
 ボクは、オーディションで選ばれた6才のエラー・コルトレーン。大学に入学して、寮生活に入る初日までを演ずる。

 ママは、パトリシア・アークエット(「ヒューマンネイチュア」'01)。
 フリーターのパパと別れて、大学でキャリアアップを目指す。ボクがハイスクール時代には大学の先生、しかし再婚・離婚を繰り返す男運のない母親でもある。

349849_003 パパは、イーサン・ホーク(「トレーニングデイ」'01)。
 ミュージシャンを夢見るが腰が定まらず、ママに追い出されてアラスカに出稼ぎ。
 お金はないが、月に一度だけ子どもたちと過ごす子煩悩の父親でもある。

 そして姉貴、監督の娘ローレライ・リンクレイターが8歳から20歳までを演じた。

349849_008 日本のドラマ「北の国から」のように、家族を演じた4人がそのまま12年の「時間」を共有する。
 毎年4~5日づつ、同じ役者とスタッフが集まりロケを続ける。
 「映画の中の12年」は「現実の12年間」、それが160分に編集される。
 劇映画では画期的なこの手法が映画関係者の驚嘆を呼び、ベルリン国際映画祭では銀熊賞(監督賞)を受賞した。

349849_002 その監督、脚本も書き製作も担当したのがリチャード・リンクレイター。
 「ビフォア・ミッドナイト」('13)など、この作品と並行して「ビフォア・シリーズ」を撮ってきた男である。

349849_005 舞台はテキサスの小さな町、ボクの12年間はそれほどドラマチックではない。
 ハイスクール時代に出来ちゃった婚をした母と父の確執、そして離婚。
 
 ママの再婚、継父の暴力、父と過ごす週末、姉・弟の関係、学校での出来事、ネットとフェイスブック、初恋と別れ、新しい恋の芽生え・・・。
 ビールの味を覚え、キスの味を覚え、マリファナの香りに、ボクはこうして「少年時代」(原題)を終えた。

 先週発表されたゴールデン・グローブ賞で、作品賞・監督賞・助演女優賞(パトリシア・アークエット)を受賞したほか、各地の映画批評家協会賞で作品賞・監督賞など受賞している。

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January 15, 2015

2567.1月のブックから(1)

220pxkusunoki_masashige_statue_640 時代小説や歴史ものに興味を持つようになったのは、何時の頃からだっただろうか。
 子供の頃「絵本・太平記」を見て、楠木正成など南北朝時代の武将の活躍に興味を抱いた事をかすかに思い出す。

Thwmlb9b71_640_2 中学に入ると、時代小説を読み漁るようになる。
 まずは吉川英治の「鳴門秘帳」「宮本武蔵」「新・平家物語」、柴田錬三郎は市川雷蔵主演の映画「眠狂四郎」が先で、それから原作本になった。

 同じく山本周五郎も、映画「椿三十郎」を見て原作「日日平安」を手に取る。「正雪記」「樅の木は残った」が記憶に残る。

Thbcb9ebav_640 現役時代は、仕事で司馬遼太郎氏にお会いした事もあって、「竜馬がゆく」「国盗り物語」「関ヶ原」「峠」など彼の作品はほとんど目を通した。

51ht35lndl__sl500_aa300__640 時代小説だけでなく「街道をゆく」シリーズは、テレビ番組のビデオ化を担当したので何度も読み込んだ。
 歴史ドキュメンタリーで取材したことがある韓国の山村が登場した巻もあり、特に親しみを覚えている。

C0089352_22502831_640 リタイア後は、読書の記録を手帳にメモすることにした。
 その最初のページが、池波正太郎である。

Thbglg72lp_640 「鬼平犯科帳」24巻、「剣客商売」14巻、「仕掛け人・藤枝梅安」7巻、「真田太平記」16巻、「おとこ秘図」6巻、などのシリーズにはじまり「蝶の戦記」(上・下)「編笠十兵衛」(上・下)「その男」「雲流れゆく」「獅子」「夢の階段」など、地元の図書館が蔵する池波作品は読みつくした。

