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June 30, 2015

2623.6月のシネマ(4)

Th 今ハリウッドで最も活躍しているアクション俳優リーアム・ニーソン62歳。
 昨年の出演作はなんと7本、日本でも先月来主演作2本が同時に公開されている。

Thiose8mkv 出身は北アイルランド、ダブリンで舞台俳優として活躍していたが、スピルバーグ監督に見いだされて「シンドラーのリスト」(1993年)に主演、作品はアカデミー賞作品賞に彼もまた主演男優賞にノミネイトされ一躍注目を集めた。

 1996年には、アイルランド独立闘争の英雄「マイケル・コリンズ」を演じてヴェネツィア国際映画祭で男優賞を受賞、国際的なスターの地位を確立し「スター・ウオーズ・エピソード1」('99)「バットマンビギンズ」('05)などハリウッド映画の常連となる。

Thcyvr90xq 若いころボクサーだったニーソンは、リュック・ベッソンと組んだフランス映画「96時間」('08)でもう一つの顔を見せる。
 作品は「リベンジ」('12)「レクイエム」('14)と続き、アクションスターとしての地位を確立した。

 私生活では、イギリスの女優ナターシャ・リチャードソンと結婚して二人の息子をもうけるが、6年前にナターシャがスキーで事故死、おしどり夫婦だっただけにそのショックは大きかったという。

 「96時間」をはじめ彼の最近の作品が、娘や息子を守る「独り身の初老の男」というのも何か身につまされる。

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   「ラン・オールナイト」

 今回のリーアム・ニーソンはマフィアの「殺し屋」、といっても引退同然で酒浸りの日々を送っていた。

352138_003 ところが息子(ジョエル・キナマン)を救うために、マフィアのボス(エド・ハリス)の息子を殺してしまう。
 「殺し」という商売のために、家族ぐるみ「捨てた」カタギの息子だった。

352138_001 これまでどんな状況の中でも闘い、守り、生き抜いてきた男。
 しかし組織の追手、ボスが差し向けた殺し屋、さらには警官殺しの容疑で追うニューヨーク中の警察、息子を守るために戦う「もとタフガイ」の16時間ノンストップアクションが繰り広げられる。

352138_005_2 見どころは、30年来の親友だったボスとの相克と死闘。
 ボス役のエド・ハリスは、「アポロ13号」('95)「ポロック2人だけのアトリエ」('00)と2回アカデミー賞にノミネイトされている演技派俳優。
 殺された息子はろくでなしだったが、「目には目」とマフィアの掟でニーソンを追いつめていくところが凄い。

 監督のジャウム・コレット=セラはスペイン出身、「アンノウン」('11)「フライト・ゲーム」('14)に続いてリーアム・ニーソンと組むのは今回で3作目となる。

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   「誘拐の掟」

 この作品ではリーアム・ニーソン、アル中だった元NY市警刑事。
 チンピラを追っての銃撃戦で少女を殺してしまった、というトラウマを抱える。
 その事件で刑事をやめ、いまはアルコール依存症を闘うため禁酒団体の集会に通っている。

351972_001_2 その彼に持ち掛けられたのが、妻を誘拐されて殺された「ヤクの仲買人」(ダン・スティーヴンス)にからの犯人捜しだった。
 さらにまた、「ヤク売買の元締め」の娘(ダニエル・ローズ・ラッセル)が誘拐された。

351972_007 元刑事は、ひょんな事で知り合った相棒の少年(ブライアン゛アストロ゛ブラッドリー)と共に、猟奇殺人犯との闘いに挑む。
 「誘拐犯に告ぐー。殺したら殺す」と。

351972_013 原作は、アメリカ探偵作家クラブのグランドマスター賞など数々の受賞歴を持つ巨匠、ローレンス・ブロックの代表作「獣たちの墓」(゛マット・スカダー゛シリーズ)。
 モラルやルールが全く通用しない「絶対的な悪」と全面対決する元刑事スカダーを、リーアム・ニーソンが演じるのだ。

 1979年にアメリカを震撼させた少女連続殺人事件「マッダー・マック」、今も監獄で生き続ける二人の凶悪犯をモデルに書かれたサスペンス・ミステリーが、現代のニューヨークを舞台に蘇ったのである。

351972_009 主人公の小さな相棒役のバラッドリーは、ニューヨーク・ブルックリン生まれのラップミュージシャン。
 誘拐された可愛い少女役のダニエルは13歳、本作が女優デビュー。天性の美しさと演技力で注目を集めている。
 子供たちのためなら全てを投げ出す、リーアム・ニーソンである。

 監督・脚本のスコット・フランクは、「マイノリティー・リポート」('02)などアメリカの主なる映画賞を9つ受賞しているハリウッドを代表する脚本家。
 監督も兼ねるのは、今回が2作目。

