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July 10, 2016

2933.7月のシネマ(1)

Yjimagebxehy8hb_640  リメイク作品というジャンルを知ったのは、黒澤明の「用心棒」('61)をセルジオ・レオーネが「荒野の用心棒」('64)として作品化した時だった。
 これは無断でリメイクしたので、東宝がイタリアの製作会社を訴えて勝訴している。
 
 それより以前、同じ黒沢の「七人の侍」('54)をハリウッドが「荒野の七人」('60)でリメイク、こちらは黒沢らを原案としてクレジットしていた。
 
 逆のケースで思い出すのは、クリント・イーストウッド監督・主演の「許されざる者」('92)を、李相日監督が渡辺謙主演でリメイクした同名作品('13)がある。
 ベースとなったハリウッド作品のテイストを残しながら、日本映画らしい仕上がりとなっていた。
 
Img_9231_640  今号で紹介するハリウッド映画「シークレット・アイズ」も、リメイク作品の傑作といえよう。
 
 ベースとなったのは、アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」('10)である。
 
 とくに受賞作品を監督・脚本・編集、製作も担当したファン・ホセ・カンパネラが、リメイク版の製作総指揮に当たっているのが注目されるが、「瞳の奥の秘密」で絶賛された驚愕のラストシーンを、本作はさらに捻って新時代のサスペンス映画を生み出した。
 
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  「シークレット・アイズ」
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 オスカー二大女優ジュリア・ロバーツ(「エリン・ブロコビッチ」'00)とニコール・キッドマン (「めぐりあう時間たち」'02)、「それでも夜は明ける」('13)でアカデミー賞にノミネイトされたイギリスの俳優キウェテル・イジョフォーが競演する「極上のサスペンス!」が惹句。
 
 「キャップテン・フィリップス」('13) でアカデミー賞脚本賞にもノミネイトされた、ビリー・レイの監督3作品目 である
 
355954_001_640  9.11後のロサンゼルスで、テロ対策合同捜査班にNYから派遣されているFBI捜査官(キウェテル・イジョフォー)が、殺人事件現場で見た被害者は、親友である検察局捜査官(ジュリア・ロバーツ)の愛娘だった。
 
 彼は、エリート検事補(ニコール・キッドマン)と共に捜査に乗り出し容疑者の男を逮捕したが、検察上層部は男を釈放する。
 容疑者が、モスクに潜む過激派にもぐり込ませたスパイだったからだ。
 
355954_007_640  それから13年、検察の姿勢に反発してFBIをやめた元捜査官が、今や検事に昇進した彼女や娘をなくした捜査官のもとに、再び帰ってきた。
 
 警備員をしながら全米の受刑者を調べ、刑期を終えた男のたちの中に「あの男」を見つけたからだ。
 
355954_004_640_2  しかし、未解決殺人事件の謎に迫れば迫るほど、真相は遠ざかっていく。
 そして捜査チームがたどり着いたのは、予想だにしない「事実」だった・・・・。
 
Bbd35087s_640  検事ニコールの凄みと色気、やつれたジュリアの入神の演技、そしてひたむきなキウェテル。
 3人の演技派が見せる人間ドラマと衝撃のラストが、この映画の見どころである。
 ほぼ満席だった劇場、ラストタイトルが流れるなか席を立つ人はいなかった。

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Comments

rock黒澤映画のリメーク・・・シナリオが良いんですかね。
やはり、そこですね。(*^m^)

Posted by: 根保孝栄・石塚邦男 | July 16, 2016 at 01:45 AM

happy01久しぶりの訪問です。サーバー変えましたので、ご挨拶です。今後ともよろしく願います。

Posted by: 根保孝栄・石塚邦男 | July 13, 2016 at 02:30 AM

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