 住んでるマンションのご近所、本所・深川が舞台となっている作品も多いので、たびたび本を片手に散策した。

Thqau7frrg_640 同じく、江戸の下町を舞台にした作品を書いているのが藤沢周平、彼の短編集「橋ものがたり」や「初つばめ」をテキストに、友人たちをガイドして界隈を散策したこともある。
 このブログ(2533~34号)でも紹介した「江戸・深川、散策&グルメ」も、そのひとつである。

Tho124yt7y_640 藤沢の作品は、江戸だけでなく彼の故郷・庄内を舞台にしたものも多い。
 ドラマ・映画で評判になった「蝉しぐれ」「隠し剣孤影抄」「隠し剣秋風抄」「秘太刀馬の骨」「海鳴」「三屋清左衛門残日録」、「漆の実のみのる国」(上・下)「風の果て」(上・下)「海鳴り」(上・下)「義民が走る」「雲奔る」「回転の門」などなど。

 藤沢と同郷の友人の案内で、「蝉しぐれ」や「義民が走る」の舞台となった庄内を歩き、鶴岡の「藤沢周平文学記念館」も訪ねた。

 手帳のメモと彼の作品集を照合すると「随想」など若干残るが、ほぼ読了した。

Img886_640 続いて「読了」を目指したのが、すでにこのブログで紹介した葉室麟そして隆慶一郎。
 佐伯泰英の文庫本は毎月の様に出版されているが、202冊目が「新古着屋総兵衛9・たそがれ歌麿」、今読んでいるのが「居眠り磐音江戸双紙47・失意ノ力」と「白鶴ノ紅」。

 そして新しいターゲットは伊東潤の時代小説、 これは次回紹介しよう。

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January 12, 2015

2567.ふたつのデパート展

 デパートで開催される美術展は、期間が短いのでブログで紹介する機会が少なかった。
 正月明けにハシゴした二つの美術展は、いずれも来週19日(月)までなので紹介しておこう。

Img902_640 「東山魁夷・わが愛しのコレクション展」

 東山画伯が蒐集した古美術品と、そこから拓けた東山芸術の世界を紹介する展覧会が、日本橋三越で開催されている。

Pic03_03_2 東山魁夷(1908~1999)は、清澄で深い情感をたたえた風景画で知られる昭和を代表する日本画家である。
 彼は戦後になって、本格的に古今東西の古典の美を表す美術品を蒐集した。
 その美術品は、彼の大いなる創作の源泉となっている。

 今回の展示は、東山家に今も保管されている紀元前から昭和までの美術品と、それを創作の源としたスケッチや下絵、魁夷の名作が3部に分かれて並ぶ。

Pic01_03 第1章は、戦前のドイツ留学時代や北欧紀行、唐招提寺壁画制作のためのスケッチや素描の展示。
 (右はドイツへの船旅の途中に描いた「スエズ紀行水汲み」1933年)。

 第2章が「魁夷の愛したコレクション」と題して、紀元前3世紀のエジプトの「彩色板絵」や中国・殷の時代の「文觚」、伝乾山の「梅花図黒茶碗」など。

Pic03_01 第3章「魁夷の絵の具箱」は、青を基調とする多くの作品の基となった100種類を超える「青絵の具」など、生前彼が愛用していた絵具箱が展示されている。

 また「特別展示」されている、東山が描いた歌舞伎「助六」の「揚巻衣裳」、六代目中村歌右衛門所用の打掛は目を見張る(ポスター右)。

Img903_640  「没後400年・古田織部展」

 「織部とは何者か?」と題した展覧会は、松屋銀座で開催中。
 信長・秀吉・家康と3人の天下人に仕えた戦国武将、そして茶人だった古田織部(1544~1615)。

Yjimage 師の利休亡き後は、奇抜な創意と斬新な造形美をもって、茶の湯の世界に新風を吹き込んだ。
 しかし、元和元年に「謀反の罪」で家康に切腹を命じられて自刃、享年72歳。

 展示は3章で構成される。

 第1章「綾部の時代」、安土・桃山文化なかでも最も華やかに「かぶいた」慶長の時代の品々。

20141230_furutaoribe8es_img05_2 第2章「綾部の茶の湯」、利休の後の「天下一茶の湯名人」になった綾部の創意工夫、新たな武家茶の規範(右は「黒織部茶碗」)。