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June 27, 2015

2622.6月のブックから(2)

9784094060706_640_2 「山猫の夏」(吉川英治文学新人賞)「砂のクロニクル」(山本周五郎賞)などの冒険小説で知られる、作家・船戸与一さんが2か月前に逝去された。

20150303oyt8i50084n_640 逢坂剛や大沢在昌と並んで私の好きな作家の一人だっただけに、私より若い71歳の死は惜しまれる。

 彼の作品に初めて出逢ったのは30年ほど前の「山猫の夏」、続いて「伝説なき地」(日本推理作家協会賞)、「砂のクロニクル」はもちろん「虹の谷の五月」(直木賞)「三都物語」「金門島流譚」「降臨の群れ」など20作品を超える。

156_004_640_2 そして8年ほど前から読み始めたのが、歴史大河小説「満州国演義」。
 満州国建国前史(1928年)から崩壊(1946年)に至るまでの満州史を壮大なスケールで描いた全9巻である。

156_001_640 絶筆となった最終巻「残夢の骸」は、先ほど読了した。
 小説を読むのは図書館所蔵本が原則、その私が久々に書店で購入した一冊である。

Thpiv65p9k_640 全編を通して物語を紡ぐのが、長州・奇兵隊出身の祖父をもつ「敷島四兄弟」である。

 長男は官僚、次男は馬賊、三男は軍人、四男は無政府主義かぶれ。
 その四人が、満州での歴史的事実・事件、そして実在人物との関わりの中で話は展開していく。

 読み始めてから時間がたっているので、初めの数巻は記憶も薄れている。
 そこで刊行した新潮社のPR資料を、概略引用しておこう。

S26039398_640 「満州国演義1~風の払暁」
 望んだものは金銭(カネ)か権力(チカラ)かそれとも理想(ユメ)か。異なる生き方を選んだ敷島四兄弟は、満州をめぐる謀略の渦に巻き込まれていく。

Thypbf7aid_640 「2.事変の夜」
 満蒙領有へと驀進する関東軍。相克する兄弟たちの行く先を硝煙が塞ぐ・・・昭和6年9月「満州事変」は勃発する。

51nwkkmw37l__sl160__640_2 「3.群狼の舞」
 国家を創りあげるのは、男の最高の浪漫だ・・・昭和7年ついに満州国建国。20世紀最大の夢と添寝を始めた男たちの熾烈な戦いは続く。

Thzo9fvzjv_640 「4.炎の回廊」
 脅威を増す抗日連軍、2・26事件に揺れる帝都、虎視眈々と利を狙う欧米諸国。混沌は加速していく。

 「5.灰塵の暦」
 ついに支那との全面戦争に突入・・・満州事変から6年。兄弟たちがそれぞれの人生の岐路に立つなか、戦火は上海そして南京へ。

Thl17rbl3k_640 「6.大地の牙」
 満州はもはや王道楽土ではなく、関東軍と日系官吏に蹂躙しつくされた・・・。昭和13年、形骸化した理想郷では誰もが何かを失っていく。

 「7.雷の波濤」
 バルバロッサ作戦、始動・・・日本有史以来の難局を、いったい誰が乗り越えられるのか。ついにマレー半島のコタバルに戦火は起きる。

51qhkbrbpcl__sy344_bo1204203200___2 「8.南冥の雫」
 迫ってくるのは宿命か、自ら犯した罪の報いか。米軍による本土襲撃、真実を隠ぺいする大本営、無意味な派閥争いに夢中の司令官たち・・・完結へのカウントダウン。

Img058_640 「満州国演義・最終巻~残夢の骸」

 西暦1944年、昭和19年、皇紀2604年、民国33年、康徳11年、マリアナ沖海戦で帝国海軍機動部隊壊滅のニュースから物語は始まる。
 インパール作戦の悲惨な戦況、サイパン島守備隊玉砕、本土では東条首相暗殺計画も。
 特攻、沖縄壊滅、広島・長崎に原爆投下、その時満州は・・・。

156_005_640 権力・金銭・そして理想、かって満州には、男たちの欲望のすべてがあった。
 事変の夜から14年が経ち、ついに大日本帝国はポツダム宣言を受諾する。
 己の無力さに打ちのめされながらも、それぞれの道を貫こうとあがく敷島兄弟の行く末は・・・・。

156_006_640 この時長男・太郎は、満州国国務院外交部政務処長。
 次郎は、インパール作戦に囚人部隊を率いて参加したが餓えとマラリアで自決。
 三郎は、関東軍憲兵を経て関東軍少佐(第一中隊長)。
 四郎は、満映勤務を経て関東軍特殊情報課嘱託。

