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October 25, 2016

2968.10月のシネマ(4)

 ヨーロッパの映画界で「4K」と呼ばれる日本の監督たち、黒沢清・河瀨直美・北野武・是枝祐和。
 彼らの作品は、カンヌで、ベルリンで、ヴェネチェアで様々な賞を受賞してきた。
 
In_1511_hiratafukadaphoto7_l_640  そして「4K」に次ぐ新しい才能、彼らの後継者としてヨーロッパで喝采を浴びたのが、深田晃司監督36歳である。
 
 大学在学中から映画を自主製作、卒業後は平田オリザの劇団「青年団」」演出部に。
 
163501_01_640  '11年に監督した「歓待」が、東京国際映画祭「ある視点」作品賞、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞し若手監督として注目を集めた。
 
 続いて二階堂ふみ主演の「ほとりの朔子」('14)が、ナント三大大陸グランプリ&若い審査委員賞W受賞、平田オリザ原作「さようなら」がマドリード国際映画祭最優秀作品賞。
 
As20160515002122_comm_640  そして今号で紹介する長編5作目の「淵に立つ」が、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した。
 
 
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   「淵に立つ」
.
 「あの男が現れるまで、私たちは家族だった」
 
 小さな金属加工町工場を営む一家は、夫婦(古舘寛治・筒井真理子)と一人娘(篠川桃音)の3人家族。
 
Fuchinitatsu_02_640  平穏な日々を送る家族の前に、一人の男(浅野忠信)が現れた。夫の旧い友人でムショ帰り、夫は妻に断りなく彼を雇い入れる。
 
Cu0xifyueaaroxz_640  礼儀正しく娘も懐いたその男に、妻はなぜか心惹かれる。
 そしてある日、残酷な事件が起こる。
 
 物語は8年後に飛ぶ・・・・・・。
 
Default_e9d23d20c8a6b00814a58c0b250  日本・フランス合作映画である。
 英仏語のタイトルは「Harmonium(ハーモニー)」、予測不可能なストーリー展開で、調和を失う家族が描かれていく。
 
 「孤独な肉体を抱えた個々の人間が、たまたま出会い、夫婦となり親となり子となって、当たり前のような顔をして共同生活を営んでいる。私にとって、家族とは不条理です」と、深田監督は語る。
 
357029_003_640  妻役の筒井真理子の演技が、光る。
 浅野忠信に惹かれていく「女」と、「女」を喪失した後半、女優歴30余年のベテラン演技である。
 
 原作・脚本・編集も深田晃司監督。

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