20141230_furutaoribe8es_img09 第3章「綾部の茶道具」、綾部が開発し時代のファンションとなった世界を、薩摩焼・上野焼・美濃・備前などの茶碗や、会席道具の名品を一堂に展示(左は「鳴海織部州浜形手鉢)。

 また新しいアイディアを持ち込んだ庭園や茶室を展示場に再現して、桃山文化を生み出し指導した綾部の美と感性を伝える。

 会場には、切腹後も「綾部焼」や「綾部燈籠」に名を遺した、古田綾部のゆかりの品々150点が並ぶ。
 今年は家康も没後400年、彼の茶の湯の師でもあった織部も同じ年にこの世を去っている。

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January 09, 2015

2566.1月のシネマ(1)

ThF78be9d6 親友のマット・ディモンと共同執筆した「グッド・ウイル・ハンティング」('98)で、アカデミー賞脚本賞を受賞したベン・アフレック。
 監督3作目の「アルゴ」('12)では作品賞を受賞するなど、俳優・監督・脚本家・プロデューサーとして、活動の幅は広い。

 その彼が、俳優に専念した2作品を続けて見た。
 1本は「ソーシャル・ネットワーク」('10)の鬼才デヴィッド・フィンチャー監督と組み、もう一本は「リンカーン弁護士」('11)のブラッド・ファーマン監督である。

Img878_640    「ゴーン・ガール」

 美しい妻が、5回目の結婚記念日に突如自宅から消えた。
 リビングには誰かと争った跡があり、キッチンからは拭き取られた血痕の跡が見つかった。

350277_001 警察が捜査する第一の容疑者は、妻の安否を気遣う夫。
 次々と見つかる証拠の品は、夫にとって不利なものばかり。

350277_008 記者会見を開き無実を訴え、情報提供を呼びかける夫。
 メディアは殺到し事件は全米に知られていくが、浮気もばれて夫は袋小路に追い込まれる。
 いったい二人の間に何が起こったのか。

 アメリカの女性作家ギリアン・フリンが'12年に発表した同名のベストセラー小説をもとに、彼女自身が脚本を書いて映画化された。
 サイコロジカル・スリラーだが、ブラック・コメディともいえる作品である。

350277_005 主役はもちろんベン・アフレック、失踪した妻にイギリスの女優ロザムンド・パイク(「プライドと偏見」'05)、妻の元ボーイフレンドにニール・パトリック・ハリス(「荒野はつらいよ」'14)。

 
 「セブン」('95)「ペンジャミン・バトン数奇な人生」('08)など、卓越したストリーテーリングで知られるフインチャー監督は、前半を夫の視点から、後半を妻の視点から描き、衝撃のラストへと観客を引っ張る。

350277_006 輝いていた若い男が、失業して田舎へ帰って普通の男になる。
 輝いていた若い女は、田舎での妻となってもその輝きを保ち続けようとする。
 その輝きの落差が、事件を生み不穏な終結を迎える。

Img879_640_2 それにしてもロザムンド・パイクは上手い。
 初めは「理想の妻」を演じ次は「永遠の恋人」に、そして最後は「稀代の悪女」。
 彼女は、今年のゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネイトされているが、明後日がその発表の日。
 監督賞も。

 
 149分の大作であるが、時間の長さを感じさせない傑作である。

Img877_640    「ランナー・ランナー」

 プロ級のポーカー・プレイヤーとして国際選手権にも出場したベン・アレックが、同じくポーカーに目のないレオナルド・ディカプリオと組んで製作した映画。

349919_002_2 主役の方はジャスティン・ティンバーレイク(「人生の特等席」'12)に譲って、ベン・アレックはグローバルに展開するカジノ経営者という役。
 ラストは彼に、「ランナー・ランナー(最後の2枚のカードで大逆転)」されてしまうところが面白い。

349919_005 元ネタは、大手の「オンライン・カジノ」のサイト「アルティメットベット」で起きた詐欺事件。
 ポーカー勝負で顧客から巨額な掛け金を騙し取ったオーナーが、内部告発されてFBIに追われるという、実際にあった事件である。