10 四つの視点で描かれた「満州クロニクル」、最終巻は昭和19年6月~21年5月の新京が舞台。
 私もまたその時間を、新京の混乱の中で生きていた。

 一人生き残った四郎が博多の地を踏んだのが昭和21年6月、私たちは遅れること2ヵ月後である。

 原稿枚数は400字詰めで7.500枚。
 巻末12ページに及ぶ参考資料、「10年に渉って格闘した膨大な量の文献、文献に当たっては執筆し、執筆しては資料を再確認する」まさに苦行僧の営為が、この「満州国演義」である。

 船戸与一、享年71歳。合掌。

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June 24, 2015

2621.6月のシネマ(3)

 「母親は強し、されど母は弱し」、そんな言葉を思い起こす映画2本。
 切り口は全く違うが、若き俊英と女流監督の「家族ドラマ」を見た。

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       「Mommy/マミー」(カナダ)

Th0003 「マイ・マザー」('09)で監督・脚本家としてデビュー、「胸騒ぎの恋人」('10)「わたしはロランス」('12)と続けてカンヌ国際映画祭で上映、昨年出品された本作「Mommy/マミー」では審査員賞を受賞したグザヴィエ・ドラン26歳。

 ヴェネチュアでも国際映画批評家連盟賞を受賞(「トム・アット・ザ・ファーム」'13)、カナダ・ケベック出身の俊英である。

350925_004 架空の国「カナダ」で起こった現実・・・・・、「母と子」の深く深い愛情と、そこ沼のような葛藤を、ユーモラスな親子の日常で綴った作品。
 そこには、多動性障害の子供を全世界から守る強き母親と、施設に送り出さざるを得なかった弱き母の姿が描かれていく。

350925_005 母親アンヌ・ドルヴァルはカナダの演技派、「マイ・マザー」「胸騒ぎの恋人」とドラン監督作品の常連。
 息子アントワン=オリヴィエ・ピロンは、「わたしはロランス」に続いて2作目、その独特のパーソナリティーが可笑しくもあり哀しい。

350925_009 この親子と関わるのが「心に傷を負った高校教師スザンヌ・クレマン、「マイ・マザー」「わたしはロランス」と同じく常連。
 「わたしはロランス」では、カンヌ国際映画祭「ある視点の部」で最優秀女優賞を受賞している。

350925_002 登場人物の心象風景が、1対1の正方形の映像で描かれる中、ラスト近く16対9に拡大、しかしそれは1対1のアスペクト比に戻っていく。
 母親が絶望の極みで言い放つ「希望」は、そのアスペクト比によって観客に迫る。

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   「真夜中のゆりかご」(デンマーク)

 アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「未来を生きるきみたちへ」('10)のコンビ、デンマークのスサンネ・ビア監督と脚本のアナス・トーマス・イェンセンの6作目のコラボレーション作品である。

351980_003 突然死した愛児に悲嘆する妻のために、敏腕刑事がとった行動とは。
 育児放棄していた赤ちゃんだったが、すり替えられたことを本能的に知った母親のアクションがからむ。

351980_014 湖・川・海とデンマークの水辺の風景がもりあげるサスペンス映画は、シリアスな家族ドラマとして観客をとらえる。

 弱き母親だった刑事の妻、強き母親となったヤク中のカップルの女、苦悩する主人公の刑事の以上に、二人の女の存在が印象に残るのは女流監督故か。

351980_004 ハリウッドでも活躍するデンマークの俳優ニコライ・コスター=ワルドー(「オブリビオン」'13)が敏腕刑事に、スエーデンのスター女優マリア・ボネヴィー(「ヴェラの祈り]'07)が美しい妻に扮する。

351980_005 そしてヤク中カップルの方は、同じデンマークのニコライ・リー・コス(「天使と悪魔」'09)とリッケ・メイ・アンデルセン。
 彼女はアメリカ・ファッション界のトップモデルで映画は初出演、薬物依存のパートナーを持つ母親役を熱演して注目を集めた。

 「未来を生きる君たちへ」にも出演したビア監督作品常連のウルリッヒ・トムセンが、主人公の相棒でアル中刑事として渋く演じる。

 トロント国際映画祭に正式出品、サン・セバスチャン国際映画祭ではカトリック映画賞を受賞している。

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June 21, 2015

2620.台所太平記

Thnbnk5szo_640 「痴人の愛」「細雪」などの作品で知られる文豪・谷崎潤一郎(1886~1965)、今年は没後50年にあたる。

 その谷崎が生まれた日本橋・蛎殻町に近い明治座で、今月はじめから「台所太平記」が上演されている。
 彼の晩年の作品(1962年)で、唯一描いた喜劇作品の舞台化である。

