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October 04, 2016

2961.世界報道写真展2016

Imgp0001_1_640 世界を巡回中の「世界報道写真展2016」が、リニューアル・オープン記念展として、恵比寿の東京都写真美術館で開催されている。
 
Img530_640 オランダで毎年開催されている報道写真コンテスト。
 今年は世界中のフォト・ジャーナリストやドキュメンタリー・カメラマン5.775人が82.951点の写真を応募、会場には大賞などを受賞した62組150点のパネルが展示されている。
 
Img524_640_2 右の写真が、今年の「世界報道写真大賞」作品。
 
 セルビアとハンガリーの国境を越えようととするシリア難民、有刺鉄線のフェンスの隙間から子供を手渡しする瞬間を撮ったウォーレン・リチャードソン(オーストラリア)の写真である。
 
 彼は警備隊の目を掠め、難民の男性と子供を月明りでだけで捉えた。フラッシュを焚くと見つかるからだ。
 
Img526_640 左は「スポットニュースの部・単写真2位」、フランスのコレンティン・フォーレンが撮った作品。
 
 仏週刊新聞「シャルリー・エブト」の襲撃に始まり、首都パリを襲った一連の事件後に起きた、反テロを訴えるデモ風景。
 
Img527_640 右は「現代社会の問題の部・単写真2位」、アメリカのエイドリアン・オーネシアンが撮った作品。
 
 自宅の隣が、スーダン政府軍の爆撃を受け7歳の少年は大きな火傷を負った。
 戦争やテロは、いつも弱者に犠牲を負わす。「スポットニュースの部・組み写真1位」のサミール・ドウミー(シリア)や、「一般ニュースの部・単写真一位」のマウリシオ・リマの写真も、子供や少年たちの悲劇を撮った。
 
Img528_640  左は「日常生活の部・単写真1位」、カナダのケビン・フレイヤーの作品。
 
 中国・山西省にある石炭火力発電所の近隣で、三輪の車を引く男性。
 世界の二酸化炭素(CO2)の3分の1を排出する中国の現実を、一枚の写真が見事に切り取った。
 
Img525_640_2  今年は久しぶりに、日本人カメラマンの作品が入賞した。
 右の「人々の部・組写真1位」は、小原一真の組写真の一枚。
 
 チェルノブイリ原子力発電所の事故から5か月後、100キロ離れたキエフで生まれた少女の30年を追った。
 甲状腺炎に苦しむ少女を、現場近くで見つけた30年前のカラーフイルムで撮ったが、そこに色彩はなかった。
 
Img523_640  今年の世界報道写真展は、例年以上にテロ・戦争の写真が多かった。
 シリア内戦、アフリカ各国の内戦、それに伴う難民問題、さらにはアメリカの人種差別、理不尽と暴力が支配する世界の現実を、写真は如実に示した。
 
 「グローバルな視点」「ジャーナリズムの力」「写真自体の力強さ」が審査の基準だそうだ。
 「同じ時代、同じ空の下」で今何が起こっているか、写真は私たちに問う。
 
 写真展は10月23日まで、恵比寿の「東京都美術館」で。
 観覧料は一般800円だがシニアは400円、「大人の休日倶楽部」会員はさらに20%引き。
 

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