 プリンストン大学の天才学生(ティンバーレイク)が、学費を稼ぐために張った「オンライン・ポーカー」で元手をスッてしまう。
 イカサマの手口を解析した彼は、胴元(アレック)のもとに乗り込んだが、彼の才能を知った胴元のカジノ王に引き抜かれて「オンライン・ポーカー」のコンサルタントに。

349919_004 カジノ王のパートナーだった女性(ジェマ・アータートン)と懇ろになった彼だが、今度はカジノ王を追っかけているFBI捜査官(アンソニー・マッキー)にスパイになれと脅迫される始末。

349919_001_2 カジノ王に操られ、FBIからも追われる天才学生が打った手は。
 それが大逆転「ランナー・ランナー」だった。

 スリリングな「ギャンブル・エンターテイメント」映画である。

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January 06, 2015

2565.山手七福神めぐり

Img899_640 「歳の初めに詣でれば、福を授かる七福神めぐり」
 徳川家康が崇拝した七福神は、文化・文政(1804~30)の頃には江戸庶民の信仰となり、「めぐり」はウオーキングを兼ねた正月行事になった。

 「日本橋七福神」('07)に始まって、「深川」('08)「浅草」('11)「谷中」('12)「下谷」('13)そして昨年は「隅田川七福神」と歩いた。
 下町は完結したので、今年は江戸最初といわれる「山手」を目指した。世田谷に住んでいた頃一度歩いたので、15年ぶりの七福神である。

003_640 「山手七福神めぐり」には、二つのコースがある。
 商売繁盛祈願の方は「目黒不動」を起点に、無病息災祈願だったら「清正公(せいしょうこう)」から。
 もちろん後者だから、地下鉄「白金高輪」下車である。

004_640005_640 「清正公さま」と呼ばれるのが勝負祈願の寺「覚林寺」。
 福の神は仏教の守護神、多聞天とも呼ばれる災難除けの「毘沙門天」である。

 寺にはその通称通り、加藤清正の位牌や像が祀られている。
 文禄・慶長の役で清正軍に捕えられた、李氏朝鮮14代国王・宣祖の孫・日延が日蓮宗の僧となり、千葉・誕生寺の住職を隠居したあと覚林寺を創建した。

011_640012_640 目黒通りを駅に向かって8分ほど歩くと、左手に「瑞聖寺」がある。
 1670(寛文10)年に創建された、江戸では最も古い黄檗宗の寺。

 ここに祀られているのは中国・禅宗の僧「布袋尊」、豊かな暮らしと円満な家庭を守ってくれる。

013_640Th6642m5hc_640 さらに8分、「妙円寺」は「白金妙見」の愛称で呼ばれる日蓮宗の寺院。
 室町幕府に仕えていた瀧本采女が開基と伝えられるが、創建年月は定かでない。

 幸福・長寿の神「福禄寿」と、知恵・学芸の神「寿老人」が、妙見堂の中で並んで祀られていた。

026_640024_640 目黒駅で山手線を越え行人坂を下ると、天台宗の寺院「大円寺」がある。
 寛永年間に出羽の修験道行者・大海が創建したと伝えられる。

034_640030_640 福の神は五穀豊穣の「大黒天」だが、寺の名を有名にしたのが江戸三大火災のひとつ「目黒行人坂火事」(1772年)の火元だったこと。

 寺坊主による放火が原因で、およそ1万5千人の犠牲者が出た。
 境内にある「五百羅漢」石仏群は、その菩提を弔うため築かれた。

 幕府は寺院の再建を許さなかったが、76年後に薩摩藩主・島津斉興が菩提寺にと願い、ようやく元の姿を見せた。

0210ban200_640042_640_2 大円寺からおよそ10分、目黒川を渡った先にあるのが「岩屋弁天」。
 増上寺の霊雲上人が1709(宝永6)年に創建した浄土宗の「蟠龍寺」である。

 この寺には、音楽・芸術の神「弁財天」が二つ祀られている。
 一つは弁天堂に安置されている木造の弁財天、もう一つが岩窟内の石造の弁財天。寺の通称「岩屋弁天」の由来である。