Img063_640 昭和の変動期、京都に住む作家夫妻(古谷一行・高橋惠子)の下に、新人お手伝いさんとしてやってきたヒロイン(沢口靖子)と先輩お手伝いさんたち(南野陽子・竹内都子・湖月わたる)の奮闘記。

 田舎から出てきた素朴で可憐な少女たちが、明るく楽しく逞しく育っていく姿が描かれる人情喜劇である。

Thi9rgk1vw_640 原作は、1962年11月から翌年3月にかけて「サンデー毎日」に発表された長篇小説。
 谷崎潤一郎・松子夫人の家庭をモデルに、そこで働いた「女中」さんたちとの日々のドラマが、京都時代から戦後の熱海まで、オムニバス風に綴られている。 

Th9yqosgfp_640 舞台では沢口が演じる「初」、京都で「3回目」の新婚生活を送る千倉夫妻の家庭に、飛び込みで奉公にきてくれた娘として描かれる。

 そして彼女の出身地が西南方村(現在の南さつま市坊津町)、「往古は遣唐使の発着港であり、唐の港と言われた時代もあったのだそうです」と谷崎は冒頭に書く。

Img066_640 事実、以後も坊津出身の女性は15人も続き、谷崎家の女中部屋は「鹿児島県人会」と称されるほどだったという。

 その出身地・坊津泊には、谷崎の「台所太平記碑」が建てられており、「さつま潟 泊の浜の乙女子は 嫁ぎてもゆくか 伊豆の猛男に」の歌が刻まれている。

Th9tv3ql28_640 この坊津は、私にとって祖母の故郷でもある。
 谷崎も記したように、古くからの歴史を偲び風光明媚な地を訪ねた文人墨客は多い。

 密貿易屋敷と呼ばれた生家は、戦後旅館を営んでいた。
 その宿帳によると、梅崎春生・堀田善衛・獅子文六・司馬遼太郎らの名が残る。
 もちろん、「台所太平記」の執筆取材のために坊津を訪ねた谷崎潤一郎も、ここで10数日間を過ごしている。

Th01_640 再び明治座の「台所太平記」に話を戻そう。
 この舞台で、沢口靖子たちに坊津の方言をアシストしているのが高校同窓の若い友人である。役者としてもちょっと顔を出している。

005_640 昨夜は、同窓の仲間たちと応援かたがた舞台を楽しみ、ロビーで故郷の産物を手にした。

 明治座ロビーでは26日の千穐楽まで、坊津の特産物を並べて故郷のPRを展開している。

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June 18, 2015

2619.フィレンツェの富と美

Img043_640 渋谷・Bunkamuraザ・ミュージアムで、3月から開催されている「フィレンツェの富と美」展覧会。

 「天才画家の傑作 奇蹟の大集結」「芸術の春はこの画家からはじまったー」とポスターが謳うように、ルネサンスを代表する画家ボッティチェリの名画を通して、「富と美」が語られる。
Th001 
 サンドロ・ボッティチェリ(1445~1510)はフィレンツェ生まれの画家、本名はフィリペーピでボッティチェリは「小さな樽」を意味する愛称。
 彼の兄さんが太っていたかららしい。

Th002 当時のフィレンツェ共和国を支配していたメディチ家をスポンサーとして、多くの宗教画・神話画を残した。
 ルネサンスの最盛期を物語る有名な「ヴィーナスの誕生」は、彼の代表作である。

Img044_640_2 今回の展覧会は、ウフィツィ美術館をはじめイタリア・アメリカ・フランス各地の美術館から集められた、貴重なボッティチェリの作品10数点を始めとし、メディチ家などヨーロッパ全土の貿易とビジネスを支配した銀行・金融業者が残した文化遺産80点が並ぶ。

Midokoro_pic6_640 展覧会の目玉となったのは、イタリア政府による門外不出指定作品「聖母子と洗礼者聖ヨハネ」の日本初公開だった。
 直径1m弱のテンペラ画だが、今月6日までの展示期間限定のため複製写真を見るしかなかった。

Midokoro_pic7_640 もうひとつは「受胎告知」。
 ボッチェリ最盛期のフレスコ画で、横5メートルもある大作、ウフィツィ美術館所蔵の至宝と言われる作品である。

Column_pic1_2 ポスターにもなっているが、「受胎告知」の左に描かれた大天使ガブリエルの美少年振ぶり。
 瑞々しく優美な人物像は、ルネサンスのもつ「文芸復興」のシンボルともいえる表現となっている。

Midokoro_pic1 右の「ケルビムを伴う聖母子」は、その額縁に注目する。
 メディチ家をはじめとする貨幣の鋳造や銀行業、その集まりである両替商組合の象徴である「金貨」があしらわれている。
 展覧会のタイトル通り「富と美」である。

