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November 14, 2016

2974.11月のシネマ(2)

Photo02_640  西川美和42歳、広島出身の作家・脚本家・映画監督。
 
 早大在学中から是枝祐和監督のスタッフに加わるなど、フリーで働きながら映画を学び、オリジナル脚本の「蛇イチゴ」('02)で監督デビューした。
 
Img_0_640  この作品は、新人監督賞など国内の映画コンクールで数々の賞を受賞したが、長編第2作目の「ゆれる」('06)がカンヌ国際映画祭監督週間に正式出品。
 続く「ディア・ドクター」('09)もモントリオール世界映画祭のコンペ、4作目の「夢売るふたり」はトロント国際映画祭と、国内外で注目を浴びてきた。
 
Deardoctor_head_640  西川は、映画界での活躍ほか小説・エッセイも手掛けており、「ゆれる」のノベライズで三島由紀夫賞候補、「ディア・ドクター」の原作となった「きのうの神様」が直木賞候補。
 今号で紹介する「永い言い訳」の原作も、直木賞候補に挙がった。
 
 西川は、第一作目からオリジナルストーリーに拘り、映画監督としても作家ととしても、今注目を集めている才媛である。
 
320_2_640
 
 
    「永い言い訳」
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 スキーバス旅行事故で妻(深津理恵)を失った、タレント作家(本木雅弘)が主人公。
 
356113_005_640  その時間に、若い女(黒田華)との情事に溺れていた彼は、心から悲しむことは出来なかった。
 
 ある日、同じ事故で亡くなった妻の親友の遺族に会った時から、彼の心の中で何かが弾けた。
 
356113_004_640  彼は、トラック運転手として留守がちな父親(竹原ピストル)に代わり、幼い二人の子供たち(藤田健心・白鳥玉季)の世話を買って出た・・・・。
 
 妻を亡くした男と母を亡くした子供たち、その不思議な出会いから「新しい家族」の物語が動き始める。
 
Gallery013353_3_640  二人の子役の演技が素直で自然、冬から翌年の冬まで、四季折々のロケで成長を遂げていく子供たちをそのまま撮った。
 そこには、原作者であり監督の優しい目があり、見入る人たちに感動を呼ぶ。
 
356113_001_640  「おくりびと」以来7年ぶりの主役となった本木雅弘が、屈折した男の情けなさを、素の演技で見せる。
 
 広島カープファンの西川監督は、その本木の役名を「衣笠幸夫」と名付けた。
 「鉄人・衣笠幸雄にはなれない」といじける「幸夫」のセリフが、なぜか愛おしい。

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