043_640045_640 「山手七福神ウオーク」のゴールは、「目黒不動」。
 江戸鎮護のために設けられた「五色不動」のひとつで、「目黒」の地名の由来ともなった。

Th5ongwyxv_640_2 円仁が808(平城3)年に創建した天台の寺院「龍泉寺」だが、徳川家光の庇護をうけ、目黒御殿と称される大伽藍が築かれた。

048_640_2 その伽藍の片隅に、ひっそりと「恵比寿神」は祀られていた。
 商売繁盛・多幸をもたらす日本古来の民族神である。

 「谷中七福神」とその歴史を競う「江戸最初」は、江戸城裏鬼門守護のための「七福神」だった。
 目黒駅から東京駅を経由して帰宅するまでの3時間のウオーキング、歩数計は11.028歩を記録していた。

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January 03, 2015

2564.初詣

 毎年恒例となった界隈の初詣。
 自転車に乗って2時間弱、古今東西「八百万の神々」と「仏陀」に、今年の安寧と家族の平穏を願う。

2015_004_6402015_003_640 スタートは、必ず深川の「富岡八幡宮」。
 江戸最大の八幡様として知られる神社である。
 昨年の夏は本祭りで、54基の神輿が連合渡御した。
 江戸の初期、天文学者・安井算哲が「天地明察」の旅に出発したのも、此処からだった。

2015_008_6402015_009_640_2 すぐお隣が深川のお不動さん。
 「成田山新勝寺別院」は、成田まで出かけるのが億劫になった将軍・綱吉の母・桂昌院が、江戸出開帳を求めたのが始まり。
 300人を超える僧侶がご本尊を担ぎ、一週間かけて成田から深川までやってきたという。

2015_014_6402015_027_640 隅田川を渡って新川・鉄砲洲へ。
 永代橋から望むリバーサイドは、カメラスポットのひとつ。

 右の写真は、中央大橋から見た永代橋とスカイツリーである。

2015_029_6402015_028_640 昨年まではパスしたが、今年は「鉄砲洲稲荷神社」にも詣でた。
 江戸時代から海の玄関として栄えた、この地域の守護神。
 来週の「寒禊」と、神社奥にある富士塚「登山」で知られる。

2015_032_6402015_030_640 旧外国人居留地にある「カトリック築地聖堂」は、東京では最も古い教会。
 関東大震災で崩壊したのち、フランスの「聖マグダレナ天主堂」を模して再建された。

2015_037_6402015_033_640 その隣、赤穂藩・浅野内匠頭屋敷跡に建つのは、「聖路加国際病院チャペル」。
 100歳を超えてなお、元気に診療を続ける日野原医師は、病院の名誉院長である。
 連れ合いは、ここで病院ボランティアを務めている。

2015_039_6402015_041_640 聖路加から2~3分で「築地本願寺」。
 故郷の菩提寺は遠いので、亡母や亡兄の法要はここにお願いしている。
 振袖火事で焼失した日本橋から移って357年、震災後に再建された本堂は、古代インド様式の石造り、堂内は桃山様式の木造りである。

2015_047_6402015_045_640 日々お世話になっている魚河岸、行くたびにお詣りしている「波除稲荷神社」。
 築地一帯の埋め立て工事中に、海中から現れたご神体を祀った。
 江戸湾の波浪も治まり、工事が順調に進んだと伝えられる。

2015_049_640_32015_052_640_3 初詣のゴールは、例年通り「佃の住吉さん」。
 12年前から我が家も氏子に加えてもらい、本祭りでは「八角神輿」を担ぐ。
 その本祭りが今年の8月2日に行われる。3年ごとなので、4回目の神輿担ぎとなる。
 マンションの「祭りの会」も、近々「飲み会」を開いて準備に入る。

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January 01, 2015

2563.謹賀新年

Img867_640

  明けましておめでとうございます。

 隅田川河畔に転居して満12年、周辺のベイエリアの光景は大きく変わりました。

 林立するマンション群は全てこの12年の間に建てられたもの、オリンピックが近づくと右奥は選手村の建物で埋まります。

 65歳を機に始めたブログ「かせだプロジェクト」も、2500号を超えました。変わりゆく街の話題など、これからも綴ってまいります。

   2015 元日

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