Exhibition_pic1 左の「大天使ラファエルとトピアス」は、さらにストレートである。
 貸した金を回収するためにに旅に出る金貸しの息子トピアスを守るために、大天使が同行する画である。
 旧約聖書外典「トビト記」の物語を描いた。

Img046_640Img045_640 「受胎告知」をはじめ幾つかの作品は、仕事でフィレンチェに滞在した折鑑賞したことがある。

 ウフィツィ美術館でⅠ時間ほど行列したことを思い出す。
 膨大な作品群だったので「ヴィーナスの誕生」や「プリマヴェーラ」「東方三博士の礼拝」など著名な作品しか覚えていない。

 今回の「フィレンツェの富と美」は、改めてルネサンスの歴史と芸術を学ぶ機会となった。
 展覧会は今月28日まで、渋谷・Bunkamuraザ・ミュージアムで。入館料は1.500円。

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June 15, 2015

2618.梅雨・二の丸庭園

090_640024_640 紫陽花とならんで梅雨のシーズンを代表する花が「花菖蒲」、都内では小石川後楽園や堀切菖蒲園、明治神宮、清澄庭園、水元公園が有名だが、家から20分の「二の丸庭園」も最近話題となっている。

 大手門から皇居・東御苑に入ってすぐ、江戸の頃は将軍の世嗣の御殿だった二の丸の庭園である。

 1966(昭和401)年に、80種ほどの株を明治神宮から譲り受けたのが始まりで、今年は123種の「花菖蒲」の花が咲いた。

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 左から「江戸自慢」「加茂川」「鳳台」「大盃」。

 庭園の花菖蒲には、それぞれ優雅な名が付けられている。


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 「五月晴」「九十九髭」「連城の碧」「万里響」。

 「いずれあやめかかきつばた」という言葉があるように、アヤメ科の花の区別は難しい。

 「カキツバタ」「ハナショウブ」「ノハナショウブ」「アヤメ」「イチハツ」と区別されるが、地域によっては、呼び名が混同する。
 
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 「猿踊」「佐野渡」「浪乗舟」「萬代の浪」。

 「花菖蒲」は、もともと山野に自生していた「ノハナショウブ」を改良した園芸品種である。

                 
055_640_2078_640_3 江戸時代から盛んに品種改良が行われ、現在は「江戸系」「肥後系」「伊勢系」に分類されている。

 二の丸庭園の「花菖蒲」は、群生の美しさを鑑賞する「江戸系」を中心に植えられている。

 「錦の褥」に始まって「煙夕の空」まで、123種の名前。
 今回はその一部しか紹介出来なかったが、今月下旬までは咲いているとのこと、ぜひお出かけください。
 入園は無料。

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June 12, 2015

2617.6月のシネマ(2)

166549_01_640 久しぶりに韓国映画を見た。一昨年の「嘆きのピエタ」(監督キム・ギドク)以来である。
 タイトルは「海にかかる霧」(監督シム・ソンボ)、アカデミー賞外国語作品賞に出品された映画。

Th_640_2 韓国映画にはいろいろなジャンルがあるが、韓流ブームとなった「宮廷もの」や「甘い恋愛もの」には食指は動かない。

 南北分断の悲劇を描いた「シュリ」('99)や、朝鮮戦争を舞台にした「ブラザーフッド」('04)に触発されて以来、サスペンス・スリラー・犯罪映画を時々見てきた。

Thw1xpvnst_640_2 「海にかかる霧」の紹介は後段に置いて、意識的に見てきたのはキム・キドク(55歳)の作品である。
 中卒で海兵隊出身の彼が絵描きになろうとパリに渡り、ジョナサン・デミ監督の「羊たちの沈黙」('91)に遭遇して映画の道に転身した。

 キム監督の作品で最初に見たのが「悪い男」('01)、屈折した純愛を綴った衝撃のラブストーリーだったが、スタイリッシュな映像表現が印象に残っている。

Thefp8o92t_640_2 次の作品が山奥の湖のほとりにある庵を舞台に、人間の罪と再生を描いた「春夏秋冬そして春」('03)。
 ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)の「サマリア」('04)、ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)の「うつせみ」(05)と続く。

Thuezvh4t1_640 ある事故で隠遁生活に入ったキム監督が、山中のあばら家での生活を自ら撮ったドキュメンタリー「アリラン」('11)は、「映画の呪縛」から逃れえない彼の「七転八倒」が描かれて面白かった。
 この作品は、カンヌで作品賞を受賞しっている。

Img034_640_2 そしてヴェネチア国際映画祭最高賞の金獅子賞、「嘆きのピエタ」である。
 バイオレンス、アンチモラル、「愛と言う名の魔物」の副題通り、衝撃的なストリーが二転三転して観客に迫る作品だった。

Bong_joonho_deauville_2013_640 キム監督作品と並んで注目してきたのがポン・ジュノ(46歳)、「シュリ」のカン・ジェギュと並ぶ「386世代」の監督といわれている。
 光州事件('80)を経て盧泰愚大統領の民主化宣言('87)の時代に、学生生活を送った世代である。

Thsf8igluc_640 最初に見たのが「殺人の追憶」('03)、軍事政権下の'80年代にソウル近郊で発生した連続殺人事件を基に、盟友シム・ソンボと共同で脚本を書いた。
 灯火管制のサイレンの中で防空演習に駆り出される民衆たち、警察官は反政府デモ対策に駆り出され、手薄になった村で事件は次々と発生する。
 事件を追う田舎の刑事のたちの、情熱と焦燥感が描かれていくが、監督の視点ははっきりとしていた。

Thyqqeu4t0_640 さらに反米映画とも言われた「グエムル~漢江の怪物」('06)、息子の無実を証明しようと真犯人を追う母親を描いた「母なる証明」('09)と続く。

 冒頭に紹介した「海にかかる霧」は、ポン・ジュノがプロデューサーとなって「殺人の追憶」の脚本家シム・ソンボが初めてメガホンを執った作品である。
 もちろん二人で脚本を書いているので、これまでの作品のトーンは変わらない。

Th5mo58bcr_640 14年前に実際に起こった「テチャン号」事件を基にした、舞台劇「海霧(ヘム)」の映画化である。
 中国から密航してきた朝鮮族に、手を貸した漁船の船長が窮地に陥り、やがて壮絶な殺し合いとなっていく「人間の業」が、リアルに描かれていく。

350790_004_640 責任感が強いだけに、追いつめられて狂気となる船長役に名優キム・ユンソク(「哀しき獣」'10)、純朴な船員見習いを人気グループ「東方神起」出身のパク・ユチョンが演じた。
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 パクは、この演技で韓国主要映画賞の新人賞を総なめしている。

 深い霧の中、人間の欲望が剥き出しになっていく極限状況の中、繰り広げられる人間ドラマは非情である。
 韓国映画の、ひとつの頂点を見せる作品だった。

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June 09, 2015

2616.6月のブックから(1)

 再び山本兼一の歴史小説を読む。これで12、13冊目。

Img990_640   「まりしてん誾千代姫」(PHP研究所刊/'12)

 豊後の戦国大名「大友家文書」に

 「戸次伯耆守(道雪)は大友宗麟の重臣なれど、矢傷にて脚くさり衰えたり。されど娘あり勇壮。城内の腰元女中、五十名ほど訓練し、戦初めには一斉射撃をなして敵の心胆を奪う」

 と、記録されている実在の人物・誾千代姫(1569~1602)が主人公。

Th002 猛将・加藤清正にも一目置かれた凛々しい姫は、7歳で父・戸次(べっき)道雪から家督を譲られ、筑前・立花城4万石の城督(城主)となった。
 この譲位は主家・大友宗麟の安堵を受けたもので、女子の城主は戦国時代でも珍しい。

 13歳で、一族でもある筑前・宝満城主高橋紹運の長男・統虎(のちの立花宗茂)を、婿養子に迎える。
 姫は、戦乱のるつぼとなった筑前・筑後にあって常に夫の後衛を守り、戦国の世を生き抜いた。

 作品は、立花城督から柳河藩主・正室となる誾千代姫の生涯を、侍女の目を通して描いていく。

Th0ohpx7ey タイトルとなった「まりしてん(摩利支天)」は仏を守る女神で、陽炎を神格化したもの。

 武将の間で信仰が深く、夫となった統虎が自ら彫った摩利支天木像を、誾千代姫は生涯の守り神としたという。

 秋月など毛利側に寝返った周辺の豪族との闘い、戦国大名で大友家と九州覇権を競った島津との闘い、秀吉の麾下となっての文録・慶長の役、そして西軍側に加わった関ヶ原合戦。
 「お美しくて、お強くて、おやさしくて、優美で繊細、それでいて摩利支天の如く儚かった誾千代姫」の物語である。

004_4 文中に登場するが、秀吉が人質として伏見城に送られた姫にぞっこんとなるが、姫もまんざらではなかったエピソードは、フィクションながら面白い。
 強い武将への憧憬があったのだろう。

Th005_640 父・道雪に夫・宗茂など、立花(戸次)一族が登場する歴史小説は多い。

 これまでブログで紹介した作品でも、葉室麟の「風渡る」(道雪)、「無双の花」(宗茂)、伊東潤の「黒南風の海」(宗茂)とあるが、ブログ2590号で紹介した中村彰彦の「跡を濁さず~家老列伝・雷を斬った男」は、父・道雪の生涯を描いた名短編だった。

 誾千代姫と宗茂の間に子は生まれなかったので血脈は絶えるが、養子が相続した立花家は柳川藩主として明治まで続き、伯爵家となっている。

Img988_640   「神変~役小角絵巻」(中央公論社刊/'11)

 歴史小説は、記録されている「事実」を改編することは許されない。しかしその記録の背景を、フィクションとして創作することで「事実」は膨らみ、想像の世界に羽ばたく。

Th110 役小角(えんのおずの)は、飛鳥時代から奈良時代に実在(634~701)した人物である。
 修験道の開祖として知られ、699(文武3)年には「人々を言葉で惑わしている」と訴えられ、伊豆大島に流罪となっている。

 もともと祭祀を司る賀茂一族だったが、「役」という姓を押し付けられた。つまり、無報酬で使役させられる「役」なのだ。

 彼の生涯については「日本霊異記」(810年)などに描かれているが、荒唐無稽な仏教説話が中心で史実としては受入れ難い。
 ただ「続日本紀」(797年)の記述だけは、公式な歴史書として彼の存在を認めているものといえよう。

300pxjapan_tottori_mitokusan_nageir 事実の記録が少ないだけに、フィクションとしての展開は作者の思うままになる。
 山本は、役小角を葛城山に住む「自由人」として位置づけ、飛鳥に住む時の権力との闘いを描いた。

 小角は、「この天地(あまつち)は、誰のものか」と、祖(米)調(物産品)贄(にえ)を民草から取り上げる役人に抵抗して、献上品を運ぶ行列や蔵を、仲間と共に襲った。
 辺境の蝦夷や隼人だけでなく、足下の大和にも順わぬ「人民」がいたのである。

Img_2 敵役は、大王「うの」(持統天皇)と孫の軽皇子(孝徳天皇)、配下の藤原不比等、柿本人麻呂などなど。

 史実にある小角の弟子、後の典薬寮長官・韓国連(からくにのむらじ)廣足は、大王側のスパイ。
 小角の師・一言主(ひとことぬし)も登場する。

 「天地をうやまい、陰陽五行を学び、草木の不思議を極め、なお山川を駆け抜けて身体を強健にし、峰に瞑想して想いをはるかなる天に馳せる」役小角、舞台は吉野・熊野だけでなく近江・武蔵と広がる。

Ths65u1gyt 「王家に生まれようが賤民の家に生まれようが、人みな同じ」、真宗寺院の末裔に生まれた山本の想いが、この絵巻から伝わる。

 小角が流人となった伊豆大島には、「行者浜」の地名が残り、「役行者窟」は東京都の旧跡に指定されている。

 なお、彼を描いた作品としては、坪内逍遥の舞台劇「役の行者」(1917年上演)が有名である。

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June 06, 2015

2615.東洋の美

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 石油王といわれた出光佐三(1885~1981)が、その生涯70年かけて蒐集した一大コレクションは、国宝2点・重要文化財56点をふくみその数は1万点にのぼる。

 なかでも中国諸窯の陶磁器や朝鮮・東南アジアの器は、アジア陶磁史を語る名品が揃っている。

Thb4zxcc9v_640 出光美術館では、これら所蔵作品を中心に展示テーマをしぼった企画展を開催しているが、作品の中にはなかなか見る機会のなかったものも多い。

Th650la03i_640 今回の「東洋の美~中国・朝鮮・東南アジアの名品~」展は、そうした作品を中心に展示を構成しており、160点を超える展示品の中で10年来がおよそ8割、初公開作品も2点が含まれている。

Thawci3s72_640 展示は、「原始・古代中国の陶磁器」にはじまり、「漢時代の青銅器」「銅鏡」など中国の工芸品の数々が前章に並ぶ。
 そして後の章は、青磁・粉青・白磁など「高麗・朝鮮王朝時代の陶磁器」にはじまり、「ベトナム・タイの青花・色絵・鉄絵」と続く。

Th7tgw1qos_640_3 右上は「青磁筍形水注」(朝鮮・高麗時代)、左は「青花秋草文壺」(朝鮮王朝時代)。

 「翡色(ひしょく)」と呼ばれるあでやかな釉色の開発に成功して、気品ある青磁を生み出した高麗時代と、純白の輝くような白磁を完成させ様々な文様を駆使した朝鮮王朝時代は、朝鮮陶磁を代表する工芸である。

Img053_640 特集のコーナーに並ぶのが「高麗茶碗」。
 右の「井戸茶碗 銘石清水」(朝鮮王朝時代)のように、朝鮮で焼かれた日常用の器が「高麗物」として日本に伝来し、茶席で用いられるようになった。

 その独特の風合いと素朴な美が愛でられ、日本で愛好されて今日まで伝えられている。

Thwisqccqg_640_3 左の「褐彩草花文瓢形瓶」は、タイで15世紀ごろに焼かれたもの。
 今回はベトナム・タイの名品11点が展示されていたが、いずれも日本にもたらされたのち、茶の湯の世界に取り入れられて茶席を飾る器となっている。

Th2agwezsa_640 今回の「東洋の美」展では、最終章として「明・清・朝鮮王朝時代の漆・玉・牙角・金属器」12点も並べられ、陶磁器だけでなく様々な素材を巧みに加工した、極めて洗練された美しい工芸品も見ることが出来る。(右は「紫檀宝石飾如意」中国・清時代)

 「東洋の美~中国・朝鮮・東南アジアの名品~」展は、丸の内「出光美術館」で14日まで。入館料は1.000円。

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June 03, 2015

2614.6月のシネマ(1)

 戦争や紛争がもたらす悲惨な状況は、より弱者に向かう。最もターゲットとなるのが子どもたちだが、映画はその「衝撃」を度々描いてきた。
 ここ数年このブログで紹介した作品を拾い上げても、「黄色い星の子供たち」(1965号)「サラの鍵」(2033号)「さよなら、アドルフ」(2421号)とある。
 今回紹介する映画も、「絶望の中で懸命に生きている子どもたち」を描いている。

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   「あの日の声を探して」

 「アーティスト」('11)でアカデミー賞5部門を受賞したフランスの監督ミシェル・アザナヴィシウスが、長い間温めてきたヒューマン・ドラマの感動作である。

Th_640 原案となったのが、フレッド・ジンネマン監督が1948年に撮ったアメリカ映画「山河遥かなり」。
 ナチスによってユダヤ人収容所におくられ、言葉を失ってしまった少年をアメリカ兵(モンゴメリー・クリフト)が助けるという物語である。

351376_001 今回は舞台をロシアに侵攻された1999年のチェチェンに移し、目の前で両親を銃殺されて声を失った少年と、彼を助けようとするEU人権調査官のヒロインで描いた。

351376_003 そして監督が新たに加えたもう一人の主人公が、ロシアのごく普通の青年。
 軍隊に強制入隊させられチェチェンに送られる青年、過酷な訓練と戦場の異常な状況の中で殺人兵器化と化していく。

 そして二人が交錯した時、少年は声を失い青年は狂気の叫びを吐いた。

351376_006 フランスとグルジアの合作映画である。
 ロケは全てグルジアの村々で行われた。
 戦場の報道カメラマンが撮る映像の様に、手持ちカメラが映し出すのは轟音を響かせるロシア特殊部隊の戦車と、泣きながらなりふり構わず逃げ惑うチェチェンの民衆たちの姿である。
 そして映像は、この残酷な事実に無関心な国際社会を、ヒロインの目を通して告発する。

351376_002_2 少年を演じたアブドゥル・カリム・ママツイエフの表情が、全てを語る。
 彼と姉役のズクラ・ドゥイシュビリは、オーディションで選ばれたチェチェンの子供たち。
 そして狂気の兵士と化した青年も、オーディションを受けたロシアの新人俳優である。

351376_005_2 ヒロインのEC職員ベレニス・ベジョは監督夫人、「アーチスト」でアカデミー賞にノミネイトされたアルゼンチン生まれの女優。
 孤児たちの面倒を見る国際赤十字の職員に、アメリカの演技派女優アネット・ベニング(「キッズ・オールライト」'10)が扮している。

 原題の「The Search」は、「山河遥かなり」の原題と同じ。アザナヴィシウス監督は、ジンエマン監督にオマージュを捧げた。

Img985_640 日本映画「風に立つライオン」も、紛争の犠牲となって心に傷を持つアフリカの少年が登場する。

350635_004 さだまさしが、ケニアで国際医療活動に従事した長崎大学熱帯医学研究所の柴田紘一郎医師に出会ったのが40年前。

 彼の語るケニアの大地の雄大な自然と、そこに生きる人々の日々にインスパイアされ、「風に立つライオン」を作詞・作曲したのが28年前。

350635_010 この歌に感動して、大沢たかおが映画化を熱望したのは5年前の事だった。

 そして2年前にさだまさしが同名小説を発表して、今年映画化された。

350635_003 作品は、一人の日本人医師の「命への慈しみと愛しみ」が描かれるのだが、もう一人国際赤十字の野戦病院に収容された少年兵がキーマンとして登場する。
 彼は村から拉致され、麻薬を打たれて凶暴な兵士と化し、10人の「敵」を殺したトラウマを抱える。

350635_002 傷ついた少年兵たちとの出会い、看護師(石原さとみ)とともに彼らに「命」の素晴らしさを気づかせようと努力する医師。
 やがて医師となって、東日本大震災の現場をたずねる元少年兵が、「風に立つライオン」になった医師への賛歌を物語る。

 

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